< 杉村ぐうたら日記(1998年3月21日〜31日)

▲1998年3月21日:土曜日:筒美京平大先生なのだ
▲1998年3月22日:日曜日:乳清ミネラル&ウォーター『カルピスクリア』
▲1998年3月23日:月曜日:どこがスペシャルなんだろう
▲1998年3月24日:火曜日:いやはや、日記の更新をするのだ
▲1998年3月25日:水曜日:ひさびさに小説を本格的に読み始めた
▲1998年3月26日:木曜日:毎号買っている「BS fan」
▲1998年3月27日:金曜日:もう春なのだ タケノコなのだ
▲1998年3月28日:土曜日:タレント予備軍のスポーツ選手
▲1998年3月29日:日曜日:パニックイン沼津
▲1998年3月30日:月曜日:じたばったするなよ
▲1998年3月31日:火曜日:ダイエットしなくてはいかん
1998年3月21日(土曜日) 筒美京平大先生なのだ
 なにげなく本屋へ寄った。
 と言うのはウソで、いつものように本屋へ寄ったというのが正解なのかもしれない。
 ま、ここ2ヶ月ぐらいはヘビーな生活で本屋が開いている時間帯は自由になっていなかったので、ご無沙汰しちゃったなぁという感じなのかも知れないが、とにかく本屋へ寄った。

 で、その本屋でのコースは毎度の事ながら雑誌コーナー(と言っても漫画周辺は立ち寄らない)を漁る。この辺で最近毎号購入しているの雑誌の1つに何故か「NHK今日の料理」と言うのがある。最近はあまり料理をしなくなったが、やはり料理を作るのは好きなのかも知れない。そんなこんなで毎号買って、料理を作るわけでもないのに読んでいる。とにかく変な男だったりする。
 そこを経過して、軽い単行本コーナー(いわゆるVOWとかある様な場所)を経過して、文庫本コーナー、新書本コーナー、ハードカバー単行本コーナー、で最後にレジの近くにある漫画単行本コーナーと言うことになる。
 だいたい、かならず文庫本を最低でも1冊購入してしまう。自宅に帰ればまだ読んでいない文庫本だって山のようにあるのだが、本屋で目が合ってしまった以上しょうがない。これが運命だと諦めて購入してしまうのだ。

 そんなこんなで私は今日も今日とて本屋に寄るのであった。
 で、雑誌コーナーのついでに立ち寄ったムックのコーナー(別にポンキッキーズに出ているアレじゃなくって、雑誌形式の単行本なんかの事)で凄い物を見つけてしまったのだ。
『筒美京平の世界』

 じゃーーーぁぁぁぁぁん!と言ったって、多くの人が「何それ」と言っているだろう。私のこれまでの人生経験からして、そんな反応が還ってくるのだ。
 この筒美京平って人はですね、日本の歌謡史を根底から支えてきた凄い人なのだよ。誰それ?とか言ったキミも少しは反省しなさい。絶対、どっかで1度となく2度となく、何度も何度も聞いてきたハズなのだ、この人の曲を。
 と言うのが毎回、私の意見なのだ。

 私は物心ついた時から音楽が好きで、しかも歌謡曲ってのが大好きで、小学校の同級生がTV特撮ヒーローの主題歌を歌っていた時に「私はあなたに抱っかれて蝶になる〜ぅ」とか言って、森山加代子の「白い蝶のサンバ」なんてのを歌っていた。
 小学校2年ぐらいの時だから意味は全然解っていなかったと思うが。
 だから「特撮物」あるいは「アニメ」の裏番組なんかで「歌ありバラエティ」なんかがあったら躊躇せずに後者にチャンネルを合わせてました。

