杉村ぐうたら日記(1996年6月21日〜30日)

▲1996年6月21日:金曜日:青春時代は 後からほのぼの思う物?
▲1996年6月22日:土曜日:中古レコード屋巡りの密かな愉しみ
▲1996年6月23日:日曜日:売れなかったシリーズ2『松尾清憲』
▲1996年6月24日:月曜日:集英社「ナツイチ」BOOKカバ
▲1996年6月25日:火曜日:『佐野元春/Yeah! Soul Boy!』
▲1996年6月26日:水曜日:  
▲1996年6月27日:木曜日:ストレス解消なのか?
▲1996年6月28日:金曜日:甲斐バンド復活!
▲1996年6月29日:土曜日:  
▲1996年6月30日:日曜日:月刊『はらぺ〜にょ』
1996年6月21日(金曜日) 青春時代は 後からほのぼの思う物?
子供の頃、嫌いだったのが、おやじ達が若い頃に思いを馳せて「軍歌」なんかを声を合わせて合唱したりする姿。軍歌自体がキライだったんだが、いつまでも「やっぱ軍歌が一番いいよな」みたいな感じってのは嫌いだった。

中学高校の頃「懐かしのグループサウンズ大会」みたいので、往年のGSスターがニコニコしながら出てくる番組が多く放映されていて嫌いだった。
GS的な曲は嫌いではなかったが「やっぱGSが一番いいよな!」みたいな顔して出てくるヤツラが嫌いだった。

同世代の連中とカラオケに行ってふとイヤな気分になったのが「70年代に流行ったフォークソング」をみんなニコニコしながら大合唱になってしまう光景。
うげ!これって昔から嫌いだった「15〜20歳の頃に聴いていた音楽って最高!」とそこで固まってしまった人々の集団だ!
ま、それは別に悪いこっちゃないと思うが、うーむうーむ、と私は思ってしまう。自分みたいに、何歳になっても新しい音楽を追いかけて行こうとしている人間なんてのがハズレてるんだとは思うけどさ。

うーむ、今15〜20歳くらいの人が親父になった時に大合唱で「小室ファミリー」の歌を歌ったりするのかなぁ。うーむうーむ。

あと10年とか20年経った頃に、普通のおばちゃんやおじちゃんになった「trf」のメンバーや華原朋美なんかがニコニコしながら「懐かしの小室ファミリー大集結!」とかって番組に出てきて歌うのかなぁ (笑)
絶対そんな事は無いとはいえない。だって70年代に「俺達はTVでは歌わない!1曲だけ歌って自分を表現できるハズがない!」と言ってTV出演を拒否していた人々が、懐かしフォーク大会の中、メドレーで歌う為に出演しちゃったりしてんだもんな (笑)
1996年6月22日(土曜日) 中古レコード屋巡りの密かな愉しみ
 久々に沼津の中古レコード屋「シーザー」へ行った。
 うむうむ、あれも欲しいこれも欲しい状態だったりするのだが、ちょっと我慢、我慢。
 以前はこの我慢が出来ずに、お金を貯めて大きな物を買うことが出来なかったのだ。いやはや、私も大人になったものだ (笑)

 でも、購入しないまでも中古レコード店に行く楽しみと言う物はある。
 自分の持っているレコードがどれくらい値段が上がっているか?と言う、かなり不純な動機でだったりする。と云っても最終的にレコードを売るという目的もないんで、あくまでも個人的な内証的な喜びでしかなかったりするのだけれど。

「大滝詠一のさらばシベリア鉄道のシングルが4300円もする」「ビートルズの一連のシングルが1000円だ、しかもこれって70年代後半に全て新ジャケットになって発売された物だ、私が持っているのはそれ以前のモノクロジャケットなんかだったりするって事は・・・しかもほとんど全部持っている・・・・」
 などとウヒウヒ状態で頭の中の算盤をはじいていたりするのだ。

 中古レコード屋で私を見かけても声をかけないように。普通に会話をしていても目が笑っているかも知れません (笑)

