ひねもす雑記
2005年05月01日〜10日


▲2005年05月01日:日:オジサンの年齢
▲2005年05月02日:月:天然物バンザイ
▲2005年05月03日:火:環境に優しい私
▲2005年05月04日:水:チビっ子萌え?
▲2005年05月05日:木:LIVE AID
▲2005年05月06日:金:LIVE AID 2
▲2005年05月07日:土:贈る言葉
▲2005年05月08日:日:こむぎちゃん
▲2005年05月09日:月:カウントダウン
▲2005年05月10日:火:TBSサイト盗作記事問題
  2005年05月01日(日)オジサンの年齢
    1980年代の古いビデオを見ていてフト感じた事。

    [80年代の年齢感覚]
    沢田研二と井上陽水がタッグを組んで1982年に制作したアルバム「ミスキャスト」って名作があるんですが、それに関するスペシャル番組のビデオがあった。
    その中で、小林克也を交えて「最近は10代のアイドルがどんどん出てきて(伊代はまだ16だからの時代)」とかの話題から「オジサンと呼ばれる年齢になって」の話をしていた。
    陽水は「この間、キャッチボールをしていた少年の球を拾ってあげた所、ありがとうオジサンと言われてショックでしたね」とか「ジュリーはオジサンって感じに見えないからいいよ」と言う話になっていた。

    1982年の時点で沢田研二(34歳:1948年生まれ)・井上陽水(34歳:1948年生まれ)・ついでに小林克也(41歳:1941年生まれ)って感じなので、小林克也以外は今の感覚で言ったら「オジサン」って感じでもないような気がする。

    あと、YMOがいきなり歌謡曲路線の「君に胸キュン。」を出した時にも「こんなオジサンがアイドル的な活動をするワケでオジドルとでも言うんでしょうか」みたいな事を言っていた。
    1983年の事なので細野晴臣(36歳:1947年生まれ)・高橋幸宏(31歳:1952年生まれ)・坂本龍一(31歳:1952年生まれ)なので、今だったらオジサンっていうのはちょっと抵抗がある。
    確かに16歳のアイドルと比べたら充分倍近く生きているオジサンなのかも知れないけれど。

    ついでに女性の事でも3月31日の雑記で、太田裕美が「占いで晩婚になるって出たけど、もう28だから充分晩婚なんだけどね」という発言があったと書いたんだけど、そういえば女性に関しては「女性の事をクリスマスケーキと呼ぶ」みたいな事を80年代は言っていたような気もする。
    つまり25日(25歳)になったらもう見向きもされないという、かなり失礼な言い方。でも当時は当たり前のようにこんな感じで言われていて、女性も同じような事を当たり前に言っていた時代だったのだ。
    [演出の元ネタ]
    古いビデオはまだ編集用に2台目とかが無かった時代で、テープの中は時代順にならんでいる。 そこで発見してしまった事。
    ザ・ベストテンの名場面などで毎回のように出てくる、原由子が「恋はご多忙申しあげます」を歌ってる時にいきなりボディービルダーがダンサーとして原由子を取り囲み踊る(その内の前列右が異常にダンスが下手で覚えていなく挙動不審になっている)というのがあります。
    たぶん多くの人が名場面で見たこのシーンですが、ビデオにはリアルタイム記録されていました。

    その同じビデオテープの中、1週間ちょっと前の「俺たちひょうきん族」の「ひょうきんベストテン・今週のスポットライト」で、ジューシーフルーツが「そんなヒロシに騙されて」を歌っているのが記録されていたのです。
    演出は、歌っている最中に後ろから海水パンツ&工事用ヘルメット姿のひょうきんダンサーズ(ヒップアップ&コント赤信号)6人が出現し、イリア(Vo)の周囲で踊り笑わせるという演出だった(最後に回り舞台の上に寝そべる西川のりおが出現)。
    つまり、本家ベストテンのあの演出は、どう考えてもパロディ番組のパロディ(世間ではパクリとも言いますが)だったワケっすな。

