< 杉村ぐうたら日記(1998年5月1日〜10日)

▲1998年5月1日:金曜日:5月だ・・・・
▲1998年5月2日:土曜日:猿岩石のライブを見た
▲1998年5月3日:日曜日:ゴールデンウィークは禁句
▲1998年5月4日:月曜日:「仕事が嫌になった時に読む本」
▲1998年5月5日:火曜日:犬の謎
▲1998年5月6日:水曜日:お土産の逆輸入
▲1998年5月7日:木曜日:自動車のナンバープレート自主決定制始まる
▲1998年5月8日:金曜日:眠い時は眠いのだ
▲1998年5月9日:土曜日:デビュー前だったのか?
▲1998年5月10日:日曜日:田舎の長男はつらいよ
1998年5月1日(金曜日) 5月だ・・・・
 気が付くと5月なワケで、いろいろと「電脳たこやき便り」の新作を発表しなくちゃいけなかったりして準備に忙しかったりするけど、なんとか発表にこぎ着けたりするのだ。
 もう今年も4ヶ月が丸々過ぎてしまったワケで、1年の3分の1が終わったと言うことになる。あぁ月日の過ぎるのは早いや。
 自分がどんだけ成長したかって事を振り返ってみると、この4ヶ月の間には色々大変な事が多く、このHPなんかを始めたって事もあったり、哀しい哀しい別離があったり、新しく知り合いになった人も多かったり、なんか充実していたような気もする。おかげで「あっ」と言う間に過ぎていったのかもしれない。
 その中に誕生日ってヤツもあったんだけど、ある程度の年齢になると色々な事を考えてしまうもので、そこそこの経験なんかを重ねていく内に、周りで起こるささやかな事件なんかを当たり前の様な顔をして見逃してしまったりする。
 なんか、そんな大人になりたくはねぇなって気がずっと子供の頃からしてて、とにかく何にでも好奇心を持たなくてはいかんと思ってしまったのだ。
 そしてこんな大人になってしまったのだ。それが果たして良いことなのかどーなのかは、まだ判らないが、すでに取り返しの付かないところにまで来てしまったみたいなので、このまま行くのだ。
 残りの3分の2の今年と、すでに21世紀まで1000日を切ってしまった日々をばく進しつづけていくのだ。

1998年5月2日(土曜日) 猿岩石のライブを見た
 猿岩石のライブを見たと言っても衛星放送WOWOWでなんだけど、とりあえず見た。
 ハッキリ言って私はあんまし期待していないし、その現在置かれている彼らの立場と言う物に関して多大なる「勘違い」が存在しているのでは?と感じている。
 彼らがヒット曲をいくつも出し、現在も活動出来ると言う背景には、楽曲にめぐまれたと言う事があって、さらにその裏には「こいつらは商売になる」と目を付けたプロデューサー秋元康の存在があったりする。
 彼ら自体は考えれば考えるほど「いったい何をしたのだ?」と言う感じになってしまうのだ。これといって際だったキャラクターも打ち出せず、そこいらのアンちゃん状態を続けている。
 すでにユーラシア大陸ヒッチハイクから帰国して1年半になる。

 そのライブを見て凄く感じたのは、彼らは自分たちがファンから何を求められているのか?と言う事に対して忠実にサービスすると言う事なのだ。
 自分を支持してくれるファンがどんな曲を求めているか?と言うのに少しもズラさないで、まっとうにストレートの球を投げてくる。
 それはコントにしても。MCにしてもだ。
 これは多分に秋元康のプロデュース能力だとは思うが、有る種プロフェッショナルなのかも知れない。

 そんな感じでライブと言っても、音楽的にはこれと言って聴くべき部分もなく、ただ生で今まで発表した曲を披露するという物だった。
 その中でめっけものだったのが、このライブのバックバンドのベースにかの元チェッカーズ「大土井裕二」が参加していたのだ。私はムチャ嬉しかった。なんか得したって感じだった。
 かのチェッカーズの藤井兄弟の活動は周知の通りだが、それ以外のメンバーは鶴久はソロ活動&作曲家、高杢は俳優(最近見かけないけどVシネマとかで演っているのかな?)リーダー武内亨はプロデュース&ギターであっちこっちで見かける。ドラムのクロベーは売れていないながらも「リトルバッハ」と言うバンドで活動している。
 が、解散後、大土井裕二の消息のみが判らなかったのだ。
 大土井氏はチェッカーズの中では地味な存在だったかもしれないが、作曲家としての才能は凄いと思っていた。名曲「NaNa」をはじめ何曲もシングル曲を書いていたりした。だから解散後も・・・と思っていたのだが、名前を本当に聴かなくなってしまった。
 と言うわけで、ここで逢えるとは・・・と言う感じだったりする。

