杉村ぐうたら日記:6月中旬(1999年6月11日〜20日)

▲1999年6月11日:金曜日:ウンともスンとも
▲1999年6月12日:土曜日:ロストワード・失われた辞書
▲1999年6月13日:日曜日:コンピュータにもシートベルトを!
▲1999年6月14日:月曜日:困難な日々は続く
▲1999年6月15日:火曜日:のんびり行こうぜ
▲1999年6月16日:水曜日:嫌煙の仲
▲1999年6月17日:木曜日:面喰いのどこが悪い!
▲1999年6月18日:金曜日:10%で一般常識なのだ
▲1999年6月19日:土曜日:家電になるインターネット
▲1999年6月20日:日曜日:ごみ捨て実験
1999年6月11日(金曜日)ウンともスンとも
 メールマガジン「ひねもす本舗」第2号の編集をしなくちゃね、と会社から帰ってきた私はコンピュータの電源を入れた。
 「う゛ぉ〜ん」とマックの鈍い起動音がして、しばらく後「カリカリカリ」とHDが作業している音がし始めた。
 その間トイレに行って・・・・・トイレで思わず本を読みふけってしまい、10分ぐらい経過してしまった。と、机の処に戻ってきたのだがなんと画面はさっきの起動途中のままなのだ。
 ありゃりゃ?・・・・と、どうもHDが動いている気配がない。
 完璧に起動中にフリーズしてしまったみたいなのだ。どぼじで?

 そこから私の苦難の時間が始まった。
 あれやこれや、考えられるべき手段を試してリスタートリスタートと何度もリスタートをするのだが、結局どうにもならない。
 なんてこった!

 ハードディスククラッシュか? その辺はよく判らないが、現実問題としてどうにもならなくなっていた。
 とりあえず、現在使用しているマシン以外にサブと言うか、いぜん使っていた古マックがあったりするので、作業はMOをそっちにつなぎ直してしまえば問題なのだが、インターネット接続関係のソフトは入っていない。
 こりゃ痛い。

 うむむ、とりあえず明日土曜日なので、友人ちまちゃんのやっているジャンク屋に持っていって診断してもらう事にしようと考えた。
 しかし、忘れた頃にハードディスククラッシュとかして、そのたびに「やっぱし日頃からバックアップは大切だよね」などと考え、結局舌の根も乾かない内にそんな悲劇を忘れて、再度クラッシュに遭遇してしまったりするのだ。
 あぁ何にしても学習能力の無いヤツだなぁ

 しかし、コンピュータがクラッシュしてどーしようもなくなったおかげで、久々に早く寝た。
 そうか、やっぱしコンピュータが無ければ健全な生活を送ることが出来るんだ。と実感した夜でもあった。

1999年6月12日(土曜日)ロストワード・失われた辞書
 そんなこんなで、ウンともスンとも言わなくなったコンピュータを抱えて、ちま氏の「名も無きジャンク屋」へ行ってきた。
 とりあえず、ハードディスク的には問題ない・・・・たぶんシステムのどっかが変な形で干渉しあってぶつかっているんじゃ無いかな?と言う答えが出た。
 たしかに、この数日前にゴミ箱に書類を捨てて「ゴミ箱を空に」にした途端にフリーズしてしまい、結局ゴミを捨てる事が出来なかった。何度やっても。その時は「う〜む、コンピュータの世界でもゴミは分別しないと収集業者が持っていってくれないようになったのか?」などと意味不明の事をいいつつ、眠気に負けてそのまま寝てしまった。
 変だったと言うと、その辺が変だった。

 でもって、その時まで私のシステムは今更ながらマックOS7だったので「ここは8.5入れる?」と言う事になった。
 8.6と言う話もあったが、噂によると8.6になると対応していないソフトも出てくるらしいと言うので、5で決定した。
 本当はイザって時の為にOS7も残して置けばいいのだろうが、内蔵HDが果てしなくしょぼく空き容量がないので、2つのOSを保管しておくスペースもない。
 しょうがないから、7は一気に消し去って新たな気分でどどーんと「8.5」を入れちゃいましょう。となった。

