杉村ぐうたら日記(1997年11月11日〜20日)

▲1997年11月11日:火曜日:早川義男がTVで歌った日
▲1997年11月12日:水曜日:サインは『V』
▲1997年11月13日:木曜日:テレフォンノイローゼ
▲1997年11月14日:金曜日:爆笑問題はマック使いなのか?
▲1997年11月15日:土曜日:働けロックバンド!
▲1997年11月16日:日曜日:ほんまにビックリや
▲1997年11月17日:月曜日:いやがらせか?
▲1997年11月18日:火曜日:快適なキャンプ生活?
▲1997年11月19日:水曜日:なんか壊れている倫理観
▲1997年11月20日:木曜日:凄いのか凄くないのかよく判らない
1997年11月11日(火曜日) 早川義男がTVで歌った日
 今日、夜9時台「人気者でいこう」と言う番組をぼーっと見ていた。
 先日もこの番組について書いたが、浜田雅功がメインになって、あれやこれや好き勝手に遊んでしまおうという内容の番組なのだ。
 本当に「好き勝手」と言う感じで、今回は河口湖近くにかなり広い土地を買って(借りて?)そこにバンガローを作って、それのお披露目パーティと言うことで、生放送をやっていたのだ。
 その番組自体は、ほとんどただダラダラ時間が過ぎて行くだけと言う感じなのだ。
 僕も「いい加減な番組だなぁ」と思いつつ、小説なんかを読みながらBGM的に付けっぱなしにしておいてあった。

 前回この番組の事を書いたと言うのは、番組のエンディングに伝説のロッカー「早川義男」の新曲が使われ、そのスタジオ収録風景が小さく映っているのだぁぁぁ!と言う事を書いた。
 本当にこの人は「伝説」と言われるのにふさわしい人なのだ。

 で、今回の番組も終わりラストにいつも通りに早川義男の新曲が流れ・・・と、僕は顔を上げてTVの画面を見た。
 その瞬間、すべての思考が止まってしまったのだ。

「早川義男が・・・・生で・・・・」


 なんと、今回新築された人気者ハウスの庭先でキーボードを前にしてイントロを弾いている早川義男の姿が映し出されていたのだ。

 次の瞬間、私は逆上しましたっす。
 あわててビデオデッキのチャンネルを10チャンネルに合わせて、とにかく録画ボタンを押した!今入っていたビデオに何が録画されていたかなんて関係ない。早川義男が生で歌っている姿なんて一生に一度見れるかどうかという貴重な場面なのだ。

 はっきり言って、早川義男という歌手を知ってから、23年ぐらい過ぎていますが、その間、たぶん1度も歌っているフィルムをちゃんと見たことさえ無いっす。その位に伝説の人なんですよ。
 その人が・・・・TVで・・・・生で・・・・・

 なんつーか、久々に鳥肌がたってしまいました。

 が、番組のエンディングって事でいつもそうなんだけど間奏の所でフェイドアウトしてENDマークが出て切れてしまった。
 うがーぁぁぁぁぁ!と言っても、ほとんどの人にはこの凄く歴史的な意味は理解されないんだろうなぁ

 その番組の出演者は浜ちゃんを始めとして、TOKIO城島・遠藤久美子・globe/KEIKO、そしてゲストでモダチョキ濱田マリ・可相我門・中野英雄チョロ・あとプロレスの人&野球の人(まったく詳しくないので名前忘れた)と言うメンバーだったけど、この番組はその辺も打ち合わせ無しで、フェイント的に行われていた。
 で、ハウスの外に突然、早川義男が出現して歌いだしたのに狂気乱舞したのは濱田マリといKEIKOと言うミュージシャンだけだった(濱田マリは完璧に目が逝っていた)っす。
 城島くんはまだまだっすね(笑)

 しかし、なんか凄かったっす。この興奮が皆様に伝わったでしょうか?