1998年5月3日(日曜日) ゴールデンウィークは禁句
 TVやラジオを視聴していると、とにかく「ゴールデンウィークです」と言う話題を出してくる。
 ま、当然と言えば当然なのだ。いわゆる世間一般はゴールデンウィークと言うことになっていて、そこらにワッセワッセと出かけて、もーとにかくあれやこれやそれやどれやをどーこーしようって感じでうごめきあっているのだろう。
 で夕方のニュースではお決まりのように「東名での大渋滞」とか「行楽地への幹線道路では」などと言う話題に触れるのが風物詩として定着しているのだ。今年だったら「アクアライン・海ほたる」での渋滞がトップニュースになったりする。
 もはやそれも、ただの渋滞ではなく一種のイベントとして定着して、連休明けの会社での話題として「いやぁアクアラインを通ったんだけどさぁ」と言う状態でネタになる。完璧にお約束的な風物詩なのだ。

 もちろん、休日でどっと人が繰り出すって事はそれに対処するサービス業の人は大忙しで働いていると言う事になってしまう。可哀想な気もするが、需要と供給と言う経済流通的理論の上ではしょうがない事なのだ。
 でもって、時々と言うか必ずラジオなどで聴かれる言葉がパーソナリティが「私は仕事ですが」と言う言葉だったりする。
 あぁ確かに世間様が働いている時に仕事は大変だが、あえて言わなくてもねぇって気がしてしまうのだ。あんまし仕事をしているプロとしてはカッコいい言葉ではないと思ってしまうのだ。
 ま、あんまり深くは考えないけれど。

 しかしこのゴールデンウィークに関して異常に深く神経質に考えてしまう処もあるのだ。
 かの国営放送NHK様なのですが、ここでは「ゴールデンウィーク」と言う言葉を使用しない事に成っているらしい(正確には知らないが)
 別に敵性用語だからと言うワケではなく「この日に働いている人もいるので、そんな仰々しい言葉を使うのはふさわしくない」と言う理由らしい。
 うむむ、そうなのか。何か考えすぎのサービスって気もしてしまうなぁ。
 数年前、阪神大震災の際にかの朝日ソーラーって会社は、西田敏行が屋根の上で「いえ〜い」とか叫んでプレスリーもどきの歌を歌っていたCMを流していたのだが、急遽「家が崩壊して困っている人がいるときに屋根の上で騒いでいるCMは不謹慎だ」と自主規制で放映を中止した事があった。
 うむむむむむむむ、とかなり深く考えてしまいました。
 そんな感じにNHKはこのゴールデンウィークと言う言葉にかなり過敏に反応していたりするのだ。
 だけどニュースでゴールデンウィークのイベントや人出の事を話さなくてはいけない事もある。その時はどーすりゃいいのだ?と言う事で「大型連休」と言う言葉を使うらしい。

 ・・・・・・・・

 これって、余計に世間の気持ちを逆立てないか?
 ゴールデンウィークが結局、345と3日間しか取れなかった人だっている。そんな人だって「これが俺のゴールデンウィークだ」と納得させようとしたりすると思う。
 が「大型連休」と言う言葉を出されると「俺・・・・違う」と思ってしまうしかないのだ。実際の処「ゴールデンウィーク」より「大型連休」と言う言葉の方が、圧倒的に人数が少なく絞り込まれてしまった言葉の様な気がするのだ。
 それでいいのか?
1998年5月4日(月曜日) 「仕事が嫌になった時に読む本」
 いわゆるビジネス本とか、啓蒙本と言うたぐいのヤツは山の様に出版されていて、それでもさらに後から後から出版される。
 いわゆるPHPとかあの辺りの独壇場って感じもするが、それぞれの出版社から毎月毎月出されている。
 その背景にはちゃんとニーズってものが存在していて、そんな本を読んでフムフムそうかそうかと腕組みをしてしまうサラリーマン諸子が大勢いるという事になる。
 確かにニーズがあって出されるというのもあるが、書き手がそれ以上多く存在しているのだ。