 しばし休憩・・・・・・

 ほぼインストールし終わった頃、ふと思った「もしかしてATOKの辞書ってシステムの中じゃ無かったっけ?」
 見事にその通りで、見事なほどに初期化されてしまった。
 さらに「もしかしてネスケのブックマークってシステムの中じゃ無かったっけ?」
 見事にご名答

 結局、クラッシュを回避し、新しいシステムを手に入れた私はそれと引き替えに長年かけて育ててきた「ATOK杉村辞書」と「ブックマーク&知人のアドレス辞書」を全部失ってしまったのだ」
 がぁぁぁぁぁんっ!

1999年6月13日(日曜日)コンピュータにもシートベルトを!
 あぁぁぁぁぁと、ATOK辞書と住所録を失った私は、かなりヘコんだ状態で車を運転していた。
 助手席には、新しいシステムになった我が家のマック君が乗っていた。
 なんつーか、これから先に待ち受けている色々細かい作業が本当にどんよりと、どんよりと暗雲の如く私の頭上に垂れ込めているのであった。

 本当にコンピュータをはじめとするデジタル物のこわさはこれに尽きるのでは無いか? と思ってしまう。
 どーんなに一生懸命蓄積したデータでも「消えるのは一瞬」
 まったくもって、人生のむなしさを知り、思わず哲学の道を歩んでしまおうかと考える程に、人生とは、あぁ私の人生とは如何なる方向へ導かれて逝くのであろうか。嗚呼この途の果てに在る希有なる存在とは私にとってどの様な意味を含有しているので在ろうか、嗚呼無情。
 まったく意味不明な事を頭の中でぶつぶつ言っている私がいたのだ。

 以前、ハードディスクがクラッシュした時は、半年以上に掛けてせっせっせっせと入力していた「我が家の音楽ビデオ総リスト」と言うファイルメーカーで作ったデータが、景気よく遠慮もせずどっかぁぁぁんと消えてくれた。
 これまで10年以上(もう18年ぐらいか・・)に渡って録画してきた、「ベストテン」「夜のヒットスタジオ」から「ミュージックステーション」「HEY HEY HEY」までまで、あるいはTV神奈川のマニアックなロック番組からBSのアイドル系番組まで、数えるのが恐ろしくて目に見えない処に大部分をしまい込んで数えていないが、2000本〜3000本(3年前の段階で)、それらのビデオのナンバリングと、それの中で歌われている曲目・作詞作曲編曲などなどをデータベース化した、とんでもない物のデータだったのだ。(1本のビデオに20〜30曲入っている)
 とりあえず半年以上毎日せっせと入力して、やっと4分の1ぐらいと言う感じのデータベースだった。(計算でいけば2年かかるが、その間にも新しい録画ビデオは増えていく)
 それが、一瞬にして「ぷっしゅ〜〜〜〜〜〜〜っ」とヘコんでしまうぐらいに簡単に消え去ってくれた。
 あぁなんてこった。
 チミたちは、ミュージックステーションの司会を以前は関口宏&タモリがやっていたなんて知っとるかね? そんでもって関口宏が当時人気絶頂だった荻野目洋子に「荻野目ちゃんは今人気のピークですけど」などと、こともあろうに「人気絶頂」とかと言おうとして「ピーク」なんて言い間違えをしてしまった事を知っているかね?
 なんか、あの時の事を思い出すと今でも、果てしなくヘコんでしまうのだが、今回もかなりヘコんでいた。

 ま、実際の処、ヘコんでいる時間があるんだったら修復につとめよ!と言う感じだったりするので、とりあえず家への道を、新興住宅の商店街を車で抜けながら急いでいた。
 この新興住宅地は山の山腹にあり、小学校の頃は夜になると人家も街灯も無く、まったく前が見えない程寂しい場所だったのだが、今は凄いことになっている。
 が、凄い事になってしまったのはいいのだが、道幅ってヤツがまさかこんなになるとは思わなかったと言う状態の幅しかないので、なかなか大変な事になっている。
 しかも、商店で買い物をする為にオバちゃんたちは平気で路上駐車をしまくる。