1997年11月12日(水曜日) サインは『V』
 世間一般には「ナンパ」と言う行為が日常になっている人がいたりする。
 そーゆー人は常にアンテナを張り巡らせて、ちょっとでも自分の好みに引っかかる相手にはモーションをかけたりする。
 ま、失敗も多いだろうが成功もたまにはあって、積極的に動いている分だけいい目を見たりもする。
 うむむむ、人生の真理とはそーゆーものなのだ。

 で、いわゆるナンパ師と言う物も知っているが、先日凄いヤツを見てしまった。
 ナンパなのか・・・それとも病気なのか・・・判別に苦しむ処なのだが。

 その日、いつものように会社に向かって車を走らせていた。
 そして毎朝、軽い渋滞をおこす道路に差し掛かった時の話なのだ。
 その道路は、少し行ったところで別の道路と合流するために、そこまでがノロノロ運転になるのはしょうがない事なので、いつものように車間距離だけに気を付けてぼーっと運転をしていた。

 と、気がついた時、前を走っていた車の運転席から手がにゅーっと出て対向車(これもノロノロ運転)に向かって「Vサイン」をしていたのに気がついた。
 僕は最初、対向車に知っている人がいたので挨拶をした物だと思ったのだ。
 現に僕も以前、富士宮の方から沼津にある事務所に通っていた友人の奥さんとよくすれ違って、その際、手で挨拶なんかしていた。
 で、そのVサインを出された対向車の運転手は女の子で、ニコニコ笑っていたので、そーゆー関係だと思っていたのだ。

 ところが、僕の前を走っている車から出ていた手は、そのまま次に走ってきた対向車にもVサインを送っているのだ。
 「んん?」

 そして、その後しばらく観察した結果、対向車を運転しているのが女の子の場合、ビシッとVサインを相手に向かって送る。
 さらに「かわいい」と確認できる場合は、Vサインを左右に揺らして目立たせる。
 その逆に対向車を運転しているのが男の場合は、指の形は指2本を突き出したままだがうなだれて「ただ運転席から手を出して運転しているだけだよ〜ん」というポーズに変身する。
 その行為をずーーーーーーーーっとやっているのだ。

 相手の車のバックミラー・サイドミラーにちらっと見える顔は、そこそこ若そうな男。
 なんつーか、こまめなのか、キ◎ガ●なのかって感じで、凄ぇ興味を引かれた。

 その後、2本の道が合流した後は比較的スムーズに走れる様になるのだが、それでも前の車の男は3種類のVサインを出し続けている。
 『女・男・かわいい・男・男・女・男・かわいい・男・男・
  男・女・女・男・かわいい・男・男・女・かわいい・男』
 その動作は変わらないのだがさっきのノロノロ運転とは違って、スピードは60キロぐらいになっている(対向車のスピードを足せば100キロぐらいになっている)
 それでも、ずーっとその前方の車からは手が出ていて「女・かわいい・男」を瞬時に見分けてVサインを繰り出しているのだ。
 もうほとんど、ヒヨコの雄雌の選別状態。

 この男に凄く興味を引かれて「顔を見たい」と思ったが、自分が勤めている会社より先にあるらしく、Vサインを出したまま富士の方へ向かって走り去っていった。
 なんか、根性の入ったヤツを久々に見たという清々しさで充実した朝だった。

1997年11月13日(木曜日) テレフォンノイローゼ
 携帯電話はいまは日常になりつつある。
 持っていない方が「変」になりつつあるのかもしれない。

 しかし携帯電話って、凄く無神経な機械だと思うワケっすよ。
 自分の場合。普通の電話さえ「めんどくせー」とか思ってしまう様なヤツなんで、特にそうなのかもしれないけれど、とにかくどこにでも掛かってくる。と言うのが、便利の反面、無神経になってしまうのだ。

 よく本屋とか、CD屋とかで(って自分の生活圏内しか知らないって事だけど(笑))大声で話をしている人を見かける。
 「あぁぁぁぁぁうっせー」とか思ってしまうワケですよね。

 それ以上に無神経になってしまうのが、状況を選ばず掛かってきて、掛かってきたからには話をしなくてはいけないって事なのだな。
 以前も、友人と茶店に入って色々な話をしていた。その時、友人の携帯電話が鳴ったのだ。ま、友人は仕事の関係で常に連絡が取れなくてはいけないってヤツだったので、持っているのもしょうがないのだが・・・。
 その電話は案の定、仕事関係でそこそこ大事な話だったらしく細かい話をしている。その間、さっきまで盛り上がって話をしていた僕は、その目の前で間抜け面をさらして「ボーッ」とするしか手段が無かったのだ。
 普通に数人が集まって会話をしているときだって、他の人が話している話題に水を差して別の話題をし始めるってのは失礼な事なんだけど、それ以上の失礼だよなぁって思ってしまうのだ。

 しかし、そこまでみんな密に連絡を取り合わなければいけないんすかね?

