ひねもす雑記
2003年11月21日〜31日


▲2003年11月21日:金:マイケル、ショ〜タ萌える、ハレル〜ヤ♪
▲2003年11月22日:土:買い換えません
▲2003年11月23日:日:また長い旅が始まる
▲2003年11月24日:月:オッチャン参ったよ
▲2003年11月25日:火:死ぬかと思った
▲2003年11月26日:水:自己紹介
▲2003年11月27日:木:大暴落
▲2003年11月28日:金:雑学は世につれ時につれ(1)
▲2003年11月29日:土:雑学は世につれ時につれ(2)
▲2003年11月30日:日:雑学は世につれ時につれ(3)
  2003年11月21日(金)マイケル、ショ〜タ萌える、ハレル〜ヤ♪
    そう言うワケでマイケル・ジャクソンに関してはずっとずっと「少年にいたずらする怖いお兄ちゃん」と言うレッテルが貼られていましたが、今回ついに逮捕って事になりました。
    とは言いつつ、警察に入って数時間後に保釈金3億円だとかを支払って、ニコニコしながら出てきました。
    しかも報道陣に手を振ったり投げキッスをしたり。

    「少年時代に親から暴行された過去があるので、ついつい」みたいな事を言っているらしいけれど、まったくなぁ状態。
    この10年ぐらい、精神鑑定だとかが重要視されはじめて、いわゆるトラウマ(後天的精神外傷)ってのを抱えている→犯罪に手を染めてしまう。と言う意見が一般的になっています。
    さらに事件に巻き込まれた子供に対して手厚い精神的保護が必要なのだ!と言うことが声高らかに叫ばれていますが、どうなんでしょうね。
    同じ経験をしていても犯罪に関わらない人間の方が多いんじゃないでしょうかね。それをことさら大げさに精神的ケアをしなくてはいけない。と周囲が大騒ぎをする。そこで当事者は「精神的に大きなダメージを受けている」と騒ぎ始める。周囲は痛い物に触れるかのような扱い。

    マイケルのはそんなトラウマとは関係ないただの個人的性癖だよ。それがなまじ大金を持っているので色々自由が利きすぎて、オオゴトになっているだけだって。
    ま、少年時代を永遠にさまよっているってのは、1つには少年時代からショウビズの世界にどっぷり入り込んで、何一つ普通の子供みたいな生活が出来なかった反動だとかは言われているけれど。

    でもさ、今回の少年に対して性的な行為を働いた(いわゆ虐待に当たる)ということで逮捕なんだけどさ、10年以上前からマイケルのお屋敷「ネバーランド」へ少年達が招待されていて、それら子供がイヤらしい行為をさせられたりしているってのは、裁判沙汰にもなっているし、マスコミ的には「やっているのは当たり前に知っている」という状態なのに、そこへ招待されたからといってノコノコ子供を送り出す親ってのはどういう物なんでしょうか?

    10年前の裁判の時は最初に「子供に!」と騒いで裁判を起こした親は、マイケルから億単位の和解金を受け取って、いきなり「そんな申し立てはしていない」となり、裁判自体が断ち切れになった物なのだ。ネバーランドから遠く離れた私が知っているぐらいだから、その当事者だって知っているだろ?状態なのだ。
    つまり、今回の「子供がマイケルに性的虐待をされた」と騒いでいる親たちはそれを知っていてマイケルの家に子供を送り込んだんじゃないの?

    噂によると、お呼ばれした人はマイケルから最初にお金を大量に貰っているとも言われている。
    だから「裁判を起こす」ってのも、こうなることを予測していて[ネバーランドへ招待→金をもらえる][当然のように性的イタズラはオプション設定][それを訴えれば莫大な金になる]と最初から計算されていたという見方もあるらしい。
    てなワケで今日のタイトルの正式名称は「萌えよマイケル」って事で。
[今日の雑学]音楽史上最も売れたアルバムはマイケル・ジャクソンの「スリラー」の4,700万枚。
  2003年11月22日(土)買い換えません
    車検の季節がやってきまして、遂に9年目に突入。
    実はずっと前から「車を買い換えなくちゃなあ」と思っていました。
    この車検ってヤツが結構、金かかるんでありまして、新車を購入した時は3年目まで車検無しで、3年以降は2年ごとに車検となるのは、車を運転している人にとっちゃ痛い話であると同時に、仕方がない話でもあるワケです。
    で、ずっと「でも9年目の車検をやった後、10年目からは1年車検になるので金がかかってしょうがない」と思っていた。
    確かに、この車を購入した時はそうだったらしいんですが、7年ほど前に車検法が改正され、延々と2年づつの車検で良いことになっていたらしいのです。
    さすが、無駄な知識はよく知っているが、生活に訳に立つ知識を全然知らない男!
    そこで1つ「よかった」と思える事がある。
    その改正を知らなかったので、数年前から「2003年の12月までに車を買い換えなくてはいけない」とずっと思いこんでいたのです。
    しかし、今年は初の単行本「知泉」なんてのを出版してしまったので、そのタイミングで新車なんか買ったら絶対「印税そんなに入ったの」とか思われちゃうよなぁと悩んでいたのです。
    実際、そ〜んなに印税ってヤツは入ってくるワケではなく、それで車を購入するなんて夢のまた夢なんですが、そんな事を思われてしまうのはシャクだなと思っていたのです。
    ということで、今年は車を買い換えません。

