< 杉村ぐうたら日記(1999年10月21日〜31日)

▲1999年10月21日:木曜日:新ファッション?
▲1999年10月22日:金曜日:仮面ライダースナック復活
▲1999年10月23日:土曜日:ダブダブ
▲1999年10月24日:日曜日:膨張する宇宙
▲1999年10月25日:月曜日:あったか〜い
▲1999年10月26日:火曜日:自己診断サイト
▲1999年10月27日:水曜日:ミレニアム
▲1999年10月28日:木曜日:ソーリー
▲1999年10月29日:金曜日:虐待サイトとバーチャルな現実と悪意
▲1999年10月30日:土曜日:パソコン通信 暗黒時代
▲1999年10月31日:日曜日:怪文書出回り→マスコミデビュー
1999年10月21日(木曜日)新ファッション?
 最近、通勤途中でちょっと気が付いたのが女子高生の「これってもしかしたら新しい傾向?」と言うもので『ブラウス(シャツ)の袖口のボタンをしない状態でブレザーの袖口からベロリンと出す』って物。
 今年の冬服になった頃からチラホラ見かけるようになったんですが、もしかしらどっかでみんなのファッションリーダーとかって事で、カリスマ女子高生とかがやっていたんでしょうか?
 このじわっとした広がりは、車のミラーの所に造花のハイビスカスとかをべろりんとぶら下げるのを初めて見た時のようなじわじわと流行していくのでは?と言う感じなんすけど…

 袖口から中のシャツをべろりんと出すファッションは、実は今から10年以上前に1度、業界が「この次の流行はこれだ!」的に煽った事があったりしましたが、結局町中で見る事はなく、やっていたのはジャニーズ系とか荻野目洋子とかチェッカーズとか、その辺の芸能人がやっていたんですが。
 その時は、出している袖が特注のどどーんと長い物で、ハタからみていると「生活しにくいだろ?」と言う感じの物だった。
 が、最近チラとかホラとか見かける物は流行なのだろうか・・・・・?


▼流行:その後

▼ニュース:1999/10/21
1999年10月22日(金曜日)仮面ライダースナック復活
 セブンイレブンに立ち寄って驚いた。
 なんとあの『仮面ライダースナック』が復刻版として、ライダーカードと共に店頭に並んでいるのだ。
 おいおいって感じ。
 これって、どう考えても30代以上がターゲットだろ?

 うーむ、売れるんだろうか?
 確かにあの時代流行っていたし、このカードが欲しいが為に食べもしないスナック菓子を買って、そのまま捨てる子供が続出して社会問題になったりもした。
 で、今復活した理由は? やっぱし、その当時子供で思う存分買えなかった人が思う存分買えるようになった為に、その辺を狙った商売なのか?
 うむむ、なめられたモンだぜ、第1オタク世代も。

 私はときどき、オタクよりの人間が嫌だなぁと思ってしまうのに、異常に昔見たアニメや特撮物について思い入れが過剰反応していて、熱く熱く語る事だったりする。
 なんせ30半ばになったいい大人がって思ってしまう時もある。もっとも「いい大人が」なんて事を言い出したら、自分だって未だに漫画を読んでいたりするし、ガキの音楽と言われるような物も大量に聞いていたりするし、本当のアダルティないい大人の人から見たら「何くだらねぇことやってんだ?」みたいな人ですが、なんか異常にアニメとかその辺の話題が出るとテンションが上がってしまう人々っての苦手っす。

 確かに、ここ数年お宝ブームもあって、ライダーカードが中古プレミアムが付いたりしていて登場してくる機会も増えたり、そんなカードを特集した本が出たり色々している。
 でもさぁ、今回の復刻って根本的な処でそのお宝ブームとは別の処に存在している様な気がするのだ。
 なんせ、騒がれていたりするのは「その当時のカード」だったりするので、いくらカードが出たって嬉しくもなんともないって感じ。
 もっともコレクターは新たに平成版としてナンバリングを揃えるんだろうなぁ

 私は欲しくないっす。

▼ニュース:1999/10/22
1999年10月23日(土曜日)ダブダブ
 いま、私はモニターをにらみながら困り果てている。
 なんたって『ダブダブ』なのだ。
 とりあえず、この日記の日付は10月23日なのだが、これを入力している今現在は11月9日だったりする。
 うーむと言う感じなのだ。