    ちなみに西川のりおのメイクで有名な、オバケのQ太郎が一番最初に出現したのはマイケル・ジャクソン「スリラー」をウガンダがパロディにした時に登場した。
    ダンスシーンは本家がゾンビなのに対して日本の妖怪、唐傘小僧やバケ猫などで、そのラストに不気味な音と共に棺桶のフタが空いて、そこから出現したのが突拍子もないオバケのQ太郎。
    という演出だった。それが好評だったのか、いつのまにか西川のりおの定番メイクになったのだ。
  2005年05月02日(月)天然物バンザイ
    又々ビデオ話。
    [今夜はサイコ]
    1984年に録画した「今夜は最高」の中で松坂慶子&志保美悦子が当時舞台で話題になっていた「上海バンスキング」を歌い踊っている物が出てきた。(この曲の後にベストテンに小泉今日子「ヤマトナデシコ七変化」の初登場が入っていたので、1984年10月11日以前)
    この二人が歌っている段階で、ある意味お宝なのかも知れないけれど、さらに少し前なら絶対に気が付かない超貴重なお宝映像になっていた。
    実はその二人と一緒に男性ダンサーも踊っているんだけど、その内の一人が今から20年前の真島茂樹。って例のマツケンサンバIIの振り付けをしたことで最近話題になったあの人。
    どう見ても真島茂樹(当然ながら若い)にしか見えないので、たぶんそうなのだ。きっと、このビデオチェック作業が半年ほど早かったら、その他大勢のダンサーって事で見逃していたと思う。
    何がどの段階でお宝になるか解らないので、ビデオにしても雑誌にしても侮れないのだ。

    [自然派野郎]
    深夜のTVショッピングで「自然の素材を使っている石鹸なので」「工場で科学実験のような物ではないナチュラル指向」と自然をことさらセールスポイントして石鹸を説明していた。
    出演者も(当然の如く寺門ジモン含む)口々に「本当!凄くなめらかで手に変な刺激が無いですね」「これ使い始めたら他の石鹸は使えなくなっちゃいますよ!」「やっぱ自然派は正解ですね」みたいな称賛の言葉を言っていた。
    そんな風にセールスとしても、ナチュラリストとしても、植物性を全面に押し出した商品ってのは昔から多くて、美味しん坊みたいな作品でも「工場で作った製品」を否定的に言う事は当たり前のようにある。
    自然=正義/人工的=悪、みたいな解りやすい図式になっている。
    でも、自然の中にもトリカブトみたいな人間にとって猛毒ってのは当たり前にあるんですが・・・・

    [天然ボケには敵わないが]
    それと同じように先日の「世界一受けたい授業」の中で目から鱗を落とされた話として、料理人の先生が出来てきてしゃべった物があった。
    番組で、養殖物の魚・天然物の魚で作った刺身を用意して、それを出演者に食べて貰い「どちらが美味しい」というのをやっていた。
    で「こっちの方が美味しい」と殆どの出演者が指さした方が養殖された魚で、なんかイマイチといった方が天然物だった。

    そのことを先生に言われた時、出演者は「こっちが天然かと思った」と口々にビックリしていたが、その後先生曰く「一般的には養殖物より天然物をありがたがる傾向があり、当然のように天然物の方が美味しいと思いがちだけど、養殖の魚は人間が食べた時により美味しくなるようなエサを与えられているので、養殖魚が美味しいのは当たり前」という趣旨の事を言った。
    確かに、それは盲点で当たり前のことなのかも知れない。
    いわゆる「珍味」とか言われる物だって「稀少」と思うと美味しいような気がするだけで、実際そ〜んなに美味しい物では無かったりする。
  2005年05月03日(火)環境に優しい私
    [環境に優しいアピール]
    先日もほか弁に行った時、そこの表にでっかいタペストリー状の紙orビニールで出来たような広告があった。「大根おろしハンバーグ新発売!」みたいな事が書いてあったんだけど、その広告の下部にそこそこ大きな文字で『この広告は燃やしても有害なガスを発生させない素材を使用しています』みたいな事が印刷されていた。
    わざわざ って感じで。

    確かに今は「リサイクル」や「ダイオキシンを発生させない」や「分別」やらが口うるさく言われる時代なのでそのような配慮は必要なのだが、それを店の利用者にワザワザ「この店は環境に配慮してますよ」みたいな事をおおっぴらに宣伝しているのは、なんか気持ち的にう〜むと思ってしまう。