    最近、異常に「香坂みゆきのダイエット広告」を見かける。雑誌なんかによくある「私もこれで2カ月で驚異の10キロダイエットに成功しました!」みたいなヤツ。
    よくそれで最近まで出ていたのが「三原順子&コアラ夫妻」。今やどこに行ったのか不明で、生活成り立っているのか?と心配になりますが、確かにコアラという人物は最初デブキャラ直前だったのが、一気にやせた。
    でもそれは、そこで宣伝されている薬とかのせいではなく、たしか食事療法と運動によるダイエットだったんじゃないのか?で、それのダイエット指導をした三原順子と…
    ま、いいんだけど。
    香坂みゆきの場合は太ったって言ってもそれは出産による物で、その最高潮の時と、元に戻った今を比べられてもなぁ状態。
    しかし、20年ほど前、テレビで始まったばかりの「欽ちゃんのドンと行ってみよう」で会場に坐った欽ちゃんの横に意味無く坐ってニコニコしていた香坂みゆきは、もうどこにも居ないなぁ。

    で、その手のダイエット薬で見るからに体に悪そうな飲み物も多くあるんだけれど、先日薬事法違反で捕まった会社がある。
    ドロドロの秘薬を毎日飲めば、それ以外は普通に食事をしてもドンドン痩せていくと言うもので、その飲み薬の中に医薬法で禁止されている成分が含まれていたらしい。
    そりゃ、体に有害な物質を毎日摂取していれば痩せるって。
    でもって、その広告に「私もこれでダイエットに成功しました」と出演していたのがロミ山田。しかしこの事件が発覚した後のインタビューでは「実は一度も飲んだことないです」「写真撮りをして、あとは名前を貸しただけ」だそうです。
    鳳凰製薬と言う会社の物で、今までに440万本も売ったらしい。おいおい、440万本って凄い数字だよね。しかも、たった4カ月で15億円もの収益が会社には転がり込んだらしいのだ。
    ダイエット産業、恐るべし。
    その社長は現在逃亡中だとか
  2003年11月23日(日)また長い旅が始まる
    最近少し時間的&精神的に余裕が出来てきたのか、過去に録画したビデオをDVD化するという一大事業に着手している。
    去年の今頃、DVDレコーダーを購入したんですが、それから1年の間にTVの音楽番組を録画したディスクが約130枚って処。
    単純に「HEY×3」と「Mステ」を全部録画しているので、それだけで毎週2時間(1枚)×50週って状態で、さらに現在はBSデジタルや衛星放送を含め、ライブ番組なんかでイマイチ好きではないアーティストも記録して、さらにカラオケチャンネルでプロモーションビデオを垂れ流しにしているのでそれも録画して… とにかく音楽関連番組をワシワシと記録している。
    (そんな中、例のタトゥ帰っちゃった事件のMステだけ録画出来ていないってのは痛いです)

    そんな状態ですが、DVD以前も同じような状態で延々とビデオに録画していた物があるのだ。20年近くに渡って。
    それをDVDに記録して永久保存版にしようと考えている。
    で、それらをダビング録画しつつ見ているんだけど、なんか凄いなぁ。今、1993年頃のビデオをたまたまチェックしているんだけど、女性がみんな眉毛濃くて、肩パットがガッシリ入ったスーツ系が多くて「バブルの最末期」を体現しちゃっている。
    やはり基本的には音楽番組なんだけど、その間に入るCMも凄くいい味出している(鈴木保奈美とか、ルー大柴とか、ゆうゆとか…)。最初はCMカットして純粋に音楽部分だけ残そうと思っていたけれど、CM込みで時代的な意味があるなあと思うのだ。
    だから今リアルタイムで録画している音楽番組もCMをカットしないのは正解かもしれない。