1997年11月14日(金曜日) 爆笑問題はマック使いなのか?
 最近のお笑いの中ではやっぱ「爆笑問題」が一番面白いかもしれない。
 普通のバラエティ番組では使えるけど、単独の舞台では全然と言う「お笑いもどきタレント」が多い中で、ちゃんと漫才も出来る。
 さらに、最近ではオムニバス映画の監督をしたり、舞台脚本を書いたりしている。

 が、そのネタが一般的にはマニアックに走りすぎて、客席に受けない事も時たまあるのだ。しかも、マニアックなネタだってのに、NHKの演芸番組でやってしまったりするのだ。

 その中の一つ
田中「最近プロレス団体もいくつにも分かれてよく判らなくなっ
   てしまいましたねぇ」
太田「そうそう、昔は2団体か3団体ぐらいだったのが」
田中「全日本・新日本ぐらいだったのが、今はそれにUWC・V
   AC(←この辺は自分が知らないんで適当です)・WWA」
太田「あとはhttp://www.com.jp/とか」
田中「そりゃインターネットだって」

さらに別の話題で
田中「こないだ仕事でSPEEDと一緒だったけど、彼女ら中学生で
   すよ」
太田「どんどん低年齢化してますからねぇ」
田中「さらに妹分のグループで『フォルダー』なんてのが出てき
   ましたしから」
太田「そうすると『フォルダー』の次は『テキスト』とかね」
田中「いないって」
太田「さらに『名称未設定』とかね」
田中「何の話してんだ」
太田「さらに進んで『☆※◆×▽』とか行っちゃって、どう読ん
   だらいいのか判らなくなっちゃってね」
田中「文字化けしてどーすんだよ!」

 きっと、オフ会みたいな場でやれば受けるかもしれないが、まだまだ一般的ではないオチだろそりゃ。

1997年11月15日(土曜日) 働けロックバンド!
 最近「ビジュアル系」と云われているバンドの目指している物が見えないと、感じている。
 たとえば現在も活動を続けている大先輩「BACK-TICK」みたいに明確に「退廃的な」と言うビジョンが見えているワケではない。
 そのファッションなどを見ると凄く退廃的な耽美趣味が出ているんだけど、インタビューなどでは「ただの気のいいアンちゃん」状態。うーむ。思いっきり形から入る日本の音楽界の悪しき風習なのか?

 実際の事を云えば、高校時代の友達が集まって「ビジュアル系やろうぜ!」と盛り上がったバンドは少なく、THE 芸能界的な事務所がかき集めた見栄えの云い連中で結成したバンドが多かったりする。(プロフィールには勿論そんな事書かないけど)
 なんせ、BACK-TICKと共にビジュアル系の元祖とも言える「ボウイ」が、そんな事務所的に集められたバンドだったりするわけで・・。
 つまり「ビジュアル系は儲かる」と言う状況が元々そこにあるのだ。

 そんな中、昨日の「ダウンタウンDX」に、かのペニシリンが出ていた。
 たしかついこないだまで、それぞれがソロ活動をしていてバンドは活動停止だったと思うのだが・・・。きっとルナシーの河村隆一ほどの成果が出なかったので、バンドに戻ったのだろうけど。

 しかし・・・・・

 たぶん、今バンドに石を投げればビジュアル系に当たると云われている様に、猫も杓子も綺麗も不細工も化粧をしてビジュアル系ごっこをしている。
 そんな中で、他のビジュアル系と一線を引くにはどーしたらいいか?「やっぱキャラクターを売るしかないでしょ」と云う事なんだと思う。
 音楽性は、ほとんど同じ様な物なんだし・・・そーなったら付加価値で頭一つ出るしかないわけで。

 が、ダウンタウンDXの中で、これと行った盛り上がりも見せずに淡々とお仕事をこなしている彼らは「事務所がセッティングした番組にただ出ているだけ」のつまらないお兄ちゃん達だった。