    同じような物で10年ぐらい前に流行ったパターンでは、名刺の裏などにことさら目立つような大きさの文字で『この名詞は再生紙を利用して作られています』などと印刷して、ワザワザ環境を考えているとかリサイクルにはちょっとウルサいんですよ私、みたいな自己主張の部分があるパターン。
    なんか「あえて」そういう事を前面に出す人間て、逆に信用出来ないと思ってしまう、ひねくれ者の私がここにいる。

    原田知世が結婚ですか、なんかやっと。という感じで、まずはめでたい。
    ちなみに角川三人娘と言われた他の二人は
    薬師丸ひろ子・玉置浩二と結婚→離婚
    渡辺典子・西岡洋(投手)と結婚→離婚
    とりあえずオメデト。
  2005年05月04日(水)チビっ子萌え?
    ♪君たちキウイ・パパイヤ・ナンコ〜ウメぇ。
    少し和テイスト(南光梅)を加えて見ました。ダメ?

    色々作業をしている最中、見ているワケでもなくTVが付けてあって、その音を何気なく聞いていた。
    で、整形の高須クリニックが宣伝の意味を兼ねた番組をやっていて、整形した人造美人コンテストが北京で行われたということで、高須委員長と一緒にレポートしたメンバーが紹介されていた、漫画家の西原理恵子とホラー作家の岩井志麻子、そして次に「身長45」の編集長の… と紹介された。
    半分ぼんやり聞いていたので「たしかにチビ好きという需要も、メガネっ子萌えなどと同じ並びに存在しているけど、ついにそれ専門の雑誌が出たかぁ、でも身長145センチ以下ってそんなにいないだろうなぁ」などと考えていた。
    で、TV画面を見ると西原&岩井の横にずんぐりとしたオバチャンが立っていた。「おぉチビっ子専門誌の編集長自らチビっ子だったかぁ」と思ったのだが、そこにテロップで『新潮45』と… そりゃそうだよな。

    でも、その後も少しその番組みたんだけど、整形美人として出てくる人って、顔のキャラの幅が全然無さ過ぎで、どの人も同じような顔に見える。やはり「整った美」という基準でイジると同じベクトルに向かっていくのだなぁと思った。

  2005年05月05日(木)LIVE AID
    1985年に行われた世界規模の音楽イベント「LIVE AID」ってのがあったんですが、それのビデオが出てきた

    1983年末だったか、イギリスの複数ミュージシャンが集まって「Do They Know it's Christmas?(ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス)」というチャリティ曲をリリースした。
    その勢いで、今度はアメリカ側が「We Are The World(ウィアーザワールド)」と言う曲をリリースした。
    で、その結実したのがこのイギリスとアメリカで同時開催されたライブイベントなのだ。時差の関係から、まずイギリスで始まり、アメリカが朝を迎えた所で始まり、イギリスが夜中になって終わり、そして数時間後にアメリカも…。と言う状態を双方の国だけではなく、日本でも同時中継を行ったと言う物。日本は夜中から昼までと言う放送時間だったと思う。

    実は昨年末に、このイベントのDVDが発売されたらしいんだけど、それはあくまでもイギリスBBC当たりが編集した物で、当日のゴタゴタは全然解らない状態なのだ。
    衛星生中継って事で、音が出ていなかったり、途中で回線が切れたり、曲途中でCMに入ったり、なかなか楽しいイベントでした。
    同時にオーストラリアでもライブが行われていたみたいで、日本ではメンアットワークのライブが放送された。

    で、複数のアーティストが出ると言うことでセッティングの関係で間が空くことが多く、日本のスタジオでは逸見政孝が総合司会として出ていて、音楽の解説って事でなぜか南こうせつが横に座っていた。(洋楽で南こうせつはどうなんでしょうか。しかも当時はフォークの時代じゃないし)
    スタジオで色々な日本人アーティストが集まって音楽とその意義みたいなのを話しているんだけど、そのメンツが素晴らしい。
    メインで話をしているのが南こうせつ、そしてその横に桑田佳祐・小林克也、さらにさだまさしがいて、長渕剛がいる。
    長渕はまだマッチョな時代に突入していないんだけど、南こうせつのオールナイト時代に子分みたいな扱いだった事を考えると感慨深い。さらに桑田佳祐と長渕剛が同じ画面の中に収まっているってのも、後々の事を考えると感慨深い。すべての歌に懺悔しな!ですから。