    1本のビデオに2時間分音楽番組を撮ってあると思ってみていたら、前半Mステで後半は何故かウッチャンナンチャンがやっていた「ウリナリ」の第一回放送が残っていたりした。
    あの番組、ポケットビスケットとかドーバー海峡とかの印象しか残っていなかったけれど、最初は宇宙から地球にやってきたウリナリ星の王子ウッチャンと家来のナンチャンが巻き起こすCGを多用したシチュエーションコントドラマだったんですな。

    あと、テレビ神奈川で放送されていた「LIVE-Y」の中で、学生コントをするミスチル桜井なんて、かなりレア物のビデオまで見つけてしまった(録画したのは憶えていたけれど)。
    出演は元THE東南西北の久保田洋司(牛乳瓶メガネ)&加藤いずみ(セーラー服)&ミスチル桜井和寿(優等生役)の3人が舞台でコントを… ありえないっす、今となっては。

    あと、FANの司会が時任三郎だったり、ポップジャムの司会が森口博子だったり…。

    今からもう13年も経過してしまった、「いかすバンド天国(イカ天)」なんかのビデオでは、最終回直前の11月に函館からやってきたバンド「GLAY」が出演していました。5人組で、メンバーはボーカルTERU&ギターTAKURO以外は知らない人で(たぶん…)、曲は激しくショボく、途中で赤ランプ付けられていました(この回に出演した10バンドで赤が付いたのは2バンドのみ)。さらにTAKUROは工場勤めで、その工場で募集した標語で優秀賞を取ったなんて話題をしている。

    この作業もたぶん1年や2年では終わらないんだろうなぁ。地道な作業を続けている私であった。
    DVD化した後はビデオは不要になるんだけど、これの売買は色々問題出てくるので、基本的には廃棄か、誰かに譲るって方向になるのかなぁ。
    ついでに、1982〜1988年までは記録がβだったので、デッキも手に入れなくてはいけないのだ。
  2003年11月24日(月)オッチャン参ったよ
    ぼーっとしていると日々が過ぎていく。
    で、雑記も書かずに過ぎてしまうのだ。
    1日書くのをさぼると、翌日は2日分書かなければいけないって事なのだよ。解るかね杉村君。

    ウロウロと彷徨って、ワケの解らないサイトに入り込む時があるんですが、最近は見事にサイトも低年齢化していますなぁ。
    中学女子でも当たり前にサイト作っているんですが、やはり自己満足爆発&キリ番ゲットのみ、みたいな状態は多いっす。しょうがないんだけどね。
    で、前も「キリ番って何が楽しいんスかね?」と書いたんだけど、先日見たのは「先日キリ番踏み逃げしたヤツがいて超→むかついた!」などと書いてあった。

    たまたま訪れた時に偶然カウンターの数字がキリがいい数字だっただけの話でしょ?それを報告しないのが「踏み逃げ」っつーことで怒りの対称になるのかぁと、なんかオッチャン感心しちゃったよ、マジに。
    ってか、普通の人はカウンターの数字なんて気にしていないって。
    しかも「2000」とかなら理解できるけど、「1212」とか「1234」とか「4649(ヨロシク)」なんて数字までがキリ番だっつーからもう大変なんスよ(BY.林家三平)ヨシ子さ〜〜ぁん!

    しかし中学生ぐらいでサイトを作っている→たった今の流行しか見えていないと言う図式の中、やはり『トリビア』と命名されたサイトは多いっすなぁ。
    ま、根本的にただの雑学的なことを書くだけで「トリビア」と謳っているだけなので、全然トリビア的(これも間違った認識ですが)では無いという状態。
    でも、オッチャンとしては「アッと驚くタメ吾郎(BY.ハナ肇)」状態で時々目からウロコがボロボロこぼれてしまう物もあります。

    ★この間までNHKの朝ドラで母親をやっていた伊藤蘭さんは昔、キャンディーズというアイドルグループにいた。
    ★金八先生はもともと金曜日の八時に放送していたので金八。
    みたいな状態。も〜オッチャン、それが雑学だったとは気が付かなかったよぉ、ごめんよぉ。
    さらに
    ★天然ボケキャラでお馴染みの相田翔子さんは元アイドル歌手だった。
    ★SMAPはデビュー当時、6人組だった。
    ★「くたばっちまえ アーメン」という歌詞の曲がある
    なんてのを見つけてしまうと、あぁ昭和は遠くになりにけり。そっと我が手を見つめる。てな感じになってしまいます。

