< 杉村ぐうたら日記(1999年9月11日〜20日)

▲1999年9月11日:土曜日:話を終わらせる人
▲1999年9月12日:日曜日:頑張れ懸賞生活
▲1999年9月13日:月曜日:電池が切れる毎日
▲1999年9月14日:火曜日:お前はブラックジャックか!?
▲1999年9月15日:水曜日:ロシアンルーレット式電話
▲1999年9月16日:木曜日:アダモちゃ〜ん、ペイッ!
▲1999年9月17日:金曜日:それって自主規制?
▲1999年9月18日:土曜日:頑張れ懸賞生活2
▲1999年9月19日:日曜日:発表会
▲1999年9月20日:月曜日:まるで温泉地
1999年9月11日(土曜日)話を終わらせる人
 やっぱし人間コミュニケーションが大切だよね。
 と言う事で、人と話しをしているときに最大限に気を付けてしまうのが「その話しをどの様な形で盛り上げるか?」と言う部分だったりする。
 どうやら基本的にサービス精神ってヤツが良い形でも悪い形でも自分の性格を支配しているみたいなので、ついついその辺に神経を使ってしまうのだ。
 で、話しをしている時に気を使うのが、相手のしている話しをどの様に展開させていくか? 相手の得意な分野の話しをどれだけ盛り上げるか?と言う部分だったりする。
 もちろん自分の話ってヤツも間に差し込んで細かいギャグを取ったりする事は忘れないが、とりあえず相手の話を盛り上げようとしちゃったりする。
 これは他人を観察していると、多かれ少なかれそう言う傾向はあるのだと思う。

 が、どうやら集団で話をしてて、そーゆー事に全然意識が行かない人がいると言うことに愕然とする時も無いわけではない。
 Aと言うネタに付いて盛り上がって、他の人もそれに対して新しいネタを提供して、どんどん話が盛り上がっている最中に、とある人が「だからAってさ、10年前から変わらないんだよ」と言った瞬間に、「そう言えば10年前に幸田シャーミンっていたけど、彼女と直接話をした事あるんだよ」と、Aとはまったく180度関係ない方向にぽーんと話題を振ったりする。しかも「で?」と言う状態。
 その瞬間、それまで盛り上がっていた話しはしゅるると音を立てて終了し、そいつが幸田シューミンに逢った時の印象の話題になってしまうのだ(しかもオチ無し)。
 ↑これは創作なんだけど、こんな感じの人が実在するって事。
 しかも、本人には話題を終結させたという自覚は全く無いから始末に負えないのだ。

 別の意味で話を終わらせてしまうパターンの人に「エスカレート型」と言うのもある。
 「俺さぁ最近肩が凄く痛いときがあって、もしかしたら40肩ってやつかも」と、話しを振った瞬間「俺なんか、そんなの20代の頃からだよ」と……
 はい、話終了。

 「昔さぁ、海底ハウスってのがあって素潜りで10mも潜っていくんだけど、わっせわっせって…」
 「それだったら自分の知り合いでもっと凄い人がいるよ」
 はい、話終了。

 「俺の知り合いでこないだバイク事故起こしちゃって、ぶつかった瞬間に10m吹っ飛んで、それでもかすり傷一つなくてさぁ…」
 「俺の知り合いで、20m以上吹っ飛んで…」
 はい、話終了。