1996年6月23日(日曜日) 売れなかったシリーズ2『松尾清憲』
松尾清憲って知ってます?
元「シネマ」ってグループにいた人。のちにソロになって、時々アイドル系の曲なんかも書いて、一時期は杉真理と一緒に「BOX」ってグループを組んでいた。
思いっきりポップス職人なんだけど見た目は実にダサい系で、イモ欽トリオのいい子「山口良一」に近いルックスなんだが、作る曲はキラキラしたポップス。このギャップがたまらないのよ〜ん、って感じ。

しかし売れなかった、いつしか見かけなくなってしまった。
なんかの雑誌で「売れるレコードと売れないレコードの業界的秘密」みたいな文章が掲載されていて、売れない側の代表って感じで、この松尾清憲の名前が記載されていた (笑)売れている方代表はチャゲアスだったかな?
それによると、1stアルバムが0.5(万枚)2ndアルバムと3rdアルバムが**(記録できず)だそうで・・・。
0.5万枚って「5,000枚」だよ。人気のあるインディーズバンドでも軽く売ってしまう枚数。
その上、この当時レンタルレコード屋で松尾清憲のレコードを見たことあります。
つまり、一般聴取者でない、貸レコード屋が購入した枚数を含めて日本中で売れた枚数が「5,000枚」って凄いっす。
さらに2nd3rdは記録できないくらって事は・・・・・想像するのも恐ろしい。

何故、あんなのや、こんなのが、100万枚200万枚売れて、こんな良質なポップスが・・・とか思ってしまうが、それが商売って物なんだな。
それに、ポップスすぎてカラオケで歌いにくいと言うのが、敗因なのかもしれないと思うと、音楽業界ってサビしキビしいっす
1996年6月24日(月曜日) 集英社「ナツイチ」BOOKカバ
現在、集英社文庫が広末涼子をイメージキャラクターにしてキャンペーンを行っているのだが、そこでフェアの文庫に入っているハガキで応募すると、A賞2000名にBOOKカバ、B賞広末涼子テレフォンカード2000名、に当たると言うのをやっている。
たぶんテレカの応募の方がムチャクチャ高いだろうが(広末涼子本人の人気と、アイドルテレカ人気で)もう一つの『BOOKカバ』ってのが問題。

これは「BOOKカバー」の誤植ではなく「BOOKカバ」と言う物で、フェルトみたいな素材で出来た文庫本用のブックカバーの上の所に小さなカバのぬいぐるみ状の物が付いているって代物。
これを考案した人は「カバーとカバを引っかけてあって、こりゃ最高だ!」とか思って作ったんだろうか?相手は天下の集英社だ。きっと安易な気持ちでは、こんな事はしないと思う。うーむなのだ。

しかし、文庫本のブックカバーにぬいぐるみが付いていて、長時間読むときに邪魔にならないか?うーむなのだ。
1996年6月25日(火曜日) 『佐野元春/Yeah! Soul Boy!』
 長年連れ添ったバンド・ハートランドを去年の秋に解散して、それから新しいプロジェクトを模索しながら新曲を発表しつづけている佐野元春のニューシングル。
 7月1日に、アルバムが出るらしいので、それの挨拶の要素もあるのだろう。

 初期の単純でラフな曲に戻った様な、ロック本来のパワーを感じる曲。
 もっとも3曲目に入っている、この曲のテクノダブミックスみたいなバージョンの方がファンキーで気にいってしまった。あくまでも保守的にならずに、ロックの可能性を探し続けている真摯な態度がかっちょいいっす。
 エルビスコステロなんかと共通する、ロックに対しての愛を感じます。
 バッキングメンバーは元レベッカのリズム隊が参加したり、東京スカパラホーンズが参加したり、強力なごりごりファンクを展開してるっす。
 ダブミックスの方は、生活向上委員会のドクトル梅津も参加してる。
1996年6月26日(水曜日) 
1996年6月27日(木曜日) ストレス解消なのか?
昨日、内田春菊の本をんでいたんだけど、その中にインタビュアーの話でこーゆーのがあった。

内田春菊は元々クラブでジャズなんかを歌っていた人で、漫画も同時期に書いていたワケですよ。
で、たまたま漫画の方が有名になって賞を取ったり、TVドラマ化されたり(南くんの恋人)したワケです。でも音楽は好きなんで、バンド活動はずっと続けていた。