    そんなネタを掲載している一方、同じサイトで「最近のトリビアの泉ってネタが甘くなったよな」などと前述のネタを投稿している人が上から見下すように書いているのを見て「人生ってチビしいなぁ(by.東京ボン太)」などと思ってしまうわけです。

    「くたばっちまえ アーメン」が雑学になるって事は
    ★シュガーというグループ名は「しおらしくない」という意味。
    と言う雑学もまったく通用しなくなっちゃうワケですね。トホホ。

    ま、深夜時代のトリビアの泉で高得点を上げた
    ★五月みどりの『熟女B』という曲がある。
    ってのも、リアルタイムで知っている状態のオッチャンなので、自分が普通の尺度を持っていないのは理解していますが。

    ということで、同系列で
    ★『泳げたいやき君』の便乗作品で山本リンダの「私の恋人たいやき君」と言う曲もある。
    ★さらに、かの大滝詠一が『泳げカナヅチ君』と言う曲も作っている。
    ってのはどうでしょうか?
  2003年11月25日(火)死ぬかと思った
    死ぬかと思った。
    今朝、いつものように会社への道を車で急いでいた。
    で、細い道から若干太い県道に出る角のところで一旦停止した所、右方面から一台の車がやってきて左折のウインカーを出したのです。

    つまり自分が一旦停止している道へ入ろうとしているのです。ということで、左から車が来ていないのを確認して、そのウィンカーを出して止まっている車に向かって右折で出ようとした瞬間!そのウィンカーを出して止まっている車の後から、いきなり1台の乗用車が追い越しを掛けて飛び出して来たのです。
    こっちは、県道で左折待ちをしている車の為に、できるだけ迅速にと考えアクセルを踏み込んだ瞬間、その後から車が飛び出してきたと言う、どうにもならない状態だった。

    が気持ちは「うひゃぁぁぁぁ」とビビっているわりに、右足だけは反射神経をマックスにしてブレーキを踏みしめたのだ。
    無理な追い越しをしてきた車が間一髪の状態で自分の車の前方を通り過ぎて行った。
    その間、約0.5秒。目の前を通り過ぎていく車の運転手の顔がハッキリ認識できるような状態で、意識だけは現実の世界を超越した状態で時間を感じていた。

    が、次の瞬間、体中からドッと冷や汗が吹き出してしまったのだ。マジにあと0.5秒の差で大事故に遭遇している所だった。
    マジに死ぬかと思った。

    その目の前を通り過ぎていった車を運転していたのは20代前半の男だったんだけど、本当に最近、ムチャな走りをする人は多い。
    その中ですごく目に余るのがバイクのでたらめな走り方。(一部のバイカーだけだと思うけど)
    片方が渋滞している時なんか、当たり前のようにすいている反対車線の真ん中を走っていたり、あるいは普通に2車線を走っている時にその間を当然のような状態ですり抜けていくバイクも多い。
    危ないったらありゃしない。そんでもって事故が起こった場合は車の方がペナルティが大きかったりするんだよね。

    横断歩道で赤で止まってる時なんかも、当たり前のように後からやってきたバイクが車の前に回り込み信号が変わるのを待っていたりする。つまり停止線の先で。さらにその手のバイクは信号が青に変わる前に発信していく。

    渋滞の時に空いている反対車線を当然のように走っていくバイクは多いんですが、以前は狭い十字路を右折しようとしたとき、右車線(こっちから見て対向車線)には信号待ちをしている車の渋滞がこっちを向いていたのですが、自分が曲がって進んでいこうとする左車線に「当然」みたいな顔をしてバイクが止まっていて、危うく引きそうになったことがある。

    そんなこんなで先日、夕方のテレビでも先日「傍若無人な運転手」みたいな特集を組んでいて、バイクの無謀な走りから、携帯電話を掛けながら走行するドライバーなどを色々紹介していた。
    ま、普通に毎日運転していると遭遇するような例が沢山紹介されていましたが、最後のほうで「携帯だけじゃなく色々な事をしながら走る人々」と言うレポートをしていて、現場にいったアナウンサーが「こっちも、あっちも携帯電話で話ながら走っています」とか「なんと漫画雑誌を読みながら走っています」とかかなり興奮気味に叫んでいた。