 小学校低学年だと当然のように「しゃぼん玉ホリデー」とか「ビートポップス」(←だと思う)とか「夜のヒットスタジオ」だとか。

 その歌番組を見る理由に、単純に音楽が好きだったからと言うのがあって、誰それのファンだからキャーとかってのはあんまし無かった。
 で、そのうちにその歌手の歌タイトルが画面に出るときに一緒に『作詞・作曲』なんてののクレジットが気になりだした。
 ま、あの当時、ほとんどの番組は歌手名と曲名ぐらいしか提示されないが、夜のヒットスタジオ(前田武彦が司会だった頃)だけはちゃんとクレジットが出ていた(後に編曲者まで出したのもここが最初だと思う)
 そこには「すぎやまこういち(ドラクエで今でも有名っすね)」「なかにし礼」「いずみたく」「森田公一」「阿久悠」等という名前が書かれていた。
 もちろんこの人々は当時ビックな作曲家作詞家先生で、その手の音楽番組なんかにもよく出演していた。
 が、その中でかなりの確立で自分が「この曲、好きだな」と思う曲の作曲者に「筒美京平」と言う名前を目にするようになる。
 たぶん、それが小学校5〜6年の頃だと思う。

 しかし、この筒美京平と言う人物に関しては、とにかく謎が多すぎた。
 なんと言っても作る曲の数が多い。当時のヒットチャートを見ると、前述の作曲家や作詞家の作品も必ずと言っていいほど入っていたが、筒美京平の比ではなかった様な気がする。
 1970年代初頭の歌謡界で「郷ひろみ」「南沙織」「岡崎友紀」「小林麻美」「麻丘めぐみ」「浅田美代子」あたりの曲をほとんど書いていた。
 かと言えばフォーク・ロック系の曲からディスコ系の曲まで書いていたりする。
 なんせ、かのアルフィーのデビュー曲(だと思う)「夏しぐれ」なんて曲まで書いていたりする。(その当時TV番組「ギンザNOW!」でB面の「危険なリンゴ」を歌ったんだと思うけど、リンゴを持ちながら歌うアルフィーを見ている)
 さらにオフコースの「忘れ雪」と言うシングル曲まで書いていたりする。
 あまりに当たり前の用に幅広いジャンルの曲を大量に作り続けているので(2人のアーティストのアルバム全曲をほぼ同時期に担当していたりする)実は複数の作曲家グループの名前なんじゃないか?という説まで流れた。
 が、本当にたった一人の作曲家だったのだ。
 噂に寄れば、60年にはちゃんとTVなんかにも出て、歌番組の審査員なんかもしたとか、しないとか。

 もっとも実はかなり深い部分でも筒美京平の曲は聴いていた
サザエさんの主題歌(今も流れている)
パーマンの歌
怪物くんの歌
 などの仕事もしていたりする。

 この本によると筒美京平氏の曲で日本音楽著作権協会に登録されているものが約2600曲だと言うことで、それ以外のレコードに成らなかった曲、CMのみで消えていった曲も含めると約3000曲と言う事になるらしい。
 この本が作曲家生活30周年記念本と言うことなので10年で1000曲、1年で100曲書き続けて来たという事になる。
 かの「もぉ聞きあきたよなぁ」と言われる小室哲哉氏だって、さすがに年間100曲は書いていないでしょう。しかも、それぞれジャンルを散らばらせて、歌手毎にイメージを変えて作るって事は。

 凄いっす。

 そんなワケで何が言いたいかと言うと、この本を買ってしまったのだ。
 21日で思いっきり給料日前なのだが、2500円なんている、思いっきり人の足元みやがって価格の本を買ってしまったのだ。
 でも幸せなので許す。

1998年3月22日(日曜日) 乳清ミネラル&ウォーター『カルピスクリア』
 コンビニに寄ったらこんな飲料があったので、ついつい新し物好きとしては「ほっておけねぇな」と、購入してしまった。
 見た目は、いわゆるサプリとか、あの手の感じの少し白く濁った水系の色。ま、分かり易く言えば超薄のカルピスって感じ。
 うむうむ、カロリーオフっすか。
 100ml当たりエネルギー18Kcalって事らしい。ここで「ふ〜ん18Kcalかぁ」と納得してしまうと、それは思うツボってヤツでっせ。
 なんせこの「カルピスクリア」って、500mlだったりするんで、ちゃんと飲むと90Kcalって事になるのだ。
 ま、確かに他のジュースと比べたら低いけどね。
 そんな事を思いつつ飲んでみた。