で、ある日インタビューに来た人が
「春菊さんはバンド活動もしているワケですけど、やっぱり漫画を書いているとストレスが貯まって、それを発散するために歌うんでしょ?」と聞いたらしいのだ。

うーむ、世間一般では歌を歌うというのはストレス発散の為だったのか!私は物を発表する行為が全てストレス発散なので、普段は空気が抜けたような人間ですがね (笑)
で、そのインタビュアーは春菊さんに答える隙を与えず
「私なんかもそーですよー。歌えば明日への活力が生まれてくるって感じっすか!」と力説したらしいのだ。

なんか凄いな。人に聞かせる、人を楽しませる為に創作の一貫として音楽活動をしている人と、自分のストレス発散の為、自己満足の為にカラオケで歌っている人を同一線上で見てしまうってのは・・・・。

 歌が苦手な私は人前で歌うことでストレスが貯まる (笑) 

そんな感じで「歌うのは楽しい」と言う人がいる。それはいいことなのだ。僕は基本的にボーカリストではないから、100%は理解しきれないが、バンドのボーカルも人前で歌うのは楽しいんだと思う。

カラオケ愛好家も「いつかNHKのど自慢に出て歌うぞ」とか「フルオーケストラで歌うのが夢」とかあるだろう。別に悪いこっちゃない。そりゃ最高の贅沢だ。
そして多くのカラオケ愛好者が「俺って上手い」と思っているのだろう。
「TVに出ているあんなのより上手い」とか思っているのだろう「あわよくばプロになれるかもしれない」と思っているかもしれない。

以前、僕がバンドみたいのを組んで某コンテストに応募したとき、色々あってかなり大きな大会まで出場する事になってしまったのだ。僕はギターって事で、ボーカルは別の人だった。
で、その大会に出場する事が決まった数日後のことだった。会社でいつものように仕事をしていると、普段、話もした事の無いような別の課の人が突然やってきたのだ。

「ねぇねぇ今度、なんかバンドコンテストに出るんだって?」
「え・・・えぇ」
「あのさ、そのバンドのボーカルって歌、上手い?」
「は?」
「俺さ、自分で言うのも何だけど歌には自信あるんだよ」
「?」
「そのボーカルの替わりに俺じゃダメかな?」

・・・・なんだコイツ?
もう冗談みたいではなく、本気の眼差しで見つめられたりしてしまったのだ。
「で、でも、ボーカルは替えること無理ですよぉ」と断ると「ふん、そうか」と憤慨した様な感じで立ち去っていった。

世の中には考えが及ばない人もいる。
1996年6月28日(金曜日) 甲斐バンド復活!
あんまし、往年のバンドの再結成は好きじゃないのだが、甲斐バンドが復活するらしい。
一時的なイベント用の再結成ではなく「復活第1弾は」と言っているくらいだから、本格的な再結成みたい。
第1弾アルバムは7/24発売の「Big Night」と言うアンプラグドでのセルフカバー集らしいのだ。
うーむ過去の栄光にしがみつくパターンなのか?

18〜20歳ぐらいの頃、頻繁に聴いていた(と言うより友人が好きだった)ので、懐かしいって思うし、ライブがあるみたいだから行ってみたいとは思うが。うーむ複雑な心境なのだ。

追記(1997.1)
*1年の限定復活だったっす
1996年6月29日(土曜日) 
1996年6月30日(日曜日) 月刊『はらぺ〜にょ』
月刊『はらぺ〜にょ』って雑誌しってます?
1年半ぐらい前に創刊された「食のことなら何でもまかせろ!」っていう雑誌。
凄く面白くて、号ごとに「缶コーヒー特集」「袋ラーメン特集」「菓子パン特集」などがあって興味深い記事が多かった。
が、ふと「最近見かけない」と思ったのだ。

私は基本的に雑誌は見つけたら買う主義なので(誰だってそうだってば)発売日まであと幾日〜などと指折り数えたりはしなかった。だから、この『はらぺ〜にょ』を買わなくても気が付かなかったのだ。
もう3〜4ヶ月見ていないような気もするが、潰れたか?