    赤信号の時にメールを打っていて信号が変わったのに気づかないドライバーと言う時にだんだんと趣旨が変な事になっていた。
    「こっちの車ではメールを打っています。青信号に変わってから3秒ほど気づきませんでした」「こっちの車はなんと赤信号の間、弁当を食べていますね」「こちらの女性は口紅を塗っています」「こっちはなんか大声で歌っているみたいです」「おや、こっちの男性は、何をしているんでしょうか・・・あ、ツメを手でちぎって、なんとそれを食べています」などと「それは別にいいんじゃない?」と言うただの運転中に何をやっているか?と言う交通関連とは関係ないマンウォッチになって終わっていた。
    運転中にツメを噛むのぐらいいいじゃん。
  2003年11月26日(水)自己紹介
    そういえば今年は日本人がノーベル賞を受賞しなかったせいで、他の受賞者も全然分からないや。マジで「今年ってノーベル賞の発表って無いの?」状態。
    そんな物だな日本人の化学とかアカデミックな物に対する接し方は。
    と言う以前に、去年あれだけ大騒ぎした田中さんって何をした人なのか覚えている人ってどれぐらいいるんだろうか。
    いや、あの時点でも何をした人というのは誰の興味にはなかったような気がする。
    世間一般の認識は「あの人を見ていると癒されるね」という、パンダとかペットとかと同列の扱いだったわけですね。

    静岡のFM局で単行本「知泉」を紹介してくれると言うことで、メールでのインタビューを受けた。 しかし自己紹介ってのは苦手ですなぁ。
    基本的に今まで色々な物をやってきたんだけど、常にスタンスとして「作った人間じゃなく作品が主役」という状態で動いてきたので「私が作った人間です」みたいな出方はあまり好きではない。
    と言いつつ、今回のはあくまでも自分が名前を全面に出した状態での出版なので、主役は「本を書いた杉村と言うヤツ」って事になるのだなぁ。
    あぁ憂鬱だ。
    ま、そのスタンスがあったから今まであまり表面に出てこない活動状況だったんだけどね。一部の人には「あの作品好き」と言われていたけど、それ以上メジャーになる事を拒んでいたような部分もある。
    しかし現時点でも有名人じゃないっすけどね。
    自分ですら今まで大量の雑学本を買ってきているけれど「雑学本の作者の名前なんて全然記憶にない」って状態なので、天狗になってんなよ杉村!って事を胸に刻み、切磋琢磨していくのであった。
  2003年11月27日(木)大暴落
    かのタトゥが12月1&2日の2DAYSをやる。
    もう夏前にあの曲がそこそこ流行って、7月にドタキャン騒動を起こして。
    「あ、あれって今年の事件だったか」ぐらいに過去の話になっている。いまさらライブだなんて言われてもねぇ。

    しかし東京ドームライブってのも大きく出たね。
    あそこは座席だけで約5万人(正しくは4万8000ぐらい)入るし、さらにアリーナ席を含めるとたぶん約8万人だか9万人入るらしいけれど、それをどれだけ埋める事出来るんだろうか。
    場所だけでも「勘違い」と思うんだけど、そのチケットの値段がもっとも安いスタンド席で5000円を超えているらしいし、アリーナ席は8000円ほどするらしいのだ。
    おいおい、タトゥなんかを聞いているメイン世代は女子高生だろ?たかがライブにそんな金出すか?って事なのだ。
    しかも公演日程が12月1日(月曜日)&2日(火曜日)。都心に近い所に住んでいる学生限定だなぁ。これが土曜日&日曜日だったら、もう少しは違った状況になっていたかもしれないけれど。
    ワザワザ学校サボって行くような物でもないし。

    実際、CDが売れたといっても「タトゥ」が好きと言う事ではなく「なんだかノリが良いし、流行っているから」程度のBGMを買ったような物だから、ワザワザ見に行くレアなファンは少ないだろ?と思ってしまうのだ。
    特に今は「流行っているから」と言う部分で付和雷同的に聞く人が多く、ちょっとでも古い曲(1年前程度)でも「おいおいこんなの未だに聞いているヤツいるのかよ」状態。

    実際にブックオフの中古CDコーナーで女子高生の一群が「あhitomiだってチョ懐かし〜☆、ウワ500円って!あり得ね→、今さらhitomi聴くヤツ居る?500円でも買わないよお、マジマズいっしょ今hitomi辺りを聴いてンの(~=~)y~~~」みたいな事を三重奏で喋っていた。
    てなワケで、もうタトゥは一部の人には恥ずかしい過去の音楽になっているんじゃないかと。

