杉村ぐうたら日記(1996年12月1日〜10日)

▲1996年12月1日:日曜日:可愛いじゃねぇか(笑)
▲1996年12月2日:月曜日:うがーっ!!!
▲1996年12月3日:火曜日:渡辺英樹
▲1996年12月4日:水曜日:欠席です(GLAY)
▲1996年12月5日:木曜日:俳句の季語って・・・・(山下達郎)(松任谷由実)
▲1996年12月6日:金曜日:目覚めの一発!
▲1996年12月7日:土曜日:やっぱし声って言うのは最高の楽器なのだなぁ
▲1996年12月8日:日曜日:ビジュアル系
▲1996年12月9日:月曜日:ドラマーズ
▲1996年12月10日:火曜日:20年モーフィング
1996年12月1日(日曜日) 可愛いじゃねぇか(笑)
 『週刊SPA!』と言う雑誌の巻頭は、いつも「ニュースな女たち」と題された、今注目されている女性というのが5ページに渡って紹介されている。
 毎回、一人の人にスポットを当て、かの篠山紀信が撮影をしている。

 今週号(今発売されているヤツ)の巻頭に掲載されている『ニュースな女』にはビックリしちまった。

 例の森永・小枝チョコレートのCMで愛くるしい笑顔を振りまいている「小山田啓吾」が、CMの姿そのまんまで登場しているのだ(笑)
 おまえぇぇぇ本業はどーした(笑)

 興味のある人は今すぐ本屋に走ってゲンナリしろ!
1996年12月2日(月曜日) うがーっ!!!
 先週WOWOWで「CHAR」のLIVEがあった・・・
 それに気が付いたのが、翌日

 先週WOWOWで今年亡くなった「エラフィッツジェラツド」おばさんのトリビュートLIVEがあった・・・
 それは知っていたのだが・・・・普通夜の11時からの放送だったら絶対家にいると言う安心感から、留守番録画のセットをしないで出かけたら、その日の残業が12時を越えてしまった。
(仕事中はすっかり忘れていて、録画し忘れたのに気が付いたのはその週の日曜日の夜。

 「CHAR」の方はこんどの金曜日の昼間に再放送があるらしい(これぞWOWOW(笑))ので助かった。

 仕事がむちゃくちゃ忙しくなる12月に集中して音楽番組が多いんだよなぁ
 しかも、同時に裏番組ででもやっていたりする。やっぱしもう1台ビデオデッキを買うべきか・・・
1996年12月3日(火曜日) 渡辺英樹
 ・・・と言っても知らないって言う人がほとんどかな?
 この人は以前「CCB」と言うバンドに居た人っす。

 最近は、近藤"マッチ"真彦のバックバンドとして野村義男と共に頑張っていたりする(ちなみに、そのバンドのキーボードも同じく元CCBだったりする)

 この渡辺英樹(秀樹だっけ?)と言う男の奥さんってのが、かつてbabe(ベイブ)と言うアイドルグループに居た二階堂ゆかり(色黒のほう)だったりする。
 CCBと言うバンドは、人気が徐々に無くなって途中メンバーが抜けたりして、最後は弱々しく解散コンサートなんぞをして消えていったのだが、奥さんの在籍していたbabeはある日突然、フェイドアウトではなく消えてしまった。
 その理由ってのが渡辺英樹にあったのだ。

 いわゆる出来ちゃった結婚状態になってしまい、解散宣言するヒマもなくbebeは瞬間消えてしまったのだ。
 ま、別に歌謡史にこれといって影響を及ぼさなかった事件なんだけどね(おかげでフライデー・フォーカスもノーチェックだった(笑))
1996年12月4日(水曜日) 欠席です(GLAY)
 ラジオを聴いていたら、ゲストで「GLAY」てな、いわゆるビジュアル系バンドが出ていた。
 が、本来は4人組なのだが、その日ラジオのスタジオにやってきたのは3人だけ。
 確かにTVとかでも無いし、演奏をするワケでもないんでメンバーが全員そろっていなくても、事足りるのだが。