 ・・・・・・・・ただの薄いカルピスだ・・・・。

 たぶん最近のウォーター系飲料の流れの中で出てきたんだと思うけど、これがそんな背景無しで出てきたら、カルピスに苦情殺到だろうなぁ。

 そんな気がしたのであります。

1998年3月23日(月曜日) どこがスペシャルなんだろう
 この時期って言うのはTV番組の多くが『春の番組改編スペシャル』と称して、スペシャル番組と言うヤツを放映している。
 多くが、レギュラーのゲーム系番組を2時間枠にして、春以降の新番組の出演者達が和気あいあいとゲームをするってパターン。
 あとは「警視庁潜入24時間」ぐらいか。

 世間一般ではこの手の番組をどう思って見ているんだろうか?
 やっぱ女子中学生あたりは「キンキの光一くんが頑張っている」とか言うのを見てハラハラドキドキ手に汗を握ったりしているんだろうか?
 あるいは普段ドラマで作られたイメージしかない俳優がへらへらしたり、人間味のある処を見せて親近感を湧かせたりしているのだろうか?
 うーむ、そういうことなのか?

 この時期の視聴率のランキングなんか見ると、確かに「芸能人100人狂喜乱舞ゲーム大会」みたいなののが上位に来ていたりする。
 それから考えて見ると「やっぱし多くの人が見ているじゃん、視聴率いいじゃん、楽しんでいるんだろ?」と考えてしまう。
 が、だ。それはただ単にレギュラーの普通の番組をどのチャンネルも放映していないから、その中で比較的面白そうなのを選択したって事なんじゃないの?
 もしここに、実にまともな普通の番組が放送されていたら、見てしまうかもしれない。

 なんかねぇ芸能人が「100万円取ったぁぁぁぁ」なんて叫んでいるのを見て面白いっすか?
1998年3月24日(火曜日) いやはや、日記の更新をするのだ
 とりあえず「日記」と名づけてあるのだから、基本的には毎日書かなくてはいけないんだろうな。
 と言う事で毎日書くように心掛けていたりするのだが、そー毎日言いたい事が毎日あるワケではない。
 とりあえずネタが無いから、世間で流行っているアレの事を怒ってみようか、なんつー態度はいかんと思う。
 が、日記を書く!人様に見せる日記を書く!と思いつつ生活を過ごしていると、何かしらネタは転がっている。
 それをいかに料理するかって部分にテクニックが必要になってくるのだな。

 と言うわけで、なるべく毎日何かしらを書いている。
 が、自分のハードディスクの中に書き込んだって、世間の皆様に読めるワケはない。それをアップして更新しなければいけなのだ。
 そんなワケで、毎日10時とかに家に帰って、会社の昼休みに書いた文章とか、あるいはメモ書きを家に帰ってから文章にして「さぁて」とインターネットを接続しようとすると・・・・「ビジー」って事で、電話がつながらない。
 うぬぬぬぬ、と唸って「風呂でも入って、その後で」などと時間をズラしたりするのだが、結局10時以降はつながらない事が多い。
 もしかしたら、これは私の契約しているプロバイダーだけなのかも知れないが、そー言う状態なのだ。
 うぬぬぬ・・・と言いつつ、結局1週間以上更新をしなかったりする。
 そんな状態なのでここに来た人は「なぁんだこのHP、全然更新してねぇじゃん」などと思って二度と来なくなってしまうのかも知れない。

 うぬぬぬ、と唸りながら私はまたしても[接続]のボタンをクリックするのであった。


 現状では、この数週間の日記に空白の日があったりしますが、気が向いたらそこに埋まる様な文章を書いていったりするワケっす。
 なんか「そりゃ日記とは言わねぇよ」と言うツッコミもありそうですが、そーゆー事なのであります。

1998年3月25日(水曜日) ひさびさに小説を本格的に読み始めた。
 すっげー忙しいと自分の基本的な生活までふっとばして毎日を過ごしてしまう。
 だから、ここ2ヶ月あまり、小説をワシワシと読むことがなかった。そんな時間があればアレしてコレして、あとは電池が切れたみたいに眠るだけ。と言う状態だった。
 が、自分の生活を無視してまで頑張ってはいけない!と思ったのだ。
 なーんか最近イライラしている私がいた。

 ま、忙し過ぎるってのが中心だったのだけれど、自分の好きな事を忘れていると言うのがあったのだと思う。
 そこで本を、小説を読むことにした。
 寝る前の最低1時間は小説を読む。ベッドに入って小説を読む。と言うのが10年来の日課だったのだが、それさえ忘れていたのだ。あとは会社の昼休みも小説を読む。と言うのをしていたのを忘れていた。 あぁこんな自分は自分ではない。