 本来は毎日コンスタントに書いて、コンスタントに更新しなけりゃいけないのだろうが、そーんなにまじめな人間ではないのだ。と自信を持って言い放ってしまう程、私はズボラに出来ている。
 しかし「毎日書く日記」というコンセプトで始めたこの『ぐうたら日記』なので、とりあえずまとめてでも1年365日分を書くことにしている。
 ま、時々1つのネタを長く書いて数日分に分けるという卑怯な事もするが、分量的にはかなり多く書いている。
 でもって、書く場合はかなりの集中力が必要になってくるので、金曜日とかの深夜、明日は休める!という時に、一気に1時間ぐらいかけて1週間分とか10日分とか、2週間分を書いてしまうのだ。
 と言っても、いきなり白紙の状態から10本単位のネタを考えるなんて芸当は出来ないので、日々「これは!」と思うネタをメモしてあったりする。
 でもって、最初はタイトルだけだったりするのだ。
 で今、10月23日の日記を書こうとして、そこに書いてある『ダブダブ』というタイトルの前で、ハタと指が止まってしまったのだ。

 いったい何を書きたかったのだ?

 今、全然思い浮かばずにうーむとうなっている。「ダブダブ」って・・・・1つ記憶にあるのは、萩本欽一がそのブームのラスト頃に女の子4人組を結成してデビューさせた(確か曲も出した。確か作曲が野村義男だった。でも聞いた事無い。)らしいが、全然ヒットせず、しかも自分も雑誌の小さな記事で見ただけで現物を見たことがないのだが、そのグループ名がなぜか「ダブダブ」だった。
 でも、そんな6〜7年前の売れなかった、しかも全然情報のないアイドルグループの事を書こうとしたワケではないのは、分かる。
 いったい何を書こうとしたのだ?

 そんな疑問を抱えながら、とりあえず1日分の日記は埋められたからいいやと安易に考える私がここにいる。
1999年10月24日(日曜日) 膨張する宇宙
 以前から「藤原紀香」と「深田恭子」の膨張ぐあいに要注意!と言っていたのだが、どうもあの辺は一進一退で、膨張したり縮小したりしている。

 「現代用語の基礎的でもない知識」にも書いたが、藤原紀香の携帯電話のCMで、普通の人がマスクを剥ぐと、そこには藤原紀香の顔が!と言うのは、「マスクをすると顔って小さくなるの?」と言う状態だったのだ。

 しかし深田恭子の某文庫本のキャンペーンに使われた写真には色々な憶測が飛んでいた。
 なんとあそこで何気なく使われていた文庫本を読んでいる深田恭子の写真は、合成だと言う噂なのだ。それがどんな合成なのかよーく見ても判らない。いったいどこが?と言うと、実際に撮影した写真より深田恭子の顔が小さくなっていると言うのだ。
 なんか顔が膨張して、やたらと遠くからも顔だけはハッキリ確認できるようになってしまった為に、撮影した写真をコンピュータで細工して、顔の部分を小さくしたと言うのだ。
 本当なのか?

 などと私はすっかり最近はファンでも無いのに「藤原紀香」と「深田恭子」の動向に注目をしていたりする。
 と、他に注意を払っていないない間に、意外な処に伏兵が潜んでいた。

 いつの間に、前田愛!
1999年10月25日(月曜日) あったか〜い
 なんか、季節は一気に「あったか〜い」飲料が欲しくなる気候に突入。
 あぁ心はいつでも北風が吹いているんだから、せめて胃袋だけは暖かくしたいっす。
 そー言えば、昔、尾崎豊が「100円で買えるぬくもり缶コーヒー握りしめ」みたいな詩を歌っていたけれど、いまや「120円」だもんなぁ、詩にしにくいっす。

 会社を出てすぐの所にある店の自販機(全部で6台ぐらいある)は、その多くが季節の急激な変化に対応しきれずに、未だに「冷た〜い」のままになっている物が多い。
 で、本当は「あったぁ〜い」サントリーのウーロン茶が欲しかったのだが、いまだに「冷た〜い」のままだった為に、ジョージアの比較的苦いコーヒーを購入する事にした。
 ガシャコンと取り出し口に出てきた缶を手にする前に「やっぱし今年もなのかな?」と一抹の不安が脳裏をよぎった。長年この会社に勤め、会社の帰りに駐車場に行く途中にあるこの自販機のお得意さまだったりする私は、毎年毎年我慢しなければいけない事があったのだ。
 で、その取り出し口の缶コーヒーを手に取った。
 「やはり…」
 私の憂鬱な想像はそのまま現実の物となってしまった。