 で、アナウンサーが、その日欠席をしたメンバーはどうしたんですか?と聴いたところ
「あ、今日○○○○(←名前忘れた)は秋葉原にマックを買いにいったんで」

 うーむ(笑)
 なんかプロ意識薄いって言うか、ラジオを舐めているっつーか。

1996年12月5日(木曜日) 俳句の季語って・・・・(山下達郎)(松任谷由実)
 なんでも、最近某所で現代俳句の募集があって、その中で現代に即したと言う意味の新たな季語が発表されたのだが、なんつーかその中に冬の季語として『山下達郎』『松任谷由実』ってのが入っているらしい。うーむ、そんな事でいいのか?
 それを季語に認定した人は『山下達郎』のクリスマスイヴしか聴いていない可能性がある。
 なんだかなぁ。

 確かに山下達郎って、冬のイメージの曲は数曲あるが・・・・・どっちかといったら「夏」のイメージがあるんじゃないの?
 いわゆるTUBEなんかみたいに暑っ苦しい夏ではなく、爽やかな突き抜けるような日差しの夏のイメージがあるんだけど・・・・

 もう一人のユーミンだけどさ、確かに毎年冬になるとアルバムを発表する。
 確かに人によっては「ユーミンの新譜の話題を聞くと、今年も終わりだなって気になる」と言う人もいる。
 しかしだ、よりによって季語に制定された今年に限って「年内一杯のアルバム発表はありません」って・・・ (笑)

 俳句の季語認定をやった人、意味なく若者に媚びなくてもいいと思うぞ
1996年12月6日(金曜日) 目覚めの一発!
 朝、会社に出かけるために寝ぼけまなこのまま、自動車のエンジンを吹かした。
 で、昨日エンジンを止めたときにかけていたCDが、エンジンを切った処から再び曲を流し始めた。
 曲名はビートルズ「A DAY IN THE LIFE 」しかも、ラストの音が怒涛の様に上昇していく部分からだった。
 今日もヘビーな1日になりそうだな。

1996年12月7日(土曜日) やっぱし声って言うのは最高の楽器なのだなぁ
 今朝、車の中で「フェアチャイルド」のCDを聴いていた。
 フェアチャイルドのたぶんラストCDだと思うけれど、買った当時ほとんど聴かなかったので、ふと思い出して今朝の出勤時に聴いていた。
 戸田誠司のアレンジ能力もあるだろうけど、やっぱYOUの声質があるからこそなのだな。と思った。
 途中からかなり冷静に、ボーカルメロディだけを追いかけて聴いていたのだが、それだけ取り出して聴いてみると「大したことないかも」と言う感想を持ってしまった。そこをYOUの切れた様な (笑)ボーカルが乗っかって、あの世界が完成されるワケなのだなぁ。
 しかしYOUのボーカルって物を計算して作ってあるのもよーく判る。

 フェアチャイルド解散後、戸田誠司と離れたYOUのファーストアルバムはなんか、全然つまらなかった。
 先入観もあるのだろうが、戸田誠司がフェアチャイルド用に書いていた曲(編曲も含めて)と言うのは、実にYOUの声質をいかしたメロディだったのかも知れない。


 かつて、胡桃沢なんとかって歌手が、大昔に太田裕美が歌っていた「木綿のハンカチーフ」って曲をカバーした事があったんだけど、なーんか、のぺーっとした、つまらない曲になっていた。
 実際、木綿のハンカチーフって曲を冷静に聴くと、のぺーっとした曲なんだけどさ。サビもそんなに盛り上がるワケでなく、淡々と物語を歌うって感じで。
 あれは、オリジナルの太田裕美のファルセットになるかならないかのきわどい歌唱法がよかったのだなぁと、改めて思ってしまうのだ。
1996年12月8日(日曜日) ビジュアル系
 世間にはいわゆる『ビジュアル系』と呼ばれるバンドの一派があるらしい。
 考えてみると一番最初は70年代後半頃からインディーズなんかで出てきたハードコア系のメイクをしたバンドなんかが元祖なんだろうなぁ