 結局HP製作が忙しくて、という言い訳にならない言い訳が原因なのかも知れないが、読み出そうと思ったのもHPが関係している。
 いくつかのHPを渡り歩いている内に「読書人」あるいは「活字中毒者」が沢山いたのだ。
 もっとも、何万とあるHPの中で私の見つけたその手のHPは微々たる物だから、圧倒的少数なのかもしれないが、その人々の文章を読んで、かなり反省をしてしまったのだ。
 「あぁ私も読まなくてはいけない」と。

 とりあえず「年間、100冊運動」を気が付いたら20年ぐらい続けていたので(←別に目標にしているワケではないけど)今年の遅れを取り戻すのだ。

 人間には「好奇心」と言う物があって、その好奇心は人それぞれ別のベクトルを抱えている。
 「美味しい物を少しでも多く食べたい」とか「言ったことのない場所へ行ってみたい」とか「綺麗な物を集めたい」とか色々なベクトルがあると思う。そんな中で僕のベクトルの1つが(誰でもいくつも持っていると思う)本を読むと言う事だったのだ。
 人間、好奇心を無くしてしまったら終わりだと思う。

 そんなワケで、私は残された今年9ヶ月で100冊を読もうと決めたのだ。そしてつまらなかった本でも全部、感想を書こうと思ったりするのだ。


その文章を書き綴っているのは『
ひねもす乱読雑記』というページっす。
1998年3月26日(木曜日) 毎号買っている「BS fan」
 コーヒーを買おうと思って朝コンビニに寄ったら「BS fan 」とか、その手の月刊衛星放送雑誌が出ていた。ありゃ・・・・もう4月号か・・・・・。
 とりあえず毎号買っているが、先月号を買ったけどほとんど読んでいない。
 読んだ処は、番組表横に書いてある「その日放送される映画に出演してる俳優・女優のプロフィール」だけ。いわゆる誕生日データの採取に利用しただけ・・・・。
 うーむ、と考えつつ私は4月号を購入して、さっそく誕生日データをコンピュータに記録し始めるのであった。

 そういえば、毎週買っている「週刊TVガイド」も・・・・
1998年3月27日(金曜日) もう春なのだ タケノコなのだ
 我が家には竹薮がある。
 はっきし言って資産価値などほとんどない様な竹薮で、どんな事をしてもあちこちから竹が生えてくるので、ちょっとした倉庫の様な小屋なども建てることが出来ない。

 私は、あんまし興味が無いので数年その中に入った事がないのだが、我が家の姉や親戚の伯父さんなどは春先になると「うしうしし」などと笑いながら竹薮の中に入っていく。
 で、タケノコなんて物を掘り出してくるのだ。

 そんなワケで、嫁にいった我が家の姉は春休みに入った息子などを連れてわっせわっせと掘りにやってくるのだ。
 でもって、40キロもの大量のタケノコを掘り出したりするのだ。(さらに日曜日に再びやってきて、またしても40キロも掘り出した)

 そういえば、最近はあまり噂は聞かないが、以前はよく春先にタケノコ泥棒がこの竹薮にやってきて、早朝わっせわっせと掘り返していたらしい。
 私にしてみれば「早朝」「肉体労働」と言う、ノーマーク2種を軽くクリアしてしまう、タケノコ泥棒に少し尊敬の念を抱いてしまうのであった。
1998年3月28日(土曜日) タレント予備軍のスポーツ選手
 例のTBS春秋恒例「芸能人200人クイズ&マラソン大会」と言う、正式名称は知らないがそんな番組が放映されていた。
 最初の頃はこの番組も面白かったが、最近はもう「お約束」の世界に突入して「あぁ、またやってンだ、そんな季節なんだぁ」と言う、感動も何もしない季節の風物詩になってしまっている。

 この番組の目玉はマラソンだったりする。
 芸能人が中心だが、それにマラソン選手やその他のスポーツ選手が混じって競技を行うと言う物で、それによってかなり盛り上がる。
 今回は夕食時にちらと見ただけだったが、その中で「へぇ」と思ってしまった事がある。