 その取り出し口にあった缶コーヒーは少なくとも「あたたか〜い」と言える物ではなく、正確な表記としては「生ぬる〜い」だったりするのだ。ここの自販機を管理している店のオッチャンは、色々なうわさ話を照合していくと「ケチ」と言う事になるのだが、どうも光熱費までケチっているらしく「あたたか〜い」を許さないらしいのだ。
 そんな悪評がありつつも、この会社の周囲に飲料を買える店&自販機がある所はここしかない、と言う独占禁止法違反みたいな状態で、「いやだったら別のとこ行きな!」とでも言いたげな(言ってはいないけどさ)商売をしているのだ。
 もちろん、会社の中に自販機があってウソ偽りのない「あたたか〜い」コーヒーも売っていたりするのだが、種類が少なかったりするのだ。

 うむむむ、と言いながら私は暗い空を見上げながら駐車場への道を歩んでゆくのであった。
1999年10月26日(火曜日)自己診断サイト
 最近、雑誌なんかで評判になっていると言うことで紹介されているHPで「自己診断サイト」と言う物がある。
 そこでいくつかの設問に答えていくと、最終的に「あなたの性格は」とか「あなたの運命の人は」とかを教えてくれると言う物なのだ。
 ま、誰もそんなの真剣に信じてはいないと思うけど(いたりする事もあるから怖いんだけどさ)遊びとしては面白いと思う。なんせ、電話代だけであとはタダだからね。
 しかし、この手の占い(これは、設問によってだから、心理的な結果だけど)なんかは昔からあって《あなたは芸術家肌です》とか《金融関係に進めば成功します》みたいなことを書かれていたりするんだけど、そーゆーのを多くの人が求めていたりするわけっすね。

 なんつーか、そーゆーのを見ていると、誰もが自分のことを評価してほしいと願っているのではないか?と感じる。
 あなたは○○だ!
 と明確に後押しされて、自分の位置がどの辺にあるのか?と言う物を求めているような気がするのだ。


▼ニュース:1999/10/26

▼ニュース:1999/10/26
1999年10月27日(水曜日)ミレニアム
 まったくもってミレニアムな今日この頃ですが、あなたはミレニアムしてますか?
 って、いったい何がどーちがうんだミレニアム。
 基本的に、実家は仏教徒で、本人は無宗教なのになぜ突然ミレニアムだなんて事を言い出すんだ?
 そもそも、ミレニアムなんて言葉を知ったのはほとんどが今年ぐらいじゃないか?
 たぶん、今から7年ほど前にハヤカワ文庫から発表された「ミレニアムヘッドライン」なんて頃は誰もそんな言葉を知らなかったと思うのだ。
 とりあえず、古くからSF小説なんかを読んでいたりするので、その言葉や意味は知っていたが、ここまで世間一般がミレニアム一色になるとは思わなかったのだ。
 なんせ、ワープロだって「みれにあむ」と入力してカタカナにしようとするといきなり『みれに《ら抜き表現》編む』などと意味不明の指摘をされてしまったりするのだ。

 結局、使われているのは意味不明に製品に「ミレニアム」と言う言葉を入れた物が増えたってダケの気もする。
 いったい何なんだよミレニアム。

1999年10月28日(木曜日)ソーリー
 時々、ネットサーフィンしてて(←この言葉って最近は言わないか?)目に付くのが、トップページなんかに書いてある『sorry japanese only』と買っている表記。
 つまり、このホームページは日本語で付くってあるんで外国の人ごめんなさいっつー事なんだろうけど、それって何かのおまじない?
 なぜ、日本語でしか作っていないって事に対して謝らなければいけないのだ? ちっとも悪い事はしちゃいねぇぞ、と思うのだが。ただ単に「japanese only」でもいいし、不必要に断りを入れなくてもいいと思うのだ。
 なんせ、日本人が作って、日本国内のサーバーで公表している物なんだし、別に外人相手になにかを言おうとしているワケではないのだ。
 たしかにインターネットは世界に広がるメディアで、どんな国からも簡単にアクセスできて読むことも出来るのだが、それだったら英語だけじゃなく、予想できうるべきすべての言語で謝らなくてはいけなくなってしまうような気もするのだ。
 公用語が20だか30もあるインドみたいに、お札に18種類の文字で説明書きをを入れているなら問題はないだろ。
 るいはポテトチップス・プリングルスのパッケージみたいに、だーっとこまい味でびっしりと「おまえは耳なし法市かぁぁぁ!」てぐらいに書いてあるのならOK。

 これって結局、なんか未だに「英語圏が世界の中心」って考えているのではないか?って気もしちゃうのだ。
 別に英語を否定するワケじゃないが、私は日本語で文章を書いているんだから、日本のHPに来たら日本語で読むべき努力をせよ!と言う事を英語で書くぐらいのほうがいいと思うのだが。