 「どうりで体に力入らないと思ったら、朝食と昼食食べ忘れていたよ」
 「俺はきのうの夕飯から食べてないよ…」
 はい、話終了。

 「ゆうべ寝てなくて俺へろへろで…」
 「俺、3日間寝てないよ…」
 はい、話終了。

 冗談みたいな話だが、実際にこんな人がいたりするから現実は侮れないのだ。しかも、一人ではなく複数。
 「いや、俺の廻りには7人ぐらい居るよ」
 はいっ!話おしまい!!
1999年9月12日(日曜日)頑張れ懸賞生活
 今、バラ園のHPで「バラのアイス&バラのお風呂:通信販売開始記念」と言うことで、懸賞をやっている。
 好きな商品を3つの中から選んで、ついでにHPの感想も書いてもらうと言う事になっている。
 でもって懸賞専門のHP『とくとく』に登録したのが9月1日、で9月5日に掲載されたのだ。
 とりあえずメールマガジン『ひねもす本舗』でも告知してあったし、それ以前からバラ園のHPは1日だいたい200〜300人訪れると言う状態だったので、9月1日開始の懸賞にちらほらと応募はあった。
 ところが5日に掲載された瞬間、どどどっどっどどどどっどっどどっどどっどどと「お前は宮沢賢治の風邪の又三郎かぁ!」と文学的なツッコミを入れたくなる様な状態で応募者が増えたのだ。
 うわぁ凄ぇや。 ま、企業のやる懸賞の「期間中に56万3400人の方の応募がありました」みたいに凄くは無いが、なかなか凄い状態なのだ。

 で、その応募してくれたのを希望商品ごとに整理していたりするのだが、なかなか人生を感じさせてくれるのだ。
 その多くが「懸賞ページで名前を見て、リンクボタンをクリックして真っ直ぐ来て、他のページを見ないで懸賞ページをいきなり開いて応募してます」と言う感じのコメントが多かったのだ。(以下コメントは直接そーゆーのがあったと言うワケではなく、そんな感じの物があったと言う参考です)
 ▼表紙の色バラ園らしくって良いですね。
 ▼バラの香りがにおい立つようなページです。
 ▼色使いが参考になります。
 ま、基本的にそんな物だろうなぁとは思うが、そんな物なのだ。
 もうちょっと凝ったコメントとしては
 ▼綺麗なバラ園ですね、一度行ってみたいと思います。
 ▼バラについてよく判りました、もうすっかりバラ博士です。
 なるほどね………… って、実はね…… 言いにくいんだけどね…… バラ園の園内がちゃんと映っている写真を掲載してなかったりする。どこで綺麗なバラ園とバレてしまったのだろうか?
 う…………む、雑学やら誕生日やら、私は基本的にバラ園の人間でないし、よく判らないのであまりバラに関係した資料は無いのだが……… バラ博士になってしまいましたか…………。
 いわゆる、懸賞などの投稿の際のマニュアルと言うのが存在していて、こう言えばいいとかああ言えばいいと言うのがあるらしい。その辺を抑えたコメントなのかも知れない。
 逆に、厳しい意見を言ってくれる人もいるので感謝感謝なのだ。リンク外れているのを指摘してくれたり、色使いがこうしたらいいのでは?などと、海外のバラ園のHPを紹介してくれたり(確かに色のセンスは凄いっす)為になったりはする。

 あとそれ以外のコメントでうーむと思ってしまったのは「好きな女の子がいるんです。でもいまいちキッカケが無くてどうしようかと思っていた処、バラ園の懸賞を知りました、どうかバラの花束を当てて下さい。私と彼女の愛の架け橋になって下さい」と言う、いきなり恋愛相談、俺はユーミンかっての。
 それ以前に、ンなものタダで済まそうとするなよぉ買えよぉとか思ってしまうのだ。
 同じ様なパターンで「日頃からお世話になっている妻へプレゼントをしたいと思っていたところ…」買えよぉタダで済ますなよぉ
 このパターンもけっこう多いので、ちょっと使い尽くされた手かもしれないのだ。
 あと、本当かどうか判らないけれど「病気の母がバラが好きで…… 」と言うのも、なんと3通ありました。俺は徳光かっての。

 ま、コメントはあくまでも感想を聞きたかったりするので、当選には影響しなかったりしますので、ご了承して下さいませ。って、たぶん懸賞の為に来た99%の人がこんな処にある日記にまでたどり着いていないと思うので、読まないだろうなぁ。

 あと、最近聞いた話ではインターネット懸賞を代行して応募してくれる業者がいると言うのだ。10件応募でン千円とか……… あぁ、なるほどねぇ何でも商売になってしまう時代なのねぇとか思ってしまうのだ。