 そー云えば、全然ビジュアル系ではないが、数年前「大事マンブラザースバンド」と言う、口に出すだけで痒くなる様なバンドがいたけど、そこも同じ様な事をしていた。
 まず1曲「それが大事」なんてヒット曲が出て、その時点ですでに「一発屋」と云われていた。
 その後「よーしこれなら大丈夫!」と事務所を独立したり、CMソングやアニメの主題歌なんかの仕事を大量にやっていたが、どれもこれも大失敗。
 そこで最後の手段とばかりに、ボーカルがTVのバラエティクイズ番組に出演する事になったのだ。
 ここでキャラクターを、顔を売れば、後につながる!とばかりに。
 その番組名は『クイズ SWHO BY 商売』(←タイトルの表記ちがうかも)

 ところが、その番組中、何一つ面白い事を云うわけでも、リアクション出来るワケでもなく、自分が回答する番に一言二言云うだけの人だったのだ。
 完璧に「そこいらのアンちゃん」へたすりゃ、そこいらの大学生の方が受けを狙ったりして面白くしようとサービスしたりする(面白いかは別にして)そんな感じで、淡々と1時間が過ぎていくのだ。
 で、番組の最後の問題に入る直前、山城しんごが一言云ったのだ。
 「ところで、さっきから気になっているだけど、そこのアンちゃんは一体誰なんだ?」
 うーむ、確かにTVを見ている人々もそう思っていたに違いない。
 番組の一番最初に紹介されたハズだが、それ以降は・・・・(名前のフリップにもバンド名は書いてなかった)しかも、番組の一番最後にそんな事を云われる様では・・・・・・(1時間番組だけど、収録はその倍は掛かっているハズだし)

 そんなワケで、大事マンブラザースバンドをTVで見た最後が、その番組になってしまいました。ご愁傷様、チーン。

 そんなワケで、ペニシリンがバラエティ番組に出て来るってのは、そんな事情なんだろうなぁ。

 そー云えばペニシリンってバンドの結成時のエピソード。
 バンド名を何にするか?って話をしていた時に、突然「ペニシリン」って言葉が浮かんで「なんかイイ感じ」って事でバンド名にしたらしい。
 しかし、この時点でメンバー全員が「ペニシリン」と言うのが「抗生物質」だとか、そーゆー事をまったくしらなかったと言う。
 思いっきりただの語感がいいと言うだけでバンド名を決めてしまったらしい。凄ぇ馬鹿っぽいっす (笑)

 へたすりゃ語感が良いって事で「スピロヘーター」とか「ダッチワイフ」とか付けてしまう可能性もあるワケだな (笑)

1997年11月16日(日曜日) ほんまにビックリや
 先日、友人とビックリドンキーに行った。
 いわゆるステーキ系の店で、とにかく「安い!」「量がある!」と言うのが売りの店なのだ。

 以前、行ったことがある僕は普通サイズのカレーハンバーグなんかを頼んだのだが、知らない人ならば「ちょっと腹減っているから大盛りだよなぁ」などと気軽に注文してしまうにちがいない。
 値段を見るととりあえず大盛りでも普通の店より安いかな?と言う値段設定なので安心して「ついでにアイスコーヒーとサラダなんか追加しちゃおうかな」なんて言ってしまったりしそうな感じなのだ。

 が、出て来る料理は「見るからに大盛り!」と言う状態だったりする。ま、これが良くある大盛りの店の場合、キャベツの大盛り・御飯の大盛りって事になるのだろうが、ここは直営の牧場があるって事で「肉の大盛り」だったりするのだ。
 私ゃ見ただけでゲップ状態。

 その上、アイスコーヒーなんかもどどーんと500mlって感じで出されちゃったりする。

 うーむうーむ、と人生の難しさに直面したりするのだな。こうなると、やっぱし店のすぐ隣には胃薬を売っている店が欲しくなってしまうのだ。いわゆる医薬分業ではなく、食薬分業という形で運営してほしいなどと思ってしまうのだ。

 ま、大盛りは確かに凄い。
 しかし私が今回感動したのは、単品のホットコーヒー「80円」ってヤツなのだ。
 おいおい、これじゃそこらの自販機で出てくるカップコーヒーの値段だろ?それなのにシュガーとミルクも付いて出されてしまうって・・・・・。なんか、凄いっす。