 その下り坂道の商店街、一番下った部分は現在道路工事をしていて、見通しの悪い脇から1本道が出ているT字路が複雑な形にねじまがっていたりする。
 そのT字路の角の処に迷惑駐車で1台の軽自動車が停まっているという事は、坂道のずいぶん前から気がついていた。
 で、さらに近づいた処で、その軽自動車の運転席に人が座っているのも判った。が、どうも発進する様子もないので、その車を避けて横を通り過ぎよう・・・と言うところで、迷惑駐車の脇のT字路からバイクが出てこようとしているのが目に付いた。
 で、僕は迷惑駐車の横に停めるような形でそのバイクを先に行くように促したのだ。いわゆるどんな状況でも圧倒的にバイクと車では車の方が悪役になってしまうために、心優しくしなくてはいけないのだな。

 そしてバイクも前を横切っていったので、車を発進させた。
 と、その時だった。
 今まで停止していたハズの迷惑駐車の軽自動車が、僕の車が発進しようとしている事なんかまったく目に入らないと言う状態でいきなり発進したのだ。
 うわぁぁぁぁっ!と慌ててハンドルを絶妙な状態で右に切りつつ、急ブレーキを踏む。と同時に助手席に置いてあったマックがずるりっとシートから滑り落ちそうになる。僕は慌てて左手でマックを押さえに掛かる。
 そんなうひゃぁぁぁにまったく気づかずに、迷惑駐車の軽自動車は当たり前の様に走り出して行ってしまった。
 急停止して道ばたに残された僕は、迷惑駐車を避けようとしていたため、意味無くセンターラインを無視して道のど真ん中に停まっていると言う、迷惑極まりない状態になってしまっていた。
 そして、そんな事情を知らない向こうからやってきた車のオバちゃんに「ふんとにもぉ」と言う表情をされたりするのであった。

 ふんとにもぉ

1999年6月14日(月曜日)困難な日々は続く
 先週末はコンピュータの反乱と、システム8.5へのバージョンアップ大作戦でヘロヘロになってしまったが、もう時代に追いついた私は(最新OSは8.6だったりするけど)もう怖い物無しなのだ!と勢いづいて帰宅して、コンピュータスイッチオン!とやった。

 う゛ぁ〜ん
 と、鈍い起動音がして電源が入りカタカタカタとHDが動き始める。
 Welcom to Macintoshのマークが出て・・・・・あれ?
 またしても止まってしまったのだ。
 なんだなんだ?と思いつつ、リスタートを掛け、拡張項目を読み込まない状態にして何がおかしかったのかチェックをし「これ辺りが怪しい」と言う物を外しリスタートを掛ける
 う゛ぁ〜んカタカタカタ・・・・
 止まった。
 ナゼだ?何故だ?なぜなんだぁぁぁぁぁ!と、昨日はあんなに元気だったマックに向かって叫び、再び拡張項目を読み込まず立ち上げ、また1つ項目を外しリスタート
 ぶぉ〜んカタカタカタ・・・・
 止まった。

 と言う事を、帰宅した9時頃から延々と延々と延々と続けて、気がつくと時計は夜中の1時半。
 明日も仕事だと慌てて寝るのだが、心のどこかに何かが引っかかっていたらしく、明け方の5時台に目が覚めてしまい、そのままコンピュータをいじり始める。

 が、結局「ぶぉ〜んカタカタカタ・・・・リスタート」の連続と言う状態は変わらなかった。
 何故だ何故だ?と焦るが、こればっかりはどうしようもない。
 さらに困った事に、先週から始めたメールマガジンの発行は毎週水曜日と決めていたので、どうしても今晩中に「まぐまぐ」の方に最新号を登録しなくてはいけない。てぇ事は、もし今もダメで、帰ってきてもダメだったら、第2号にして発行予定を過ぎてしまうと言う「やっぱし杉村ってぐうたら日記と同じで、毎回毎回時間を守ること出来ねぇでやんの」と言う事になってしまう。
 あぁぁぁぁぁぁ!と焦ってみても、どうしようもない。
 ひたすら「ぶぉ〜んカタカタカタ・・・・リスタート」を続けていた。