▼商売:代行します
1999年9月13日(月曜日)電池が切れる毎日
 いやぁ最近は馬鹿な毎日を過ごしています。
 日常的には普通のサラリーマンとして出勤して仕事をして帰ってくる。
 で、帰宅後はパシパシとインターネット・メールマガジンなんかの編集をパシパシやっている。
 帰宅後、一発目の仕事はメールの確認で、その後はメールへの返事書きとか、編集とか、調べ物とか、知泉の為のデータベース構築とか、実に地味な仕事をする。
 で、ある程度して、テレホ時間になると接続して、メール返事送信&受信、その他掲示板チェックとか、まぐまぐでの操作とかして、あとは気になっている項目を調べるために検索をして… などと言う内に、徐々に眠くなり… 気が付くと椅子に座ったままぐがーっと寝ていたりする。
 うげ… と目覚めた時は目の前のモニタには、検索したHPが表示されて自動切断されていたりする。あぁこれ調べていたんだっけ… と、さらにコンテンツボタンをクリックする。そして再び立ち上がり接続され、そのページが表示され… その時は再び椅子の上で無理なカッコで寝ていたりする。
 そんな状態で、ふと気付くと時計は2時近くを指していたりする。
 あぁやべぇと思いながら、ふらふらとベッドルームに向かい、そのまま倒れ込む。

 それが私の日常です、チュラチュラチュラチュララ〜なのだ。

 こりゃもう誰が見ても「体に悪い」生活まっしぐらなのだ。人生踏み外している状態なのだ。
 いかんいかんと思いつつ、「そー言えばあれも調べて置かなくてはいかんな」と、知識欲とか好奇心が猿状態になっている私はまたしても、ぎりぎりまで起きて、電池が切れたかのようにぱたりと寝るような日々を送っている。
 うーむ、インターネットと言うヤツはこうして人間の体をむしばんでいくのだな。
 と思ったりもするのだが、よく考えたらインターネット以前も、真夜中2時ぐらいまで小説を読んだり、絵を描いたり、文章を書いたりするのが私の日常だったような気がする。
 そんな生活は高校生・・・いや、中学生の頃から続いていたりする。
 高校生の頃は漫画を必死に書いていて、翌日学校に行って「今日はここまで書けた」と友人に読ませるのが楽しくて毎晩話を進めていた。

 それが私の人生です、チュラチュラチュラチュララ〜なのだ。

 この先、ずっと続くのか?

▼英語:他人
1999年9月14日(火曜日)お前はブラックジャックか!?
 最近、話題になっていたカリスマ美容師。
 たかが髪の毛を切るってダケなのに、予約待ちでいっぱいだと言うのを以前から聞いていた。で、最近はその手の美容師バトルの番組が出来て「カリスマ」としての頂点に立ってしまった男がいた。
 なんつーか、テレビってのはあいかわらず判りやすい図式として「勝負」「対決」を持ってきて、根拠もない部分で勝ち負けの優劣を付けたがるものなのだ。
 それは料理にしてもそうなんだけど「勝ち」「負け」と言う単純明快な二元論で二つの物を決める作業に終始するのだ。
 で、カリスマ美容師なのだが、最初その名前を聞いたときはギャグかと思った。カリスマって言葉も、ずいぶん地に堕ちたもんだなぁと思っていた。
 最近の頂点は果てしなく細分化された処で構築され、音楽の中でも「ヒップボップ界のカリスマ」「ラップ界のカリスマ」「ドラムンベース界のカリスマ」「ノイズ界のカリスマ」もーワケの判らない細分化された中でそれぞれにカリスマとか言われちゃうような人が存在して、その世界にどっぷり浸りこんだ人に崇拝されていたりする。
 が、1歩外にでれば、ただの人、と言う感じのカリスマがごろごろしていているのだ。

 そのカリスマ美容師ですが、先ほど『美容師バトルの番組が出来て「カリスマ」としての頂点に立ってしまった』と書いたが、本当に立ってしまったのだ、もしかしたら本人的にはそんな日の目があたる場所に出るつもりは無かったのかも知れない、というか出てはいけないと思っていたのかも知れない。
 が、あれよあれよと人気が出て、マスコミにも取り上げられるような存在になってしまったのだ。