    で、現時点でチケットは3万枚ぐらいしか売れていないらしい。
    そして、その売れたチケットでさえヤフーオークションでは、最初から3000円ぐらい付けた物は全然買い手が無く、7500円のチケットが250円から始まっている。それでも1500円ぐらいにしか値上がっていない。
    中にはペアチケット(たぶん元値1万円以上)が100円スタートで18人入札され、もうすぐ締め切りで1400円で止まっている。
    1円から始めたチケットも32人入札で、現時点で1600円(残り5時間)
    なんか凄い人気だなぁ。
  2003年11月28日(金)雑学は世につれ時につれ(1)
    でなわけで、いつの間にか「雑学野郎」となっていました杉村です。
    自分の中ではあくまでも「ごく一部に雑学が或る」程度の扱いだったハズなのに、世間的認識は雑学の人ということになっているみたいです。
    別にそっち方面で生計を立てようなんて思っていないので、誰それがライバルとかそーゆー物じゃなく「トリビアの泉」だって純粋に面白いと思ってみているんですが、なんか面倒くさいっすね。
    「それ知っているから0へぇ」みたいな状態の中で生きていくのは。

    しかもネットと言う環境の中では年齢も関係ないってのは利点でもあるんですが、どう考えてもリアルに小学生なんじゃないかって相手から「メルマガに書いてあったトリビア知ってました。もっと意外な物おねがいします。今回のは0へぇ」とかメールを貰って「トホホ」状態。
    ちきしょー小学生のクセに見下しやがって、税金払っていないクセに!毛も生えていなクセに!当然童貞のクセに!てやんでぇてやんでぇ!!!とジタバタしている私です。

    ま、なんだかんだ言ってしばらくは雑学の中で生きていかなければいけないんでしょうかね。
    そして誰でも面白がれる雑学って事を考えると生意気盛りの小学生・中学生とも対等に目線を合わせなければいけないって事で。
    ダウンタウン松本人志が今FMで喋りを中心にした番組をやっているそうなんですが(聴いたこと無い)、タレントの喋り番組というとAMと言う印象なのに、何故FMなのか?と言うことに「AMだとリスナー層である中高生に近くなってしまうので、しんどい」と答えている。確かにしんどいです。
    て、ことで先日ラジオなんかでもちょっと雑学披露したんですが「一般的に雑学だと言われている事を否定する雑学」というテーマの雑学を求められました。

    雑学ってのは伝播するもので、それまでそんな事どこにも書いてなかったハズなのに、或る瞬間を堺に色々な文献で書かれ始める雑学というのがあります。
    長年、雑学系の本を読んできたのでよく解っているんですが、本当に「あ、この雑学初めて読んだ」と思っていると、次に読んだ本でもその雑学が… 気が付くと、それ以降に発行された雑学本の中で「定番雑学」になってしまう物もあります。

    つまり、雑学本なんてのは、引用引用で作られる物なのでそんな事になるのです。
    例えば80年代に発行されていた雑学本では「帝王切開の帝王とはジュリアス・シーザーがその出産方法で生まれた為で」などと書かれている物が多かった。それがある時「そのシーザーとはナイフを意味するラテン語を英語に書き写すときにシーザーと書いてしまい、さらに日本語訳された時に…」という「雑学を否定する雑学」が書かれはじめ、アッという間にその後に発売される雑学本では「誤解によって帝王切開という名前が」と言う雑学に差し変わったのです。
  2003年11月29日(土)雑学は世につれ時につれ(2)
    [サンタの赤い服]
    ラジオで説明した雑学の間違いは「サンタクロースの赤い服はコカコーラの宣伝から」という雑学は「デマ」と言う雑学。
    これって今では凄く一般的で、雑学とは言えない常識レベルまで有名になった物だと思うんですが、これ言われ始めたのが1980年代中期以降です。それ以前の文献でこの説はたぶん出てこないハズです。
    その1980年代中期にはこの雑学は「マジ?」と大げさに驚いて貰えたもので、つまりほとんどの人が、その時点では知らない雑学だったのです。
    でも冷静に考えれば、今みたいに当たり前に知られているそんな重要な雑学がその時点まで、なぜ余り知られていなかったのか?と言うことになってしまう。