 そして、これがタイムアップぎりぎりの最後だ!といつも家を出る時間の3分前に朝最後のリスタートを掛けた。
 と、なんとこれがいとも簡単に立ち上がってしまったのだ。
 うぬぬぬ、と思ったが、実際にインターネットに接続できるのかとかを試している時間など私には残されていなかったのだ。
 私は断腸の思いでスイッチオフにして部屋を出た。

 今日帰ってきた時に果たして立ち上がるか・・・・
 (この今日ってのはすでに15日のことだ・・・あいかわらず正確な意味で日記ではない)

1999年6月15日(火曜日)のんびり行こうぜ
 スカイパーフェクトTVのカタログを見ていた。
 ほうほう、こんな音楽番組もやってんのか、こんな映画もやっているのか、こんなお笑い番組のやっているのか、こんなエロ番組もやっているのか、などと思いながら見ていた。
 基本的に自分の場合、TVを見るってのは音楽番組が中心だったりするけれど、それでも色々な番組が選択できるってのは凄い事だなぁと思った。それ以外に映画チャンネル・お笑いチャンネルなんかも見れて、あんまし興味は無いけどエロチャンネルも見れるってのは凄いことだよなぁ。
 最近、ちょっと雑多な用が多くてTVを見ている時間が殆ど取れていなかったりするけれど、それでも地上波以外に音楽チャンネル・映画チャンネル・お笑いチャンネル・エロチャンネルが見れたりするのっていいよなぁ。
 あ、別にエロチャンネルはあんまし興味ないんだけど、あったらあったで友達が来たときに盛り上がったりするかも知れないなぁとか思ってさ、とりあえずエロチャンネルもチェックしておいた方がいいかも知れないなぁなんて思ったワケっすよ。
 いやいや、特に自分がエロチャンネルを見たいってワケじゃないんだけどさ。

 そうしてピノキオの鼻はどんどん伸びていきましたとさ。

 と言う事でかなり興味深くカタログを読んだワケですが、よ〜く考えてみないでも、実はここの処、本当にTVを見ていない。
 そんでもって先日、ほんとうに予定のない休日、ひさびさにリモコンをカシャカシャやってTVを見ていた。
 そこで衛星放送のチャンネルが全部ノイズだらけになっている事に気がついた。
 ありゃりゃ故障か? と思ったのだが、ちょっと調べてみたらそれはパラボラアンテナがとんでもない方向を向いていたのが原因だと言うのが判明した。
 きっと、風が思いっきり激しく吹いた日にえいやったぁ!と首を曲げてしまったのだと思う・・・・と言う処で考えてみたのだが、最近思いっきりな強風が吹いた日と言うと・・・・5月の初旬かな?と言う事になった。
 と言う事は、その辺りからリモコンチャンネルをカシャカシャやっていなかったと言う事になる。
 うーむ、と思ったがふとその部屋を見渡してみると(TVの置いて有る部屋はTV関連機器&ゲーム機とベッドしかない)TVの前に何冊かの雑誌が置いてあった。
 で、その雑誌を見ると「TVガイド正月特大号」とか、衛星放送関連雑誌1月号とか、ほとんどが1月に発行された雑誌だったのだ。

 なんと、この部屋でゆっくりと本を読みながらTVを見てダラダラしたのは、1月以来久々と言うことになるのか? ううううううううーむ。

 私は『自分を取り戻そう!』と忙しすぎる日々を反省したりするのであった。

1999年6月16日(水曜日)嫌煙の仲
 なんか本を読んでいたら、いわゆる「煙草の副流煙は吸っていない人までガンにする」と言う事が書いてあって、それの反論として「実はあの報告されている物よりガンになる確立は少ない」などと言う反論も載っていた。
 うむむ、そうかそうか、やっぱしまだそんな事を言っていたか。