    もっとも、このスタジオトークの間にイギリスのステージが始まってしまい、曲が途中からなんて事も多々あり、さらに日本のアーティストの曲を数曲書けている間にもライブが行われていたりして、後に見たBBCの放送リストを見ると「なぜこの人を放送しなかった?」というのも多々ある。
    イベント自体は12時間ちょっとあったんだと思うけれど、自分が記録したビデオは全部で3本、約10時間あった。それのスタジオトークのだるい部分やCMをカットして、DVD4枚組に編集した。

    自分の世代はいわゆる伝説のロックイベント「ウッドストック」は乗り遅れた世代で「上の世代うらやましいぜ」とかガキの頃に思っていた。で、自分の世代で言ったらこのライブエイドなのかなぁと思ってもいるんだけど、H氏に「βビデオでライブエイド全部録画してあるヤツ見つかって凄く嬉しいっす」と報告した所「ライブエイドって何?」と言われてしまった。

    ま、自分の世代の出来事だけど、極一部の人にしか興味を引かれなかったイベントなんですな。
    普通の人にとっちゃ「いつも見ている番組ツブされて超不機嫌」程度の出来事だったのかも知れない。

    て、ことでいきなりLIVE AID 出演&放送曲LISTを作ってしまいました。極一部の好事家の方だけチェックしてやってくださいませ。
  2005年05月06日(金)LIVE AID2
    まだ正式発表はないんだけど、今年の夏にLIVE AID 2が開催されるらしい。今回はロンドンとワシントンで7月2日との事。
    今回は先進国首脳会議G8がスコットランドで開催されるのに合わせての開催とのことで、以前森首相(企画は小渕首相)時代に沖縄サミット開催した時も、せっかくの沖縄だったのでそのぐらいのイベントを企画しても良かったのでは?と思ってしまう。

    なにはともあれ、今夏もアフリカ飢餓問題がテーマになるんだけど、そういう事は結局20年前のこれらイベントは全然解決に導いていなかったという事なんすよね。

    現時点で流れている噂では「ポール・マッカートニー、スティング、U2、エルトン・ジョン、オアシス、ロビー・ウィリアムス、コールドプレイ、エミネム、シザー・シスターズ、ジョス・ストーン」辺りが出演に承諾してるとのこと。さらに交渉中なのが「ローリング・ストーンズ、マドンナ」って事なので、かなり期待度が高いっす。
    もしかしたら、TVで完全放送するのはスカパーとかの有料チャンネルになるのかなぁ。

    前日の「長渕vs桑田」で言えばスタジオには来なかったけれど、矢沢永吉も参加していた。
    桑田の「すべての歌に懺悔しな」が発表された時にトンチキなレポーターが「歌詞の中にある「♪テレビにゃ出ないと言ってたくせにドラマの主役にゃ燃えている」とは、矢沢の事(当時、アリよさらばというドラマに出た)と勝手に騒ぎたてて、桑田はそっち関係で矢沢の所へ迷惑かけたと謝罪している。

    でも、どー聞いても長渕の事歌っているんですけれどね。歌詞の中に暗示されていた「薬にゃ目がないバカヤロ様」と言う部分、実はそれから2カ月後に大麻所持だかで逮捕されている。
    長渕が逮捕されたのは阪神大震災の前日だったと思う、その関係でほとんどワイドショーで取り上げている余裕がなかった。

    で、実はその数日前、Mステだったかに泉谷しげるが出演した時に、数々の暴言を吐いていたが、その中に何気なく「てめえ長渕、薬ばっかキメてんじゃねえぞ」というのもあったらしい。 う〜む。

  2005年05月07日(土)贈る言葉
    兵庫県某小学校の卒業記念で作った文集&DVDで、教師(40)が卒業生に贈る言葉として色々語った中に(卒業DVDってのも凄いけど)「日本人は踊らされやすい民族。国賊に踊らされるな」とか「不妊女性の5人に4人が性病患者。不特定多数の男性と関係を持たないように」などという発言があり問題となっている。
    小学校の卒業生に向ける言葉じゃないよなぁ。

    人間は誰でも考えがどっかしら偏っているってのはしょうがない話で、それが教職に就いている人でもしょうがない。けどさ、もっとグローバルな位置から「自分はこう思うけど、世間一般では」という尺度を理解出来ていないとダメじゃんって事なのだ。
    自分のポリシーは大事かも知れないけど、それを他人に押しつけたりしちゃうのは別問題。
    つーか、小学校出たばかりの子供の場合「不特定多数の男性と関係を持たないように」ってんじゃなく「特定男性と関係を持ってもダメ」なのでは?