    実は1980年代中期にコカコーラ社は昔のイラストを前面に押し出した広告展開をしていました(ちょうどレトロと言う言葉が知られ始めたレトロブームの真っ最中)。
    で、その中でクリスマス直前にCMで「昔のクリスマス用宣伝ポスター」も使われるようになり、そこでどういう経路なのか不明ですが『あのサンタの服の色はコカコーラのイメージカラーなんだよ』といわれはじめたのです。
    元々雑学に興味があったので、初めて聞いた雑学に対して凄く印象深いのでその時期だというのをよく覚えているのです。

    確かに、大昔のサンタらしきイラストの中には痩せた人やヒゲの無い人や、青や緑色の服を着た人が描かれている。が、実はこれらイラストはサンタクロースではないのです。あくまでも、モデルになった聖ニクラウスという司祭の絵です。
    実はサンタクロースが子供におもちゃをプレゼントすると言う話は1822年にオランダ系移民のニューヨーク神学校教授レメント・ムーアが書いた「クリスマスのまえのばん」という小説が元になっています。
    それ以前にも確かに聖ニクラウスが子供達にオモチャを… と言う話は無かったワケではないのですが、そのムーアが文章として書くまでオランダの一部で語られていてほとんど忘れられかけていたそうです。
    アメリカに渡ったムーアがキリスト教を生活の中に浸透させる為に子供が喜ぶ話を… と言うことで聖ニクラウスの話を思い出し、そこでアメリカ的発音の『サンタ・クロース』と言う名前に変えた文章を書いたのです。
    そこでトナカイが引く空飛ぶ8頭立てソリに乗ったサンタが始めて描かれています。

    そして、実はアメリカのキリスト司教の服装が赤なので、そこで描かれた世界初の「プレゼントを配るサンタ」はすでに赤い服という設定になっていたのです。(その後に書かれたイラストの中にも青い服のサンタはいることにはいますが) つまりそれ以前に書かれたサンタの絵は、あくまでもモデルになったセント・ニコラウスという聖人の絵です。ヨーロッパの司教服は緑や青があるので、過去に書かれた絵はその地域の服装の色になっていたというわけです。

    このコカコーラの広告が… という雑学はコカコーラ社が流したデマと言う噂もありますが、真偽のほどはわかりません。(一行知識的にはまとめきれない話なので、浸透しないよなぁこの雑学)
    もしかしたら「サンタはコカコーラが」と言う雑学は日本だけかも知れません。アメリカ版の雑学本も何冊かありますが、そこでは「何故サンタは赤い服?」と言う物に「アメリカの司教の服が」と解説されています。

    [チャーチルのVサインと原爆]
    以前もちょっと書いたけれど多くのサイトで書き込まれている雑学に「チャーチルの始めたVサイン(別名ピースサイン)は広島と長崎に落とされた2個の原爆を意味している」と言う物。
    これが言われているのは、実はネットの中だけ、一般書籍や雑学本の中ではそのことに触れている物はほとんど無いと思います。(絶対ではなく、最近読んだ本の中ではありましたが、ネット経由の雑学の可能性は高い)

    やはりあの2本指を立てるサインは「V=ビクトリーの頭文字」を意味しているサインで、第二次世界大戦終了後、大勢集まった群衆に向かって「勝った」の意味でチャーチルが手を高く突き上げ、そこでVを表現したのです。つまり遠くにいる人にまで勝ちを知らせるサインでした。
    ネット上にある文章では「Vサインの意味は?」と聞かれたチャーチルが2個の原爆で戦争が終わったと言う意味だと答えたと言うことになっていますが、どうやらこの逸話を知っているのは日本人だけらしい。当のイギリスの国民も知らないらしい。
    もしそんな重要なネタなら世界的に有名なハズだよね。いくら日本に遠慮して話題として取り上げないとしても。

    そもそも、チャーチルはアメリカが原爆を使ったと言う事に批判的だったので、そのアメリカが原爆で日本をやっつけたと言う事に対し、いい気分ではなかったともいうので、この逸話は無いだろうなと言う感じ。
    Vサイン自体はチャーチルより前の戦中1939年頃から兵士の間で使われていたらしい。
    さらにこれを「平和のサイン=ピースサイン」として使い始めたのはベトナム戦争中のヒッピーだと言われている。