 有名所では「スターリン」とか。
 それが、1980年代に入ってからインディーズ御三家の「ウィメ[ド」「有頂天」「ニューロティカ」なんかがあって、それと同時期にメジャーの仲間入りをした「BOOWY」とかがあって、現在のビジュアル系の基盤が出来上がったワケっすね。
 BOOWYなんかを初めて聴いたときの印象が「これって歌謡曲じゃん」と言う、スタイルはロック兄ちゃんなんだけど、やっている音楽はいわゆる歌謡曲の焼き直し。と言う状態。ボーカルの氷室京介(初期は狂介)の声質からボーカルスタイルが西城秀樹にそっくりだったのも原因かもしれないが。
 しかし絶対、海外のロックシーンには登場してこないパターンのロックだと思った。
 ある意味、1960年代から1970年代にかけて「日本語でロックは出来るのか?」とかとかって言う論争の到達点であったのかもしれない。日本の土着な情感が生み出した典型的ドメスティック・ジャパニーズ・ロックと言う形の音楽。
 それを決定させたのが「BACK-TICK」
 その後「X(現X-JAPAN)」なんかが登場してきて、完成形になったのではないかな?
 たしかに「X」の場合は他のビジュアル系と呼ばれているバンドよりはヘビーな音だったりするけれどメロディー自体を単独に取り出してみると、実際の所1970年代のフォークに見られた旋律が含まれていたりする。試しにXの代表曲「紅」をスリーフィンガーでスローにして弾いてみると、ほとんどNSPの世界が展開されたりする。



 ま、そんなこんなで最近では「LArc〜en〜Ciel」とか「GLAY」とか「LUNA SEA」とか「黒夢」とか「PENICILLIN」とか、いわゆるビジュアル系と呼ばれているバンドがヒットチャートに顔を出していたりする。
 なんかビートを感じさせないような甘い音づくりで、ラジオなんかで流れていてもすーっと流れていってしまうような刺激の無い音。マイナーコードを多用して、人の情感に訴えようとしてるみたいな音だったりする。
 さらに詩のテーマでさえ、ただ「お前の事が好きなんだよ」「永遠にこの愛を誓うよ」とかってヤツだったり、へたすりゃ「別れた彼女の事を今でも思い続けている」的などどーんと切ない内容だったり、さらに「子供の頃はよかったよな」的な牧歌的な内容だったり、おいおい・・・てな甘いロック。
 そんなロックが別に悪いってワケではないんだけどさ。
 さらに、現時点を生きているハズのバンド(リスナーも)なのに「あの頃はよかった」「若かった日々を」てな振り返っている曲もあったりする。

 これってね・・・1960年代に腐るほど発生したGS(グループサウンズ)と同じだよなぁって思ってしまうのだ。
 僕もGSに関してはリアルタイムで経験したわけではないんだけど(記憶の片隅にかすかにあるかもしれない)このブームと今のビジュアル系のブームって凄く似ている様な気がする。
 確かに、芸能的な部分や、演奏面なんかでは、あの時代とでは雲泥の差があったりする。事務所的にもこの20〜30年の日本の音楽史の中で培われたマニュアルってのがあって、事務所優先で作られたバンドだとしても「作り物」と言う部分がばれないようなスタイルにしている(ビーイングが典型的なケース)

 GSとの相違点と言う意味でのファッション的な物は、どちらも「白馬に乗った王子様」だったりするワケだよ。
 いわゆる、古くさい形の少女漫画のヒーローの具現化が「GS」であったり「ビジュアル系」であったりするんじゃないかな?と思う。