 どうも日本人は外人に弱い(ここで言う外人とは、あくまでも西洋人)。もちろん、古くから単一民族的国家を築こうとして、他文化を否定してきた結果、異文化の人とのコミュニケーションが苦手だったりするのだ。
 だから、日本にやってきた外人(あくまでも英語圏の人と言うスタンス)に対して、いきなり不慣れな英語でシドロモドロで話さなくてはいけないのだ。

 しかし、よく考えてみると日本にやってきた外人は英語でこっちに話しかけていたりする。それに対して、日本人は恐れおののいて逃げるか、意味不明のジャパニーズスマイルを浮かべながらカタコトの英語で受け答えをする。
 で、日本人がアメリカに行った場合、日本人が一生懸命カタコトの英語で話しかける。そしてアメリカ人が英語で「ホワイ?ナニイッテンダ?」と受け答えをする。

 つまり、こっちが外人に対して払う神経を、あっち側は全然使っていないって事なのだ。
 だから、日本では日本語だけだっていいじゃん!と言う事なのだ。
1999年10月29日(金曜日)虐待サイトとバーチャルな現実
 なんか、神戸だかの主婦が我が子を虐待して、その様子を日記として公開しているサイトがあるって事で、TVなんかでも大騒ぎになったらしい。
 が、結局それは架空の話で、日頃の憂さを晴らす為に作った架空の物語だったらしい。
 そのワリにそこに記載されている事例や、養育費の問題や、この子が生まれた為に私の人生は滅茶苦茶になったなどと言う処がやけにリアルなので、実際に行われているのでは?と言う人もいる。

 が、その文中に出てくる名前の子供は実在しないし(同姓同名の子供は何人か存在するらしいが、内容が該当する子供はいなかった)、当然本当だとしてもインターネットに公開する時点で仮名だったりすると思う。
 この虐待サイトが現実なのか架空なのかは判別できないとしても、実にインターネットと言うのは誰でも気軽に情報を発信する事ができる便利でありながら恐ろしい道具なのだ。
 先日も、どっかの役員とかの名簿が流出して名前・住所・電話番号が約300人分だかがインターネットで公開されていたらしい。
 あるいは刑期を終えて少年院から出てきた某少年犯罪グループのメンバーの氏名や現在何をしているかまでが一覧で掲示されたり、その手の情報はありとあらゆる物が揃っている。
 我が家の母親は実に判りやすい「世間一般」のサンプルだったりするのだが、やはりTVでその手のニュースが流れると「インターネットって恐ろしいねぇ」などと感想を述べたりする。(息子がHPを運営しているとか、メールマガジンを発行しているって事を知らないっす)
 やっぱり、恐ろしいよねぇ。
(↓続く)
1999年10月30日(土曜日)パソコン通信 暗黒時代
 その恐ろしさってのは、インターネットが普及する以前の「パソコン通信」の時代からあった。
 もっとも、あの時代は「パソコン通信」なんてのをやっているのはごく限られたマニア・オタク・好事家・物好きな人しかいなかったので(自分でやっていながら凄い偏見)そのディープさ、悪意に満ち満ちている度合いはハンパじゃなかった。
 個人情報流出だとか何だとかは結構あって、普通の平和な草の根ネット(個人がやっているパソコン通信のホストの事)にある日突然『○○○の○○は○○だ!』とか『△△△△を△△△した△△△△の△△△△△達の一覧です』とか『□□□□□□で□□□□□□なのは□□□□□だった!』とか『☆☆☆☆☆の☆☆☆☆☆☆に☆☆☆を☆☆☆したのは☆☆☆☆☆の仕業』とか、切りがないので辞めるがとにかく悪意に満ち満ちた情報がだーっと書かれたり、場合によっては個人がやっている草の根ネットを複数人のチームが勝手に悪意に満ちた情報掲示板にして、その結果ネット自体を廃止に追い込む事を目的に行動したりしていた。
 実にパソコン通信時代の暗黒面と言うのを私も見てきた。と言うか、その渦中にはまりこんだ事もあったのだ。

 その頃、自分は作詞作曲をしてMIDIで編曲する事を趣味としていた。
 で、最初は個人的に楽しんで友人なんかに聞かせていたのだが、それをパソコン通信では不特定多数の人に聞いて貰うことが出来ると知って、一生懸命発表していた。
 それは神奈川にある個人レベルでは最大と言われていた音楽専門の草の根ネット(仮称Yネット)で、何曲も発表しているうちにネット内でもそこそこの評価を受けていた。今思うと、単純に幸せな日々だった。