 かの松下幸之助氏なんかの本なんかは、確かに一代で財をなしたアイディアマンの本と言う事で、後世まで読み継がれる偉人伝的物かもしれない。
 そんな本を読んでフムフムそうかそうかと思った大企業から中企業から小企業までの社長とか会長とか言うオッサン達が「そんじゃま、ワシの成功した話も多くの人に読んで貰おう」などと思ってしまうのだ。
 この手のとりあえず成功を収めたオッサンが、ある程度仕事をリタイヤしかけた時に始めるのが、公演活動ってヤツだったりする。そんでもって多くの人の前で自分がいかにして行動し、いかにして考え、いかにして成功を手に入れたかって事を世間に公表する事に快感を覚えてしまうのだ。
 たしかに一代で企業を大きくした様な人に功名心が無いワケがない。
 そんでもって公演活動を何度もやっている内に「こんな良い話をもっと多くの人に知って貰いたい」などと思い込み、本なんかを書き始めてしまうのだ。始末が悪い事に、本人は本当に「いい話」だと思っている事だったりする。
 そんなワケで世には「私はこうして成功した」と言うビジネス書が溢れ、さらに自費出版までして出す中小企業の親父などもいて、迷惑な世の中になっていくのだ。

 かの「課長島耕作」を書いてビジネス漫画界のリーダーとなった弘兼氏なども、何冊か文章のみのビジネス書を書いている。仕事の関係でちょっと中を読んだことがあるのだが、いかにもな事をいかにもな文章で書いていた。(ゴーストライターかも知れない)
 いちおう弘兼氏の経歴では、某大手電機メーカー勤務経験ありとなっているが、大学卒業後数年いただけで、それ以降は漫画家になってしまったんだから、あんましビジネスがどーこー言うのは判らないと思うんだけど・・・しかもサラリーマンって既に20年以上前の高度経済成長の燃えカス時期に経験しただけだからねぇ

 そんなワケで、ある日「仕事が嫌になった時に読む本」と言うタイトルのビジネス書を見てしまった。
 内容はほとんど見ていないが、もし本当に役に立つ事が書いてあるって言うんだったら、ベストセラーだよなぁ。僕なんかも毎日読み込んでしまうよなぁ。

 私の持論としては「ビジネス書を読むようになったらビジネスマン失格」なのだ。
1998年5月5日(火曜日) 犬の謎
 前々から不思議に思っている事がある。
 犬と言うジャンルの動物にはかなりの種類が存在していて、セントバーナードとかシェットランドシープドッグとか大型犬からチワワみたいな小型犬まで多種多様だったりする。
 が、ヤツラはそれらを全部仲間として認識しているみたいなのだ。初対面だとしても。
 普通、自分の何倍も大きな人間が出てきたら、恐怖しか感じず同じ人間として認識出来ないと思う。遭遇した途端に「化け物」と叫んで逃げるかも知れない。
 が、ヤツラはその生涯の内、はじめてそんな犬に出逢ってもさほど驚かないのだ。気が付くとクンクン鼻を鳴らして近づいていたりする。
 その容姿だって、毛がムチャ長いヤツから、ほとんど毛の無いヤツ、白いヤツ、黒いヤツ、はたまたピンク色にスプレーで染められたヤツ、色々な形態があるのにヤツラは瞬時にして仲間、同じ犬だと言うことを認識してしまう。

 ある種の仮定として、犬とは元々何でも仲良くなってしまう性質を持っているのだ、としてみる。
 が、ヤツらは猫に遭遇した瞬間「こいつは敵」と言うのを認識して吠え始めるのだ。
 完全に、識別しているという事になる。
 しかも、その猫が子猫だったりすると意外な事に敵対心を見せなかったりする。