 果たして、他の料理を注文せずにコーヒーだけ!というのが許されるのかどーか判らないが、なんか人生まだまだ捨てた物では無いなと思ってしまった休日の昼下がりなのだ。

1997年11月17日(月曜日) いやがらせか?
 先日「しゃぶしゃぶ食い放題」の店の前に20人ぐらいの集団が集っていたのを、通りがかった車の中から見かけた。

 その20人ぐらいの集団ってのが、いかにも「大学の格闘技系」の集まりだったのだ。
 いわゆる、柔道部:相撲部:アマレス部と言う状態、しかもそれの選抜メンバーと言う感じの汗臭〜ぁ、男臭〜ぁ、獣臭〜ぁという集団だったのだ。

 なんか「この店に幸あれ」と祈りを捧げてしまったのだ。

1997年11月18日(火曜日) 快適なキャンプ生活?
 ここ数年、いわゆるオートキャンプと言う物が流行りだったりする。
 目的地まで、車でぶひょ〜んと行って、そこでテントを広げて豪華なバーベキューセットを広げてガスコンロ付きの炭火台でうっしっし、と言う状態のヤツだ。
 そんなオートキャンプ場が日本各地にあって、仕事でそれのガイド本をここ3年ぐらい季節前に作っていたりする。

 それを見ていると、毎年それぞれのキャンプ場が客を獲得するために色々な設備を充実させているのだ。
 ま、炊事場・水道・公衆電話・トイレなんかは、必要かもしれない。
 確かに、石を組み上げてカマドを作ったりするのは野外生活の基本中の基本だが、毎日入れ替わり立ち替わり客が訪れるキャンプ場でそれぞれが勝手に勝手な場所にカマドを作り始めたら、カマドだらけのキャンプ場になってしまうのだ。
 『女だらけの水泳大会』なら許せても、『カマドだらけのキャンプ場』は誰も許さないと思うのだ。

 水も本来は川から汲み上げた物をなんてのが理想だろうが、そんな事も言っていられない。
 公衆電話だって色々な意味で必要だと思うのだ。

 トイレも本来は・・・なのだろうが、これこそ自由にしておいたら『トイレだらけのキャンプ場』になってしまうのだ。
 が、そのトイレでさえ最近は「水洗トイレ」に改造されつつあるのだ。う〜む、確かに衛生面以外に掃除がラクとかの理由があるだろうが・・・・20年前は一般的な家でさえ水洗トイレは珍しかったってのに、そーかそーかそこまで文明に毒されたか。自然を求めに来て文明的な部分が無いといやなのか。などと思ってしまうのだ。

 それ以外に温泉があるキャンプ場は許そう。たしかに野外での温泉は気持ちいい。それがキャンプ場の売りになるだろう。
 が、最近は温水シャワー・風呂なんかを設備として取り入れるキャンプ場が増えてきたのだ。うーむ、確かに炎天下で作業をしたり埃だらけになったりする。が、それがキャンプじゃねぇのか?えええ?どーなんでぇ!と私は聞きたい。
 汗なんかタオルで拭けばいいのだ。キャンプってのは基本的に汚れる物なのだ。まったくもって!

 売店が常設されているキャンプ場も増えている。
 うーむ売店????
 キャンプってのは不便な物だと相場が決まっているのだ。そーだろ?そんでもって、出かける前に念入りにチェックをして「あれが足りない、これも足りない」と準備するのがキャンプだと思うのだ。
 しかも、昔のキャンプは1人が運べる荷物はこのぐらいだから、これはパスして、これは軽量の物にして、と言う念入りな試行錯誤が必要だったのに、今はオートキャンプだ。とにかくどんどん積み込める。へたすりゃ、1ヶ月は生活できる道具は詰めるハズなのだ。それなのに売店が必要だとは、とことん甘えているな。

 と思ったら「食堂」が設備として組み込まれている処があったりするのだ。
 うーむ、それじゃキャンプじゃねぇだろ?ただの避暑地だよなぁって気もするのだが。

 さらに「焚き火:禁」のキャンプ場もかなりある。
 いったい何をしろってんだよぉぉぉぉぉぉぉ。その手のキャンプ場で炊事場も室内だったりする処もある。
 うーむ、自然に近くにあるってだけしかメリットがない。

 しかも、食堂には当然TVなんかもあって、欠かさずに見ている連続ドラマだって、子供が見なければ納得しないウルトラマンダイナだってちゃーんと見ることが出来る。

 結局「普段触れる事の出来ない自然の中で、ゆっくり呼吸をして、食事をして、寝る」と言う部分だけで「だけど汚い事はしたくない」「だけど非衛生的な事はしたくない」「だけど不便はしたくない」って事なのか?