 と、そのYネットがある日、前述の悪意に満ちた人々によって混乱させられ始めれてしまう事になるのだ。
 それ以前から、その悪意の芽はいくつかあって、高校時代からの友人(仮称K氏)のやっていた果てしなくちっぽけな草の根ネット(仮称Kネット)でボクは現在の「ひねもす本舗」に書いているような日記もどきのエッセイなどをワシワシと書いていた。
 ところがKネットで書いたネタが、ある日から数度に渡り、Yネットの雑談ボードに別の人物の名前でかき込まれ始めたのだ。
 つまりKネットに来た第三者が盗作と言う形でYネットに文章を書き始めたと言うことになる。
 その後、Yネットで、K氏の名前をかたった人物が、Yネットに訪れている人に(パソコン通信では、同時にそのネットを訪れている人がどれくらい居るのか知ることが出来て、双方だけでリアルタイムにメール交換が出来る)ヒワイな言葉のメールを送ったと言う事件が起きたりした。
 それ以外にも細かい事件はしょっちゅう起きていた。
 そして、ある日Z氏や、Yネット運営者など、Yネットで目立つ人、複数人についての怪文書がYネットの雑談ボードに掲載された。それも1度でなく、何度も何度も。
 そこには、根拠のないデタラメが書き込まれていたのだが、それが別の草の根ネットに書き込まれていた文章の流用だと言う事が判明した。
 現在、インターネットでは基本的にプロバイダー経由で接続していて、どこのプロバイダーから来ているのかが判ったりするが、パソコン通信は単純にそのホストに直接電話していたりする為に、電話局に問い合わせてもどこからかかってきたのか?は教えてくれず、犯人の特定はほとんど出来なかったのだ。
 その怪文書以降、Yネットにはどうみても悪意むき出しで書き込みをする人が複数出現し、一気にネットのムードが嫌な感じに変貌していく事になるのだ。
(↓続く)
1999年10月31日(日曜日)怪文書出回り→マスコミデビュー
 Z氏は、さっそくその悪意に満ちた怪文書が書かれていたネットに行ってみたのだが、そこはその手の悪意に満ちた文章が大量にあり、色々なネットの裏情報や告発などが延々と書き込まれていたと言う。
 実は、前述の大手音楽系のYネットに悪意に満ちた怪文書が書き込まれた当時、自分はちょっと仕事の関係でパソコン通信から離れ気味だったのと、怪文書が書き込まれたボードを閲覧していなかった為に、そんな事件が起こっていたのはほとんど知らずにいた。

 その悪意に満ちた草の根ネット(仮称Sネット)にはYネットへの不満などがつらつらと書き込まれ、ネットの重要人物の解説などの一覧表もあったと言う。
 パソコン通信はまず会員になり(基本的に草の根では無料)シスオペ(運営者)が「一般会員」と「友人・協力者会員」などとしてレベル設定が出来たりする。
 複数の掲示板(基本的にパソコン通信は全部掲示板だったりするんだけど)にそれぞれ管理者を決めて、レベル4とか5とかに設定していた。
 この設定により各掲示板の管理者は、自分の管理している掲示板に不適切な言葉などがあった場合に削除することが出来たりする。(ちなみに私は「作詞ボード」と言うのを担当していた・・・って、そーゆー事を以前はやっていたわけっす)
 で、Sネットには『Yネット・レベル4以上情報』と言うことで、一覧表が書き込まれていたと言う。
 当然、掲示板責任者だった私の名前もあったのだが、Z氏の名前もあった。  特にZ氏はYネットではエキセントリックな目立つ存在だったのだが、かなり悪意に満ちた書き込みもあったと言う。

 その後、色々ID盗用事件や連続無言書き込み事件や曲データ盗作事件や、私が書いたと言う事になっているZ氏告発怪文書など(これはインターネット上の某所に再掲載されて今でも読めたりする・でも杉村作じゃないっすよ)、数え切れない複雑な事件が起こり、最終的にZ氏が運営していた草の根ネットは消滅してしまった。

 で、その悪意に満ち満ちたSネットに書かれた文章が、某出版社から発売された「ネット社会の恐怖・怪文書」みたいな本に、怪文書のサンプルとして掲載されたのだ。 
 そこには、Z氏のハンドルネームなどと共に私のハンドルネームも・・・・

 それが私のメジャー雑誌デビューとなってしまったのです。(ハンドルネームだけど)

▼ニュース:1999/10/31