 私は基本的に煙草を吸わない人だったりするのだが、じゃ「嫌煙権を主張する人」かと言われると「うんにゃ」と否定しちゃう様な人だったりする。
 嫌煙権を主張している人の意見もよ〜ぉく判るけれど、どうもあのヒステリックに主張する人々が嫌いで「嫌・嫌煙権論者」と言う感じになってしまうのだよ。ヒステリックな言動はどうも精神的に良くない。
 それだけで、胃潰瘍になりそうなのだ。

 そんでもって、あの主張を聞いていると、煙草を吸っている人をどうやったら理論的に証拠を突きつけてヘコませてやろうか、と言う事で「関係ない人までガンになる」と言う話を持ち出して来たみたいな感じなのだ。
 うむうむ、ガンか・・・・こればっかしは、煙草を吸っていてもならない人はならないし、吸っていなくてもなる人はなるし、難しい話なのだ。
 どうも、嫌煙権での主張は根本的な部分が欠落しちゃっている様な気になってしまう。

 僕は別に声高々に叫ぶつもりは無いけれど、確かに煙草を吸っている人で「嫌だな」と感じる事がないワケではない。
 で、その瞬間「もしかしたらガンになるかも知れない」などとは考えない。
 ただ単純に

「煙いんじゃい!」

 ぐらいしか考えない。だって、単純に煙いんだもん。
 嫌煙権の人ってその辺はあんまし主張しないよね。「煙い」とか「臭い」とかって。
 どうも「じゃ、ニコチンとかその辺を調整して、どんなに吸ってもガンにならない煙草が発売されればOKなの?」って感じがしちゃう。
 きっと「嫌煙権運動」を始めるキッカケってその辺の「煙いんじゃい!」とか「臭いんじゃい!」てな部分で始めたと思うんだけど、どーしたら強烈に相手にダメージを与えられるか?と研究している内に「副流煙でガン」と言うキーワードを見つけて、そっちがスローガンになってしまった様な気がしちゃうのだ。
 私は思うのだが、ガンになるならないはその場では全然頭の中になかったりするけど、とりあえず「煙いんじゃい!」と主張したい。
1999年6月17日(木曜日)面喰いのどこが悪い!
 一般的に誰もが認める美人!と言うのが現代においては非常に難しくなってきている。
 60年代あたりなら、判りやすいと言う意味で「吉永小百合」みたいな代表格の美人というのが存在していた様な気がするけれど、今の時代はなかなか断定的に「誰もが認める美人」と言うのを選出しにくくなっている様な気がする。

 よく好みのタイプは?と言う質問で、いい人だと思われたい場合は「顔の好みは別に無いんですけどぉ」と、相手の性格などの部分での好みを言ったりするパターンがある。
 人気商売の芸能人なんかの場合は顕著に。
 しかし「顔の好みは別に無い」と言っている人だってやっぱし好みの顔ってのは存在しているワケで、結局人を好きになるって言う事の一番最初の大前提は「容姿」だと思ったりするわけですよ。
 かく言う私も「最終的には性格」だとは思うけれど、やっぱり「好みの容姿」と言うのが大前提にあったりする。
 だって、最初にその人を見たときに好みの容姿だったから、その人の事を知りたくなったりするワケで、そんでもって始めて性格がいいとかって事も判って来たりするワケだと思うのですよ。
 ま、一概には言えないケド。

 しかしですよ、そーゆー「やっぱ最初は容姿でしょ」みたいな事を大っぴらに言うと「面食い」と言う言葉で括られ「それはあんまし良くない事だよ」と言う感じで諭されたりもするのだ。
 いいじゃん、人の好みに文句つけんなよ、てな感じになってしまうワケっすよ。

 で、ふと「面食い」と言う物を考えて見たのだが、いわゆる自分の好みの顔がこうこうで、あーなってこーなってと言うのがカチッとしている人なんかを指す言葉なんだと思うけど、結局たまたま「面食い」と言われてる人の好みが一般的に言われる美人と最大公約数的にピッタリ来ているってダケの事で、たまたま好みがちょっとズレている人の場合は軽蔑するようにさげすまれたりはしない。
 (蔑むまではいかないか・・・)