 うーむ、自然の近くで食事して寝泊まりするだけでキャンプなのか・・・・・・それじゃ我が家は毎日キャンプだとでも言うのかぁぁぁぁぁ!

1997年11月19日(水曜日) なんか壊れている倫理観
 なんかねぇ「パチンコ」「競馬」なんかが、おしゃれで健全な娯楽的なイメージを振りまいて数年経つが、たしかにそれに乗せられた様な形で、カップルでそう言う処へいったりする事もファッションの一部になっている様な気がする。
 だがねぇ、しょせんギャンブルっすよね。つまり賭博っすよね。賭事、博打っすよね。
 誰もが確かに「金」は欲しい。が、昔の考えで言ったら賭博って凄く道に外れた事だった様な気がする。そりゃ犯罪ってワケじゃないし、法律の範疇でも認められている事なんだけどさ。
 だけど、あまりにも今、日常に隣接しすぎている様な気がしちゃうのだ。

 最近の日本競馬協会(JRA)のCMなんかを見ていると、その辺の「あくまでも賭博」と言う部分を隠すみたいに「ロマン」とかって言葉でオブラートでくるんでいたりする。
 他の「競輪」「競艇」「オート」なんかのCMも流れているのけど、あの辺の「競馬に続いてブームを作るのだ」と言う計算の出来なさかげんは、CMの画面にレースを観戦する人々を映すかどーかの違いだったりするんだけど。

 競輪なんかのCMもキャラクターに、中村梓とか赤井英和とか起用していたりするけど、やっぱしレースを手に汗握って観戦したりしている姿が映されていて、かなり「金掛けてんだぜ」みたいのが見えてしまったりする。
 その点、日本競馬協会の上手い処はあくまでも「ロマン」を全面に出して「馬の優雅さ」を表に出していたりする。まったく競馬と言う物の仕組みを知らない人が見たら「金かけるギャンブル」だとは誰も気付かないような作りになっている。
 しかも、キャラクターの選択が上手い。今は本木雅弘&鶴田真由で、まったく競馬とか関係ないような爽やかな絵柄で展開させている。うーむとか思ってしまうのだ。

 しかししょせん賭博だって事を認識していないと痛い目に遭うぞ。余計なお世話だけどさ(笑)

 も一つ、おいおいと思ってしまうのが「無人金貸し機」のCMがとにかく多いってのも、凄ぇ気になる。
 なんか思いっきり金を借りるってのがライト感覚なんすけどね。

 佐野史朗が出演しているCMなんかで、金を借りにいったけど人と対面するのが躊躇するみたいな設定のがあったりする。で、誰にも逢わずに金を借りることの出来る機械は便利だなぁとなるワケなのだが・・・・。
 なーんか、凄く狡くてエエカッコシーって気がしちゃうのだ。金を借りるのをカッコ悪いと思っているワケでしょ、基本的には。

 なんか、金を他人から借りるって事の重さから逃げて居るような気がしちゃうのだなぁ。私は基本的にローンも好きじゃないんで、とりあえずそーゆー処で金を借りようとかは思わないが・・・。

 人によっては、切羽詰まって借りる人もいると思うので、便利と言えば便利だが、はたしてあんなに頻繁にTVでCMをやるに価する程、早急に金を作らなければならない人がいるとは思えないのだが・・・。うーむ、あれだけCMをやって、どこの金融業者も無人契約機をやっていると言うことはニーズがあるんだろうなぁ。うーむうーむ。

 たとえば、分相応と言う言葉があったりするのだが、これってのは重要な事だと思う(あくまも自分はだけど)。
 確かに街を見渡せば物欲を刺激される物で溢れている。アレも欲しい、コレも欲しい、と思ってしまう。が、果たして本当に自分に必要な物か?とか、自分に合っている物か?と考えたときに、立ち止まってしまうのだ。
 ま、そこで出てきてしまうのが「見栄」と言うヤツだったりするんだろうけど。