 今回、長野オリンピックに出た選手なんかも何人か混ざっているのだ。その選手は次回の冬季オリンピックも狙うとか言っているので、現役のアマチュア選手のハズなのだが。
 以前から出場しているのは、増田明美などの様に現役を引退して解説者などをしている人と言うことになっていたのだが、今は現役選手もこの手の番組に出てもいいんすね。

 大昔、猫田とかがいた頃の日本男子バレーが、オリンピックから帰ってきてある雑誌のインタビューだかを受けた時に大問題になった事がある。
 「アマチュア選手が、その様な一般誌のインタビューなどを受けるという事はアマチュア規定から逸脱した行為だ」などと新聞などで叩かれた。
 現代用語の基礎的ではない知識でも書いたけれど、森末慎二なんかも「笑っていいとも」に出ようとした時にアマチュア体操協会からクレームが付いて出演してはいけないなどと言われたと言う。

 いつの間にか、その辺はかなり緩和されていたのだな。
1998年3月29日(日曜日) パニックイン沼津
 友人が沼津の楽器屋に野暮用で出かけなければいけないと言い出した。が、彼の愛車は車検に出た状態で、さらに事情があって代車も返してしまったと言う。
 基本的に通勤などは歩いてちょちょいの距離に住んでいるので、日常的には困らないと言う事だったのだが、そんな風に少し遠くに・・・と言うときには不便な状態になってしまうのだ。
 しかも、この三島・沼津地区って言うのは東京なんかと違って交通のアクセスがムチャ悪い。だから、殆どの人が当然の様に車を移動手段にしてしまうのだ。
 学生時代なんかは、それでも自転車と電車とバスで充分だった様な気もするが、一度自動車に乗ってしまうと、完璧に車の無い生活なんて考えられなくなってしまうのだ。

 そんなワケで結局、友人を車に乗せて沼津へ向かうのであった。
 いつものように香貫大橋を渡り、沼津市役所の前を通過し、御成橋を渡り、すぐの交差点を沼津駅に向かって右折した。
 「え?」
 僕と友人は、びっくりしてしまったのだ。
 交差点を曲がってすぐの処から大渋滞が始まっていたのだが、その渋滞の先、約200メートル先には何台もの消防自動車がランプを付け、道を塞ぐような形で停車している。で、その停車している処の左側の店舗から大量の煙が出ているのだ。
 「おいおいおいおいおい火事だよ」
 と思った瞬間には遅く、その渋滞のどまんなかに入りこんでしまった。
 しかも、バックミラーにはこっちに向かってウワンウワンとサイレンを鳴らした消防自動車が突っ込んでくる姿が見えたりするのだ。
 結局、いつもは2車線づつの道を1車線づつにして、その渋滞にはまっている車を無理矢理通行させ、あとは通行閉鎖にすると言う状態になっていた。
 何と言いましょうか、いつもは凄くちいさな些細な出来事を膨らませて笑いを取ろうと文章を考えたりする私だが、あの様な激しく圧倒的な現実の前ではただただ素直に起こった出来事をメモするしか出来ないのだった。
 さらに、車に乗るときには必ずデジカメを足の間に挟んだ様な状態にして、いかなるチャンスをも逃すものか!と考えているのだが、そんな余裕などどこにも無いのであった。

 しかし、火事は恐い。

1998年3月30日(月曜日) じたばったするなよ
 「フジカラー・写るんです」のCMでは、毎回毎回、沢口靖子Verと稲垣吾郎Verで、過去の名曲をパロディとして使っている。
 なんつーか、インパクトがあって、笑いつつ、ついつい次のシリーズを待ってしまうのだ。

 で、今回の稲垣Verは笑いつつ「凄く深い」と思ってしまった。

 使用している曲はシブがき隊の「NAI NAI 16」で、使用部分は奥様の朝のアイドル薬丸の「じたばったすっるなよ〜世紀末が来るぜ!」と言うキメの部分だったりする。
 ここの部分だけはギャグとして物まねなどでも使用されている。

 で、なんと今回は「世紀末が来るぜ」の部分で、デーモン小暮率いる聖飢魔IIが突然出てくるのだ。
 うわぁぁぁ吉本興業東京支部音楽班とか言いつつ、こんなお笑い系の部分にもかり出されたかぁなどと思ったのだ。
 で、ラスト直前、稲垣吾郎と対面したデーモン小暮が「よっ久しぶり」とか言うのだ。