 そして発覚したのが『無免許だった』という、衝撃の事実。

 おいおい、天才的テクニックを駆使して、しかも無免許って、お前はブラックジャックか?
 一部では「上手いんだからいいじゃん」と言う声もあるだろうが、そうは行かないのだ。それが法治国家なのだ。
 そんなワケで、10月だかに開催される国家試験を受けて出直すそうです。
 さて、多くの美容師志望の美容専門学校生の憧れの的だった人と一緒に試験を受けるってのはどうっすかね?
 カリスマに返り咲けるんでしょうか?
1999年9月15日(水曜日)ロシアンルーレット式電話
 今週になって会社の電話の調子が果てしなくおかしい。
 と言うのも、先週の末、東海地方から関東にかけて激しい雷雨が猛威を振るっていた。それで、その時雷がどっかに堕ちたのか何かしたらしいのだ。
 その為、その先週の末は電話をしようと受話器を取ると「バリバリザバザババリバリバリ」とまったくノイズしか聞こえないと言うとんでもない状態になってしまった。
 これは普通の電話には問題なかったりするのだが、内線電話と複数の本社と支社を結ぶ遠距離社内電話の特別な回線が変な事になってしまったらしい。
 なんせ、Aに電話をしたハズなのに受話器の向こうから「はいBです」などと、まったく違う部署の人が出てきたりすると言う、ワケの判らない事になっている。それが、毎回AにかけてBが出ると言うのなら回線の接続がどっかで間違ってしまったと考えられたりするのだが、次にかけると「はいCです」などと、さらに違う部署に繋がったりするのだ。
 で、たまに「Aに繋がったりする」
 なかなかスリリングな電話なのだ。

 ほとんどメル友募集の為に近い物がある。いわゆる携帯電話で適当なナンバーに「メル友にならない?男?女?」などと言うメッセージを送ると言うあれだ。
 なんか人に聞くとどうも自分の携帯電話に来るメル友募集の数は「ちょっと多いんじゃない?」と言う話なのだ。8月からの1カ月半の間に見ず知らずの人から「ヒマ?ヒマだったらメール頂戴」みたいなメッセージが6回送られてきた。
 あと何故か間違い電話&無言電話も1カ月半で7件。
 はっきり言って、この電話番号を知っている人は極々限られた人間だけだったりするので、普通に掛かってくる電話より、無差別メル友募集&関係ない電話の方が多かったりする。
 うーむ、と唸ってしまう敬老の日であった。
1999年9月16日(木曜日)アダモちゃ〜ん、ペイッ!
 TVってヤツは基本的に極端で異常なワケの判らないヤツを選ぶという傾向がある。
 でもって、いわゆる「コギャル」と言うキーワードで「コギャルの代表」みたいな形でインタビューに答えたり、番組に出たりする人も超極端を選んだりする。なんか今「超」って文字を使った自分に意味無く嫌気がさしたりするけど。
 でもって、2年前ぐらいなら「おいおいそこまで日焼けするか?」と言うお姉ちゃんが頭に造花を差していたりしたが、最近は「欽ちゃんのどこまで行くの?」状態で、かなり遠くまで行ってしまった、日焼けと言うより病気なの? 肝臓悪いでしょ? それとも賞味期限ギリギリのバナナ? という感じにドス黒い顔して、やっぱり賞味期限切れた様なバナナみたいな髪の毛、あるいはスーパーの100円セールで売っている安物ホウキみたいな髪の毛して、ギャグかと思えるくらいに青いアイシャドー塗りたくって、サバかと見まがうほど光った唇の色をした別の生物になったお姉ちゃんが出ている。
 いや〜以前から彼女たちはアフリカ系アメリカ人(要するに黒人の事ね)ブラザーが好きでR&Bとかファンクとかを判ったような振りしていましたが、ツイに彼らのルーツまで辿り着いてしまったと言う感じですな。
 まるで部族(放送禁止だね)。しかもハレの祭りの日の正装って感じ、あの化粧は。
 で、自分たち以外の人のことを「イケてない」とか「終わってるよね」などと評価している。
 あーイケてなくて良かった。
 あれって、それ以前のコギャルのうざったさを通り越して、見ていて面白いわ。
 精神構造・美意識の作り方が一般的な物と全然違うんだろうなぁ
できる事なら、あの調子で何十年も突っ走っていて欲しいっす、美白の流れになんて絶対に負けないで。
1999年9月17日(金曜日)それって自主規制?
 こうやって毎日のようにキーボードをぱしぱし打っていると、時々「?」と思うことがある。それはワープロの辞書に登録されていない単語だったりするのだ。
 人名で登録されていなかった物では「幸子」と言うのがあったりした(過去形)いわゆる「佐知子」や「佐智子」は登録されているのに、何故か「幸子」だけは登録されていなかったのだ。ま、それも現在は登録されているらしい。
 で、いわゆる放送禁止・出版禁止の文字に関して変換されなかったりする。あえてここでは入力してしまいますが「盲・めくら」「唖・おし」と言う文字。別に差別するとか、そう言う意味でなくて歴史の考証をしたりする場合に必要な文字だったりするのだが、基本的にその言葉での変換は出来なくなっている。
 先日気が付いたものでは「しな」と言う物がある。いわゆる「支那」なのだ。
 占領されていた時代の中国の事で、CHINAをローマ字読みにした物だったりするのだが、ワープロでは出ない。
色々、自主規制は実に地味なところに忍び寄っているのだな。
1999年9月18日(土曜日)頑張れ懸賞生活2
 とりあえず、バラ園の懸賞は10月31日まで続くと言う事で、まだまだこれから一波乱ありそうな予感もしちゃっています。
 とりあえず、順調に応募はあるし、それなりにHPへの来場者も多いし(プレゼント応募目的が多いかと思ったりしますが、バラ園のHPに訪れてくれる人数から計算した応募者は1〜2割と言う感じなので、これってかなり純粋にHPを見てくれているって事なのかなぁ
 応募のコメントで「雑学辞典凄かったです、商業サイトの中でこんな事をやっている処ははじめて見ました。感激しました」などと、書いてくれている人もいるので、色々な意味の呼び水として「プレゼント」ってのは意味を成しているのだろうなぁと考えている。
 基本的に「懸賞をする」って言うのは『バラ園がHPやっていると言う事を認識させる』と言う目的と『バラ園がバラのアイスクリーム&お風呂を通信販売でやっているのを告知する』と言うのが目的だったりする。
 果たしてインターネット通販でバラの花束がどれくらい売れるのか?
 と言うのは未知数だったりするのだけれど「バラ園のHPを知って貰う」「来て貰う」「雑学やらその他の事もあるのを知って貰う」「リピーターになってもらう」「ふとある日、バラが必要になる」と言うときに「そうだバラ園のHPがあったよな」と思い出して通販で購入する。と言うのがあったら嬉しいななどと思ったりする。
 現に、インターネット以外では宣伝をしていない「バラのお風呂」の注文が入ったりしている。