 たまたま丸顔が好きだとか、目が細いのが好きだとか、まぶたが腫れぼったいのが好きだとか、だんご鼻が好きだとか、いわゆる世間最大公約数の美人からハズれたタイプが好きな人だって山ほどいる。
 そーゆー人はあんまし「面食い」とは言われない。
 でもよく考えてみると、同じなんだと思うのだ。

 と、別にあんまし深い話では無いんですが、ふと以前「杉村は面食いなんだよ」みたいな事を言われた事を思い出してしまっただけなのだ。

1999年6月18日(金曜日)10%で一般常識なのだ
郵政省が『通信に関する現状報告/通信白書』を発表した。
1998年度(去年)における日本国内のインターネット利用者は、推計約1700万人。
インターネットの世帯普及率は11%に達したと報告された。

おぉ凄いじゃねぇか、10人に1人と云うと少ない様な気もするが「17,000,000人」っすよ。かの宇多田ヒカルどどーんと世界的規模の枚数売り上げても半分にも満たない。
ま、比べるレベルが違うが、こりゃかなり凄いって事になってしまっているのかも知れない。
この『通信白書』っつーのは、どーゆー基準でどーゆー人を対象にどーゆー状態で調べたのか判らないし「インターネット利用者」と言うのをどこまでに線引きしているかも不明だったりする。
「ちょっと触った事ある」なのか「プロバイダーを契約して慢性的にやっている」なのか不明なのだ。

しかし、ついでに載っていた情報によると、新しいメディアが世間に登場して来てから、普及したと云われる「10%」に達するまでの期間なのだが、
 電話:76年
 携帯電話:15年
 パソコン:13年
と言う事になっているらしい。
ま、時代が色々後押しをしているって感じもあるし、パソコンの普及が前提にあったおかげでインターネットの普及率が早かったとも言えたりするけれど、インターネットの商業利用が開始されたのが1993年なので、たった5年で10%を超えたと云うことになっている。
たった5年っすよ。
なかなか凄いのだな。

これがどんどん進んで、以前から云われている電話料金固定制(どんなにかけても値段は変わらず)とか、各家庭に光ケーブル設置とか、もっともっと環境が整っていくような気もする。
色々面白い事になっていくかも知れないし、色々大変な事が起こるかもしれない。

1999年6月19日(土曜日)家電になるインターネット
 そんなワケでまいどまいど世間をお騒がせしているインターネットっすけど、以前から「インターネット冷蔵庫」なる物の噂を聞いていたが、説明を読んでも「何故インターネットでわざわざ」と言う部分が無くもなかった。

 で、今度発売されると言う「インターネット電子レンジ」と云うヤツの話を聞いて「うむむむ!」と思ってしまった。
 いわゆる、単純な電子レンジではなく色々と調理する為にプリセットさせているらしいんですわ、熱量とか調理時間とかが。
 あたしゃ基本的に「えいや!」と云うかけ声と共に、レンジで膨らむポップコーンを入れたりする程度だったりするのだが、色々な技を駆使すると、それなりの料理が出来るらしいのだ。
 いわゆる、ご飯を炊くときの「はじめチョロチョロ中パッパ」みたいな微調節ってヤツで。

 で、最初からいくつも調理パターンとしてプリセットしてある物以外に「乳幼児の離乳食」とかの特別メニューや、色々な物を作るときにインターネット経由でそのレシピをダウンロードして来てから調理すると言う技が使えるというのだ。
 うーむ、そう来たか。便利になっていくのだな。

 あとはインターネット経由でビデオ録画予約が出来るってのもあるらしい。
 これは以前も電話を使ってと言うのがあったが、さらに進化していると言う話なのだ。おぉこれでウッカリさんも会社や学校に行ってから「あぁぁぁぁぁ!」とか、突然の残業が入って「どひゃぁぁぁ」とかってのが無くなるのだ。
 うむうむ、技術の進歩ってヤツは凄いのぉ、と私は感心をしちゃったりするのだ。