 何故かこの一言が耳に残って、どういう設定なのか考えてしまった。
 「稲垣吾郎と旧知の間柄で、久しぶりにやってきたので挨拶した。」
 どうも違う、これだとしたらもっと説明が必要になるが、CMの中ではこれと言って伏線になるような部分は無かったと思う。
 「世紀末は100年に1度しかないから、そう言う意味」
 うーむ、何か違う、なぜそんな場面で「よっひさしぶり」なのか判らない。

 と・・・・もしかしたら、と判明してしまったのだ。

 デーモン小暮は今から5年ぐらい前、「フジカラー・写るんです」のCMをやっていた。小暮課長と言う役柄で、たしか娘はアッちゃんとか言う設定で何本も放映していた。
 が、デーモン小暮の隠し子騒動(DNA判定と言う言葉が有名になった)でイメージ的な問題で、CMを降板させられたりしたのだ。

 それから5年、そーゆー意味での「よっひさしぶり」だったのだな。

1998年3月31日(火曜日) ダイエットしなくてはいかん
 明日から4月で新年度って事になる。
 そーなると会社の方には新入社員なんてのも入ってくるワケで、また色々と教育やらなにやらで忙しくなってしまうのだ。
 今年高校を卒業して就職して来る人々ってのは1979年〜1980年生まれって事になる(たぶん)そうか、遂に80年代生まれが社会に出てきたか・・・、どうりで自分がジジイになるワケだ。
 うむうむ、などと深く考えこむ3月のラストの日だったりするのだが、季節的にはもうすっかり春って感じで、ぽかぽかしちゃってんだもんなぁ。
 そうなると服も薄着になっていくワケで、さらにそうなると「Tシャツが似合う体系にならなくてはいかんなぁ」などと思ったりするのであった。
 ここは一発、新年度に向けて新たな誓いをたてるという事で「ダイエット」と言う目標を掲げる事にしよう。
 と言っても「食べない」と言うダイエットは肉体的にも精神衛生的にもよくないので「とにかく動く」と言う事を念頭に置いてダイエットをしようかと考えてみる。
 などと言っているが「新年度」ならぬ「新年」つまり1月はじめにもそんな事を考えていたワケで、私ってヤツはコツコツ真面目に毎日毎日、などと言う言葉が似合わない男だったりするのだ。
 こんな日記やら文章を毎日ガシガシ書いている人間がそんな事を言っても理解されないかもしれないが、コツコツ毎日と言うのが苦手だったりする。
 その証拠に「日記」と言うヤツが私にはずっと鬼門だったのだ。
 これも「おいおい、ここでぐうたら日記なんて名前で2年分の日記を公開しているヤツが何を言うか」などとツッコミがありそうなのだが、本当に日記はダメだったりする。
 我が家には何冊もの日記がある。その内容は・・・・最初の数ページに何やら文章が記してあって、その後思い出したように3月とか5月あたりに、ポツリと書かれていたりするような、95%白紙の日記が何冊か残されている。
 いわゆる三日坊主状態だったのだ。
 おかげで、数年間の正月前後の自分の行動や考えは今でもよく判る。それ以外の日々は全然思い出せないのだが。

 そんな私なので、ダイエットなどという1日やそこらやっただけでは成果の出ない目標を果たしてクリア出来るのか?と言う感じもある。
 しかも、10代や20代前半ならばそこそこ新陳代謝と言う物のおかげで、なんとかなるらしいのだが、30代ってヤツは、なかなか新陳代謝をしなくなってしまうのだ。もう老朽化した肉体をさらに老朽化させるのに必死で新しく肉体を築いていくなんて事はあまりしなくなってしまうのだ。
 うむうむ、と考えつつ、とりあえず少しづつ体を動かそう。腹筋なんかも鍛えよう。などと考えるのだが、生活に仕事に追われ、一日中ディスクワークを続けてしまったりする。
 その中で、データの処理時間などの僅かな隙間を見つけて、机の下では足を持ち上げて僅かばかりの腹筋運動などをしたりするのだ。

 とりあえず目標は「Tシャツの似合うナイスガイになる!」だ。