 もっとも、私はバラ園の従業員ではないので、どんなにウハウハ注文が入ったとしても基本的には関係ないのだが、自分の起こしたアクションで色々なリアクションが起こるのが、結構楽しかったりする。
 メールマガジン「ひねもす本舗」では毎週一生懸命頭をひねった『現代用語の基礎的ではない知識』の新作を発表しているが、つい8月までは400人ぐらいの読者に支えられていた。もちろん、私なんぞの書いた文章を400人の人が読んでくれるってのは非常にありがたい事なのですが、やっぱしより多くの人に読んで貰いたいと考えていた。
 そこでメールマガジン「雑学大作戦:知泉」の中で過去の作品を発表して… としたら、9月に入って一気に100人近く読者が増えたのだ。ありがたいこってす、ホンマに。

 そんなこんなでプレゼントの応募メールを整理していたりするのですが、今回のプレゼントは『バラの花束』『バラのお風呂』『バラのアイスクリーム』の3種類を各5名様にと言う物で、数的に言ったら全部同じなので応募もある程度平均的に行くかな?と思ったのですが、かなりのバラツキがあったりします。
 割合でいくと『バラの花束』『バラのお風呂』『バラのアイスクリーム』は4:3:8って感じですが、やっぱし食い気に走るか… と思ってしまうけれど、バラのお風呂ってのはその家のお風呂の状況によっては使えなかったりするし、たとえば男の一人暮らしの場合は流石にこれは欲しがらないかも知れない。
 うーむと思ったりする。

 でもって割合とか見ていくと面白いのが『バラの花束』を希望する人は、実は女性より男性の方が多かったりする。前述の「彼女・奥さんにプレゼント」と言うだけの話ではないだろうと思うが、なんか意外って気がする。
 でもって、20代女性の場合は圧倒的に『バラのアイスクリーム』が多い。他の年齢帯と比べてもその割合は高かったりする。なんか「ふ〜ん」と勉強になってしまう事が多いのだ。