 これが長い間、私の中での疑問なのだ。
1998年5月6日(水曜日) お土産の逆輸入
 なんつーかゴールデンウィークが終わって、普段の生活が戻ってくると「あぁもう一日、連休の疲れをとるための休日が欲しい」とか思ってしまうのだ。
 ついでに会社自体にまだ仕事に対しての活気がなく、ダラダラした気分が漂っていたりすると完璧に「今日は絶対定時に帰るぞぉ残業なんてしねぇぞーーーー」などと思ってしまうのであります。が、残念な事に外注なんかから「連休前に出した便」なんてのがどどーーんと入って来て、いつも以上に仕事量が多かったりするので始末に負えないのだ。
 そんな連休明けのお約束と言うのが「お土産のお菓子攻撃」だったりする。

 最近かなりのパーセントで多いのが、ウェハースにクリームを挟んだ系のお菓子。これってのは「量が多く見えるが安い。そんでもって軽い」と言う利点があるのだ。そんでもって、休憩のコーヒーなんかにも合ったりするので好評だったりする。おかげで、重複してしまったりするのだ。
 そこで問題になるのが「パッケージの絵柄がほとんど同じなのに、まった別の観光地のお土産だった」と言うパターンなのだ。
 観光地のお土産と言っても、その観光地で生産している物なんて本当に数えるほどで、その多くが神奈川だったり、静岡県だっだりして「おいおいおいおいおい」と言う状態の場合もある。実際に、私の知っているお菓子の会社(和菓子系が多い)は長野や山梨だけではなく、新潟方面なんかにもお菓子を卸している。
 でも、この手の観光地土産ってヤツは殆ど気分的な物だし、とりあえず現地で買ったと言うだけの物なのでそー目くじらをたてる筋合いの物ではないのだ。
 確かに海外に行ってメイドインジャパンを買ってくるのは、かなりお間抜けだが、最近は海外輸出オンリーの限定版の製品を買ってくる場合なんてのもあったりする。

 そんな中で、以前会社の女の子が東京に出張した時に買ってきた「安倍川もち」と言うのは、なかなか渋い笑いを誘う物だったのだ。
(地元以外の人に説明しますと、安倍川と言うのは会社から大阪に向かって少しいった所にあったりするワケだったりします)
1998年5月7日(木曜日) 自動車のナンバープレート自主決定制始まる
 1998年5月6日から自動車のナンバーを自分の好きな数字で登録できるようになった。と言う事で、ニュースの中ではその受付場所が混雑している場面を映している。
 昔から香港なんかではナンバープレートを自由に売り買い出来たりして(お役所に届けるのは必要だと思うけど)そんな関係から、縁起のいいナンバープレートはムチャクチャ高い値段で売り買いされてると言うのを聞いたことがある。
 そんなこんなで、何ンにでもキッカケがあれば商売にしたがる人々が日本にも当然存在するワケで、一生懸命「1111」とか「7777」とか、分かり易い覚えやすいナンバーなんかを複数取得してストックしちゃうのかもしれない。
 とりあえず現時点では「新規に車を購入する人」とかが該当者になると規制されているが、実際はそんな事もなく簡単にナンバー取得が出来るそうなのだ。
 そんな事で、自由にナンバーを設定するってのが当たり前になってくると、それ以前に取得した人なんかのナンバーも「意味があって取得した」なんて勘違いされるケースもあるかも知れない。

 以前見たナンバーで覚えているのが、パチンコ屋から出てきた車に付いていた「・777」と言う物。なんか冗談か嘘みたいに聞こえるが、本当にこんなナンバーが付いていて、めでたかった。
 似たような同じ数字並びでは「・666」と言うのを見たことがある。これなんかだと映画オーメンに出てきた悪魔の数字だから、縁起が悪いのだが・・・・、そんな事から某葬儀屋さんは電話番号を「4444」と言うトンデモないのにしているついでに、今回車のプレートを「4444」にする可能性もある。