 僕の認識で行くと、若い内からムチャ高級なブランド品を身に付けている人って、品がない。あるいは自分のセンスに自信がないって気がしてしまう。

 ま、しょせん私一人の戯言なんすけど、そー思いながら「無人君」なんかのCMを見ていたりするのだ。
 関係ないが、例の無人君の宇宙人が出した曲をラジオで一回聞いた。
 なんつーか、途中のラーララララーと言う部分が、往年のロック「ダンス天国」のモロパクだった。

1997年11月20日(木曜日) 凄いのか凄くないのかよく判らない
 雑誌を片づけつつ数年前の「ビデオでーた」をぱらぱらと見ていたら「ボクシングヘレナ」と言う映画の広告が掲載されていたのだが・・・・・

  『マドンナ キムベイシンガーが相次ぐ出演拒否!』
  『映画史上最も過激なラブストーリーが日本上陸!!』

 と云うような事が書かれていた。

 たぶん映画の宣伝部としては、あまりにも過激すぎるので、セクシーで過激なのが大丈夫と思われる様な女優でさえ出演拒否した凄い作品なんだぞ!と云いたいのだと思うが・・・。
 この手の、出演をしなかった女優の名前を宣伝に使うってのは「アリ」なのかな?

 そんな事を云ったらなんでもありで、低予算の無茶苦茶な脚本を書いて、それぞれの事務所に打診をして(当然断られて)最終的にはワケの判らない三流女優を使って映画を作り

  『広末涼子・菅野美穂・安室奈美恵・酒井法子・松たか子・
 ・・・(延々と百人ぐらい名前を列記)・・・が相次ぐ出演拒否!』

 なんてコピーも可能なワケだ (笑)

 そういえば似たようなパターンで、かの「Dr.中松」が都知事選挙だかに立候補した時の事件を思い出した。
 政治的にも人間的にも世間的にもあまり評価を受けていなかったDr.中松氏は当然の事ながら政党のバックアップを受けることも、市民団体からの指示を受ける事もできず、孤軍奮闘するしかないかの様に見えたのだ。
 ところが、彼のポスターには土井たか子を初めとする政治家の面々から、映画監督・俳優・大学教授・弁護士・その他大勢の人の名前が「Dr.中松支援、推薦人」として名前を連ねていたのだ。

 世間一般は「おぉぉぉぉワケの判らない発明家のオヤジかと思っていたら、実は政治的にも人脈的にも凄い人だったのねぇ」と思ってしまったに違いない。
 しかし、これには思いっきりトリックがあったのだ。

 選挙が始まる前、進んで後援会を発足してくれる人がいないDr.中松は自分で自分の後援会を作ったのだ。そして後援会を発足するにあたって『推薦者』をパンフレットやポスターに記入する事になったのだが、さすがここに「推薦人Dr.中松『私はDr.中松を推薦します』」とは書くわけにはいかず考えた。
 そこが発明家なのだ。

 思い当たる有名人に「ぜひ後援会の推薦人になって下さい」と云う手紙を大量に出した。もー、政治家だろうと、文化人だろうと、タレントだろうと、とにかく出した。
 が、普通、面識も無く、評価もされていない、どう見ても当選しっこない人間の推薦人になろうなんている奇特な人は現れないのは最初から判っている。完璧に無視されるのは判っている。
 そこで、自動的に手紙を送った人が推薦になってしまうシステムを発明してしまったのだ。

 「貴兄に推薦人になって欲しく手紙をお送りしたしました。
  もし推薦人になると言う事が迷惑な場合は連絡をください」
 と、文面に添えたのだ。
 つまり「推薦人なんてやらないよ」とわざわざ手紙を出した人は外すけど、それ以外の人は推薦人として名前を貸してくれる事を承諾したとします。と云うことなのだ。

 その結果、多くの有名で多忙な人々は「推薦の断り」の手紙をくれる以前に、その手紙を無視してしまったのだ。
 おかげで「推薦の断り」をしていない有名人は全員「Dr.中松後援会 推薦者」として登録される事になってしまったのだ。

 そーゆー意味では「発明家」だよなぁ (笑)

 と言う事を「ボクシングヘレナ」の広告を見て思い出した。