 このプレゼント応募は、バラ園と言う事で特殊なのかもしれないし、懸賞は女性の方が多いのかもしれないけれど、女性3:男性1みたいな感じだったりする。
 しかも、年齢を見ると本当かどうか判らないけれど女性は10代前半から50代までが応募し、男性は20代から60代までと言うことで、男性の10代は現在皆無だったりする。
 やっぱし男性の場合、バラ園なんかには来ないで、もっとマニアックかエロな方に行っているんでしょうか?

 なかなか、懸賞を裏側から見ると面白い物が見えたりします。
 と言いつつ、抽選は厳選に行いますですよ。
1999年9月19日(日曜日)発表会
 友人の結婚式に行ってきた。
 なんつーか普段ジーパンとTシャツ&ジャケットてラフなスタイルが基本の私だったりするので、スーツなんて言うのはかなり疲れてしまうのだ。
 いかにも着慣れていないってのが前面に押し出されて、自分らしくないよなぁと感じてしまう。何気なくショーウィンドウとかに映し出された自分の姿を見て「うひゃーサマになって無い」と果てしなく恥ずかしい気分になってしまうのだ。
 ほんでもって、これまで数回出席した結婚式は比較的近所の物が多く、自分で運転する車で会場まで行って、そこの駐車場からギコチナク会場まで歩いて行って、受付をして、座席に座ってしまえば後はもう関係ないもんねと言う状態だった。
 が、今回は東京で美術学校時代の友人の結婚式と言う事なので、新幹線に乗ったりロマンスカーに乗ったりしなくてはいけなかったりするのだ。
 なんか、自分が自分らしくなくて果てしなく恥ずかしい。

 ま、基本的に結婚式なんつー物は恥ずかしい物と相場が決まっているのだ。
 なんせ、大勢の人の前でなんか手の内をさらけ出す様な物で、有りもしない素晴らしい経歴を読み上げられて、いつの間にか「優秀な成績で卒業」しちゃっていたり、ただのコンパで知り合った関係が「共通の友人の紹介」になったり、ナンパで引っかけた(引っかかった)のがズルズルと続いたってダケなのに「運命的な出会い」だったり「愛を大事に育んだり」しちゃったりする事になったりするのだ。
 うひー体中がこそばゆいっす。

 でもってよくありがちな結婚式の前に友人なんかが「式の最中に、過去の女関係の話でも暴露しちゃおうかな」などと言って「やめろよぉ」などと会話をしたりするのは、定番だと思う。
 が、今回の結婚式では友人が旅に出かけた先で知り合ったユース仲間(この辺がちょっとカユイんだけど)が「えー新郎の◎◎くんはぁ」などと、いくつかの面白エピソードを語り始めたのですが、その中で突然「と言うわけで、じゃそろそろ出かけようかと思った時、ヤツの姿が見えないんですよ。なんとヤツは手が早いもんでその中の一人の女の子とどこかへ隠れて…」
 うひー完全暴露っす。
 なんつーか、友達同士での会話上のエピソードとしては盛り上がったりしそうな話っすけど、それは結婚式の最中にやっちゃいけないんじゃないか?と言う話題を、その後もいくつか披露して下さいました。
 いわゆるユースホステルライクな笑いのツボらしいのですが…

 なんかこれでいいのか?と思ってしまった結婚式だったのだ。
 
▼秘密:それを言っちゃおしまいよ
1999年9月20日(月曜日)まるで温泉地
 夜、ヤボ用で友人M氏がやってきた。
 で、色々話をしている内に阪神大震災の話になって、あの時M氏は「救援活動にボランティアとして行こうかなって思ってた、仕事のほうはクビになってもいいやなんて思っていたし」などと言う。
 僕の方はあの1月頃は、どうしようもなく仕事が立て込んでいて毎日夜10時11時が当たり前の頃だったので、とてもじゃないけれど救援活動などは出来る状態ではなかった。当然、仕事を放ったらかしにして出かけたら「あんたもう来なくていいよ」と言われそうな状況だったのだ。
 だからせめてもの… と思い、いくばくかの金を寄付させて貰ったが、なんか「本当に大事な事に使われるのか?」と言う一抹の不安もあったりするし、自分の寄付した金程度では焼け石に水だろうなとか考えた。
 TVに映るその惨状は、今まで色々見た戦争などの映像より激しくリアルに響いていた。特に自分は産まれた時から地震が多い伊豆なんて処に住んでいたりするので、ひと事ではないのだ。