 あと勝手に勘違いされて困りそうなナンバーで実際に見たことのある物では、友人の所に遊びに言ったときに八王子付近で見かけた「う・・69」と言うナンバー。
 これの場合は数字の前の「う」も、さらに「・・」までもが意味を成している様な深読みをしてしまうナンバーなのだ。
 友人曰く「気持ち良さそうだな」
 そんなナンバーが記憶に残っていたある日、前を走っていた車のナンバーで同じ物を見つけてしまった。しかし今度のは、数字の前の平仮名がちょっと違っていた。
 「や・・69」
 今度のは拒否されてしまったと言う感じで、少し悲しそうなナンバーだったのだ。
 そんな感じで「自分でナンバー決めるのが当たり前」みたいになった時にこの手のナンバーは、色々深読みされてしまうのだな。

 しかしナンバーがいくら良くてもそれは気分だけの問題だよなぁ
 なんせ僕の以前乗っていた車は購入時にディーラーの人に「4も9も無い良い数字ですよ」なんて言われ、大安吉日に納車したのに、斜めに対向車が突っ込んでくる、赤信号で停車中に追突される、等など悲劇を何度も味わったっす。

 ま、気持ちの問題だよなぁ
1998年5月8日(金曜日) 眠い時は眠いのだ
 世間一般では春の定番で「春眠暁を覚えず」と言う言葉があって、春はとにかく眠いと言う事になっている。
 そんな事を言われても、四六時中眠いっていう私の場合は、四六時中春と言う事になってしまうのかも知れない。
 仕事中に大あくびをしたのは良いのだが、その時あくびをしたぐらいだから眠かったのだが、それ以上に眠くて、大あくびの最中に目をつぶったまま寝てしまった事もある。
 つまり、仕事中コンピュータに向かいながら必要以上に大きな口を開けたまま居眠りをしていた。かなりみっともない状態なのかも知れないが、突然襲ってくる眠気はどーしょうもないと感じてしまう。
 コーヒーのカフェインが、日本茶のタンニンが、とか言われているが私はその手の飲料を飲んでもさっぱり効き目が無く、真夜中寝る直前までコーヒーをガブ飲みしてもベッドに入った途端熟睡出来てしまったりする。
 あるいは「眠気スッキリ」と書かれた刺激の強いガムやアメなんか当然のごとく効き目がなく、舐めながら眠ってしまう。

 そんな時は、部屋から一歩外へ出て深呼吸をして、顔を洗って、などと言う意見もある。
 そんなワケで、仕事をしている部屋から外へ出て外の空気を思いっきり吸った後、トイレで顔を思いっきり洗って、ついでに個室に入って洋式便器に座った途端、眠ってしまう事もある。
 以前は、そんなこんなの儀式を済ませてトイレに入って「ハッ」と気が付いたとき、時計が40分ぐらい進んでいた事があった。オマケに寝汗をびっしょりかいていた(トイレのせいだと思う)。

 とりあえず今私は眠いのだ。
1998年5月9日(土曜日) デビュー前だったのか?
 ここ数年ジャニーズ事務所の勢いは凄い。
 などと言うと「昔からジャニーズは凄いでしょ」などと言われてしまいそうだが、本当にここ数年はジャニーズ事務所の歴史の中でも最高に盛り上がっている。
 これまでの歴史を見てみると、その同じ時代の中でトップに君臨しているジャニーズ出身のグループはだいたい2組って感じだった。(例外として「たのきんトリオ」ってのがバラバラになって田原・近藤はずっと売れていたけど)
 シブがき隊が売れて少年隊が売れて、男呼闘組が出てきてシブがき隊が消えて、光GENJIが出てきて男呼闘組が消えて・・・と言う感じでメインになるのは2組と言う感じだった。
 それがここ数年「SMAP」「TOKIO」「V6」「Kinki Kids」と全部が現役で売れ続けている。だから男性アイドルと言うジャンルは完璧にジャニーズ事務所の独壇場だったりするワケだ。
 出てくるとしたら俳優系からしか出て来れない状況と言うのがある。と言いつつ、去年「ビーチボーイズ」でブレイクした反町くんあたりだって実は10代の頃、ジャニーズ事務所に所属して光GENJIのバックで踊る子供グループ「平家派」なんつーグループの一員だったりした。(今は当然事務所が違う)