 が、考えてみると、ウッカリさんはビデオデッキにテープを入れてないって可能性が80%だよなぁ。
 そうすると、せっかく会社から操作できるビデオデッキなのに、テープが入っていないせいで結局何も出来ない。と言う、よけいなストレスが貯まってしまうかもしれないのだ。

 便利なのか・・・・。

1999年6月20日(日曜日)ごみ捨て実験
 「煙草の吸殻かゴミはありませんか?」
 突然彼女は窓を覗き込むような中腰の姿勢でそんな事を聞いてきた。
 残念ながら私は煙草を吸っていないし、ゴミもさっきセブンイレブンのごみ箱に入れて来てしまったばかりだったのだ。
 「残念ながら君の期待に応える事は出来ない。この車の中で捨てていい物は私の破れたハートだけさ」そう云って遠くを見つめた。

 そんなシチュエーションがあちこちのガソリンスタンドで繰り広げられているワケですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
 ガソリンスタンドによっては何も聞いてこない処もあったりしますが、そんな風に「ゴミを捨てまっせ」と云ってくる処が多々ある。
 今や、どこのスタンドも過当競争の生き残り大作戦でサービス強化状態になってするワケです。

 おぉそうかゴミを引き取ってくれるか。
 とボクは考えた。
 最近はリサイクルだとか、環境対策だとか、ダイオキシンだとか、牛乳パックは別にしてスーパーで回収してますだとか、なんかゴミ1つ捨てるのも色々大変な事になっていて、おろそかに出来ない。
 ちょっとした物を捨てるときも、ビニールと、紙と、プラスティックと、などと分別しなくてはいけない。なかなか、ずぼらな私には大変な事なのだ。
 しかし、ガソリンスタンドは無条件に「ゴミありませんか?」なのだ、よっしゃ、受け取って貰おうじゃないか。

 と、私は実験をする事になった。
 翌日、月曜日の朝が私の住んでいる処のゴミ収集日なのだが、その捨てるべきゴミを後ろのトランクルームにどどん!と押し込む。
 ちょっと、部屋を整理したもんで大量にゴミが出た物をどどんと押し込む!で、入りきらなかったゴミ袋を後ろのシートにもどどん!と置いた。
 こうなると、どっから見ても「ゴミをたくさん積んでいますぜ」と言う状態なのだ。私はちょうどガソリンが空になりかけていたので、そのままガソリンスタンドに直行した。
 ここは、毎回、前述のような「煙草の吸殻かゴミはありませんか?」を聞いているスタンドなのだ。もし聞いてきたら覚悟しやがれ、全部ゴミを出して帰ってきてやる!ふんがぁぁぁっ!と意味もなく興奮して私はスタンドに車を入れた。
 スタンドの店員がいつものように大きな声で「っっしゃ〜ぃ!」と叫ぶ。と、次の瞬間その視線は運転している僕を通り越してバックシートのゴミ袋に瞬間移動する。
 「おっゴミ袋を認識した。さてどう出てくるか?」
 と期待をしたのだが、忘れているのか、無視をしているのか例の「煙草の吸殻かゴミはありませんか?」を云わないのだ。
 「はい、レギュラーまんた〜ぁん!」

 やっぱし、警戒されてしまったのか?うむむむむ、私は完璧に実験が失敗してしまった事を痛感していた。バックシートのゴミは無しで、トランクだけにするべきだった。
 そうすれば「煙草の吸殻かゴミはありませんか?」ガチャッ「ぎょっ」となったに違いないのだ。
 ガソリンスタンド全体を無意味にオレンジ色系の照明が照らしていたのだが、そのやけに薄ぼんやりと明るい光のなかで、バックシートにゴミ袋をどどんと積んだ男は、じっとガソリンが補充されるのを待ちながら、計画の甘さに反省をしていた。
 しかも、このガソリンスタンドは出るときはバックで出るので(以前もここでの話は書いたけど)、バックミラーにはゴミ袋しか映っていないと言う情けない状態になっていた。

 うむむ、次こそは絶対にガソリンスタンドで大量のゴミを捨てて見せるのだ!と意味無く堅く誓ったのであった。

 ばんざ〜い、無しよ。