 しかし、当時の救援物資なんかで、金ではなく物として大量に運び込まれた物の中に衣料と言う物があったと言う。確かに、あの1月の神戸は寒かったと思う。いわゆる六甲おろしが吹きすさぶ中、体育館やテントなどの暖房設備のままならない場所で生活を余儀なくさせられていた人々の事を思うと「服が必要なのだ」と考えてしまう。
 が、その大量の衣料のなかに多く混じっていたのが、一目見ただけで「もう家族の誰も着なくなったボロボロの服」と言うヤツだったと言う。
 でもさ、それを送られた人々はつい昨日まで、普通の社会生活を送って普通にファッションに気を使って生活してきた人たちだったりするのだ。そこに「着る物無いなら、俺がもう着ない服あげるから着て」と差し出されてもなぁと感じてしまうのだ。しかも、そーゆー衣料の多くが洗濯もしていない様な汚れた物だったと言うから「おいおい、ゴミじゃ無いのか?」と言う感じになってしまうのだ。
 確かに、なんとかしたいと言う気持ちからの行動だと思うのだが、ちぃとは考えた方がいいと思うのだ。

 あと食糧で「カンパン」を大量に送ってくれた人もいたらしい。
 確かに「緊急事態」=「カンパン」と言う図式はあると思うが、それは本当に緊急で追いつめられて喰う物が無くなった時の為の保存食って気がするのだ。
 災害に遭ったら縁起物として食べなくてはいけないってワケでは無いのだが、「こういう時はカンパン!」と思いこんだ人が送ってしまったのだな。気持ちは素晴らしいのだが。

 その阪神大震災の際に、かの筑紫哲也が震災後現地入りして、あちこちから火がくすぶっている状況を見て一言冷静に「まるで温泉地に来ているかの様です」と発言したのには驚きましたな。さすがジャーナリスト、どんな悲惨な現場でも冷静に比喩で視聴者に判りやすく伝える気持ちに溢れている。
 などと書いても、しょせんインターネットの書き込みっすから『便所の落書き』っすよね。
 別の局の女性アナウンサーはふかふかの高級そうな毛皮のコートを着て街頭からレポートし「寒いです」などと、のんきに喋っていた。

 まったく、あの当時大阪のホテルを拠点にしてバイクで救援物資を被災地にピストン輸送していた、作家の田中康夫のツメの垢でも飲ませてやりたいよ。
 田中康夫はそれまで仕事などで築き上げてきた、アパレルメーカーや航空関係や出版関係なんかから、脅迫状態で色々な物資を巻き上げてそれを大量に持ち込んだと言う。被災地の子供達の為に本なども大量に運び込み、衣服・食糧の次の精神的なケアまで考えて行動をしていたらしい。
 しかし、ボランティアの人たちの中には「しょせんいいカッコしたいだけだろ、夜は大阪のホテルに寝に帰って、なにがボランティアだよ」と揶揄する人もいたと言う。
 しかし、田中康夫は多くの連載を抱えた作家で、その仕事の為に多くの人が動いてくれている事も感じているので、それを休載してまでボランティア活動する事は出来ないと、夜はホテルに帰って執筆活動をしてファックスとで東京に送り寝る、翌朝ふたたび神戸へ出発すると言う生活を続けていたと言う。
 車ならもっと大量の物資を運べるのだが、車も入れないような奥へ手を差し伸べる為にそれまで乗った事のないバイクに無理して乗り行動をしたと言う。
 なんか、こういう時に、その人間の価値って言う物が出てきてしまう様な気もする。

 など言うことを、M氏と話をした。
 そして、なんとそれからほんの3〜4時間後、真夜中の2時過ぎに台湾で、台湾の歴史で最悪の地震が起こったりしてしまったのだ。