 そんでもって、これまではアイドル的タレント、アイドル系歌手の部門での占有率が高かったのだが、最近は「子役」と言うジャンルまで浸透し始めて来た。
 いわゆる「ジュニア」と呼ばれるグループから、ドラマ出演などをして徐々に知名度を高めて、いつの日かCDデビューと言う状況なのだ。
 もともと「ジュニア」と言うグループは70年代、郷ひろみのバックなんかで踊っていた養成所グループの名称で使われていた。その中から「ビックマンモス」とか言う10人ぐらいのグループが出たり(ピンポンパンで唄なんか歌っていた)、ジュニアの中から人気がある3人を選び出して「ジャニーズジュニアスペシャル/JJS」なんてグループを出していた。
 そのジュニアが今また注目され、ドラマ業界で引っ張りだこだったりする。
 で、さらにその中から3人が選ばれ「新宿少年探偵団」等という映画を作ったりしたらしい。
 その映画をテレビで紹介していたのだが、上映初日の舞台挨拶の際、ファンの女の子が何万人だか集まったと言う。それに対して「まだデビュー前の3人が映画を撮って」「まだデビュー前なのにこんなに人気があって」などと説明していた。
 たしかに「歌手デビュー」はしていないが、充分芸能活動をこなしているんだから、既にデビューしてんじゃないの?(ジュニアは現在「アイラブジュニア」と「8時だJ」と言う2つのレギュラー番組持っているのにねぇ。
 たしかKinki Kidsもそのグループ名で93年頃から活動してレギュラー番組なんかも持っていたけれど、去年やっとデビューしたんだよね。

 しかしジャニーズ事務所のパターンはミエミエだが、この単純な「顔見せ」「認知」と言う長い研修期間の持たせ方は永遠に不滅なのかも知れない。
 しかも歌手デビューする前に、フルイにかけられて絶対に売れると確信出来た人しか歌手デビュー出来ないんで、ハズレはない。さらにジュニアのメンバーもそれぞれが歌手デビューできる様に競争して、必然的に高めあう事になる・・・・実に上手いやり方なのだ。
<追記>1998.05.20
 なんかSMAPとかTOKIOのメンバーは主役で作られるドラマがやたらと多いけれど、その時多くの確率で主役に絡む重要な脇役でジュニアのメンバーなんかがレギュラー出演していたりする。
 もしかしてこれって「抱き合わせ商法」?
1998年5月10日(日曜日) 田舎の長男はつらいよ
 朝、目覚ましの音で起きた。日曜日の朝だった。時間は5時30分だった。
 なぜ日曜日の朝だってのにこんな、いつもより早い時間に起きなければいけなかったのか?と言うと、「地域の草刈り」と言う作業があるからだった。
 とりあえず自分の住んでいる地域が持っている公共運動場と言う物があって、それは山の中腹の見晴らしのいい場所にあったりする。
 それを年1回、各家庭から1人づつ出てワッセワッセと草を刈ったりする事になっている。
 あんまし気は進まないが、隣近所と円満に社会生活を送っていく為に、そして社会人としての義務として参加する事になってしまった。
 私の住んでいる地域は基本的に農業従事者の多い所で、みんな朝早いと言ってもパワーがある。もう、朝6時からフルスロットル全開ばりばりなのだ。
 私は基本的に不健康で体力の無い、文系事務系の人なのでかなりヘビーな状況でその現場に向かったりする。で、そこで全開ばりばり集団に遭遇して、ただでさえ低いパワーを吸い取られてしまうと言う、最悪な状態で無口な草刈り男になってしまうのでありました。

 そんでもって、その草刈りが終わった後「農地を持っている人限定」の作業が待っていた。いわゆる、田植え時期直前に農業用水路のドブさらいをすると言う作業があるという話だった。
 我が家はハッキリ言って農業で政経はたてていないが、先祖伝来の田畑なんて物がある。いくら農業やっていないと宣言しても、この農業用水路ドブさらい作戦の前では「田畑を持っている人は全員農家」と言うくくり方をされてしまう。
 でもって恐ろしい事に、その作業に参加しない家は(一家で一人出す)「出不足料」と言うお金を出さなくてはいけなかったりする。これはずっとずっと前の僕が生まれる前から決まっている事だったりするのだ。
 そんでもって、へとへとになりながらドブさらいをするのでありました。

 ヘビーな休日だ。