    追加雑学
    第二次世界大戦でGHQはベートーベンの「運命」をよく聞いた。実は「タタタター」と言うリズムがモールスでは勝利を意味する「V」になるため。
    ナチスドイツのミサイルV1号、V2号の「V」はVergeltung(復讐)の頭文字。
  2003年11月30日(日)雑学は世につれ時につれ(3)
    [ラッキーストライクと原爆]
    同じように戦争絡みでは「アメリカの煙草『ラッキーストライク』は原爆が目標に的中した事を記念して作られた煙草である。あのパッケージのデザインは原爆雲を上からみた図柄だ。」なんて物騒な雑学もネット上には広がっているみたいで、それで激怒している人や、その煙草の不買運動を考えているなんて人までいる。
    これもたぶんネットで増殖していったネタなんだろうね。

    なんせ煙草の『ラッキーストライク』って、アメリカで売り出されたのは1871年なんだもん。1945年の原爆投下とはまっっっったく関係ない。ついでにパッケージのデザインもその当時から。
    このネタもたぶん、ネット以降の物だと思うんだけど…。
    トリビア系のサイトを見ていても思うんだけど、雑学が1つあると、それに対して「マジかよ」と驚くだけで検証する事をほとんどやらないみたいなので、こんな風に「衝撃的で不謹慎ながらネタとして面白い雑学」が大いに流布してしまうんじゃないかと思う。

    このタバコに関して原爆ではない雑学では「昔は緑色の地と赤丸・金色の渕だったが、戦時中に白地に赤丸・黒淵に変わったのは、日の丸を意識して」と言うものがあります。
    たしかに1942年に色が変更されているんですが、あれは単純に印刷に使われていた緑色の「チタン」と金色に使われていた「青銅」を使えなくなったからというのが理由ですけどね。(デザインはイモンド・ローウェイ)

    ここで言う『ラッキーストライク』とはアメリカのゴールドラッシュ時代の言葉で、必死に掘って金鉱に突き当たった時の叫び声だという話を高校の頃に読みました。自分の場合、それまで野球関係の名前だと思っていたので「へぇ」と思ったのを記憶しています。

    この『ラッキーストライク』と原爆の関連話を一番最初に聞いたのがパソコン通信時代末期だと思うので、少なくとも6年ぐらい前。実は1996年9月に発売された「SFマガジン」でキム・スタンリー・ロビンスン著の架空戦記「ラッキー・ストライク」と言う作品があり、そこでは架空の爆撃機ラッキーストライクが広島に原爆を落とした「エノラゲイ」の替わりに出撃すると言う話が書かれているので、もしかしたらこの辺りがルーツかも知れません。

    [A玉・B玉]
    もう一つ、この2・3年でネット上に多く広まっている雑学の1つに「ガラス玉には工業規格で優秀な物をA玉、規格的に甘い物はB玉と呼ぶ」と言う物がある。
    確かに面白いんだけど、実際これはトンデモ説で、誰がどう考えても「ビー玉はガラスをポルトガル語で言った時のビードロ玉の略」なんだけどね。

    でもネット上で「A玉・B玉」を検索してみるとかなり大量に書かれている。はてはて、と思って色々調べてみるとどうやらこのネタは、かのトリビアの泉スーパーバイザー唐沢俊一氏の著書『トンデモ一行知識』に描かれていた物。それから始まったみたいです。
    実はこの雑学に関し唐沢俊一氏は「一行知識というのは本来いかがわしい物で、それらの根拠のなさそうなネタ的雑学をも楽しんでしまうのが醍醐味」みたいな事を書いている。つまり「面白いトンチンカンな雑学もある」と認識した上での、ネタ雑学なのだ。

    実際の事を言えば自分も同じような「面白いから雑学」と言うスタンスなので、否定もしないけれど、こうやって雑学ブームになってしまうと「悪貨は良貨を駆逐する」状態で「こっちが正しい。誰だって知っているよ、なんだよビードロ玉って、そんな言葉聞いたことねえぞ」てな状態になる可能性が多いので困りものなのだ。

    そこで追加雑学
    ★「人間は無駄な知識が増えることに快感を覚える…」というアシモフ先生の言葉。実は唐沢俊一氏の創作。(…らしい。どこを探してもアシモフの著書の中にこの言葉を見つけだす事が出来ない)

    ついでにアシモフ雑学
    アイザック・アシモフというとSFに大きな足跡を残した「ロボット三原則」と言う物がある。いわゆるロボットは人間の為に働き、危害を加えずと言う奴隷宣言みたいな物(手塚治虫がアトムの中で「ロボット法」というのを提示していて、手塚はこっちのほうが先だと死ぬまで言っていた)
    と言う前置きがあっての雑学。
    ★ロボット三原則を考えたのはアシモフではなく、担当編集者。

     


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