 音楽的な部分の相違点では、ともにマイナーコード的な「泣き」の部分を持ったメロディ。
 詩では「あの頃」と言うのもキーワードなのかもしれない。

 僕なんかはGSに関しては、リバイバルで経験した世代だったりするので(1970年代後半)そこで歌われている「あの頃君は若かった」とか「若さ故〜悩み〜」とかって言う詩を歌っている、再結集したGSの人達に違和感を感じなかったんだけれど、よく考えてみれば、その「あの頃」をGSの人達は現役ばりばりの20代の頃に歌っていたわけなのだ。
 おいおい「あの頃」じゃねーだろ?と言う感じで思ってしまったのだ。
 それと同じ様な感情を、最近のビジュアル系と呼ばれるバンドが「あの頃」を歌っていたので思い出してしまった。

 ま、一概にビジュアル系が全部ダメとかってワケでなく、メロディ的に「おぉ」と思う物もあるし、音楽史に残りそうだなと言う感じのバンドもないわけでない。ただビジュアル系と言う形でくくられるようなスタイルのバンドって、困ったなぁと思ってしまうワケだ。

PS
 化粧してマイナー系のメロディと言う事では「シャ乱Q」なんかもビジュアル系と呼ばれてもいいのかもしれない。違いは「美しくない」と言う事なのかもしれないが(笑)
 彼らはGSで言ったら「ザ・スパイダース」みたいな位置なのかな?



【いったい何を卒業するというのだろうか?】

 ビジュアル系の「LArc〜en〜Ciel」(通称:ラルク)の最近の発言
「脱・ビジュアル系」
 うーむ、汚くなるって事なのか?
1996年12月9日(月曜日) ドラマーズ
 なんつーか、かの「ヒカシュー」が新作アルバムを発表するワケなのだが、その1曲目がヒカシューの代表曲「20世紀の終わりに」のリニューアルカバーなのだ。
 しかも、なんとこの曲に参加しているのは(と言うかヒカシューはプロデュースに廻ってゲストだけでの演奏みたいな感じ)ドラマーばっかりなのだ(笑)しかも、そのメンツが凄い
 元ブルーハーツ「梶原徹也」
 元プリプリ「富田京子」
 ジュンスカ「小林雅之」(元って書いてないって事はまだ活動してんの?)
 元RC「新井田耕三」
他にも数名・・・

 私にとっては「新井田耕三」の名前が出てきたのが異様に嬉しいっす。RCサクセション分裂後、清志郎と仲井戸チャボ麗市は共演したりしているが、新井田耕三の名前がすっかり無くなってしまったので「うーむ」と思っていたが、こんな所で・・・・

 と感激していたら、なんと新井田耕三はヒカシューの新メンバーになったらしい。
 なんか音楽性が違うような気がするが、その辺がドラマーの潰しが効くところなのだろうなぁ
1996年12月10日(火曜日) 20年モーフィング
 こないだ衛星放送でマイケルジャクソンのこれまで制作したビデオクリップをほぼ全作品放映する番組があったんで、とりあえず録画して置いたのを、流しつつ見た。
 マイケルジャクソンの音楽って、やっぱし「スリラー」あたりで終わっている様な気がする。その次の「BAD」もいい曲はあるのだが全体的にメロディが無くなってしまって、ラップ系が中心になっている。

 「スリラー」より前の「オフザウォール」なんて、ブラックコンテンポラリーの中でも最高な作品なんだけどねぇモータウン最後の作品って感じで。
 やっぱし、このビデオクリップってのも、音楽を求める為にはジャマだったのかもしれない。

 ビデオクリップで見ると「BAD」以降の「デンジャラス」とかに収録された曲も凄く感じるんだけど、音楽として単独に聴くと凄く退屈なリズムの反復と叫び声ばっかしって音楽になってしまっている。
 ビデオ自体に金がかかっているから、見ていて退屈はしないんだけどね。

 しかし画像の中で1979年発表の「オフザウォール」の頃は元気そうな黒人少年だったマイケル君が、1作ごとに徐々に変貌していく姿っていうのは凄いっす(笑)
 あの当時は気が付かなかったけど、同時期に発表された様な「ビリージーン」「ビートイット」「スリラー」の順で微妙にマイケルの鼻筋とか、顎のラインが変化している(笑)

 なんか間違い探しみたい・・・ (笑)