    ま、教師もそうだけど、親ってのも同じような物で、ある意味その人の人格の大きな部分は物心ついた時から生活を共にしている親の影響を受けるのはしょうがない話。もちろん、親の場合は学校の先生とは違って、何の資格も必要なくなれてしまうって怖さがある。

    先日、本屋でぼーっと物色していた時、小学低学年の男の子をつれた年令40代中盤ぐらいの男性が横に来て本を選んでいた。で、韓国関係の本を見た瞬間「チョン共は勝手な事言ってデモとかするけど、日本がいなけりゃ何にも出来ねえ国なんだよ(差別的記述失礼)」みたいな事を何の躊躇もなくブツブツ言い始めた。横にいる息子にでも話しているような状態で。
    なんつーか、その辺の政治的な事を語るには、その父親は余りにも浅はかな思考しか出来ていないみたいですが、こうやってその子供はその年令の頃から「韓国=嫌な国」という刷り込みがされていくんだろうなと思う。
    もちろん現在韓国で騒いでいる連中も同じように幼少期から「日本=嫌な国」みたいな刷り込みがあったんだろうけど。
    つまり、大人側の一方的な感情まかせの意見を子供に押しつけて植え付けるってのは、まさにプチ北朝鮮みたいな状態。あるいは戦前の軍事教育的な物も同じような状態。オウムみたいな閉鎖的な宗教団体で育った子供なんかも同じような物。

    結局、その辺の感情論的な部分での好き嫌いってのは、理屈じゃない部分になってしまうので、子供が自分でその事を理解出来ない年令の内に勝手に一方的な答えを押しつけちゃうのはマズイよなと思う。
    「国賊に踊らされるな」という言葉、確かにキモに命じるべき言葉かもしれないけれど、その前に「決めつけ大人に踊らされるな」って事の方が重要なのだ。

  2005年05月08日(日)こむぎちゃん
    20年前のβビデオ鑑賞/1985年:夜のヒットスタジオ
    もんたよしのりがソロ出演、どうやら病気か何かで約2年間歌う事が出来ず久々のTV出演ということらしい。そこでその間自分を支えてくれたのは家族ということで、2歳になる娘が自分の唄を歌っているテープが流れる。で、ニヤけて「目に入れても痛くない」と語るもんたよしのり。
    という所でその娘と奥さんが登場。(夜ヒットにありがちな演出、電話をしていた相手が実はスタジオに!とか)
    で、その娘ってのが現在は「門田こむぎ」と言う名前ですでに芸能活動している。少し前のナイナイ岡村お見合い企画でも相手役として出ていた(その見合いをもんたよしのりがモニターでチチェックしながら「嫁には行かせない!」などと語っていた)。そんなこむぎちゃんが2歳でワケも解らない状態で夜のヒットスタジオに出ている。
    あぁ時間がそんなに経過しているって事なのだよなぁ(そりゃ20年も経っているワケで)

    昔のビデオを時系列で見ていると、この1985年って「世の中はバブルに突入したのだな」と明確に解るような時代なのだ。
    化粧やファッションや当時の流行風俗(←エロな意味じゃなく)などが、明らかにそれまでの80年代前半と違った物になっている。凄くディコラティブというか装飾過多状態なのだ。
    眉毛がいきなり全員太くなって、着ている服もそれまでのパステル調からビビッドなコントラストがハッキリした色や蛍光色になり、男性も女性も肩パットの入ったような服が多くなっている(今見るとプロテクターみたいに見える)。
    あの当時はそれでもリアルタイムに時間が経過していたので、徐々に流行の波が押し寄せて来たハズだけど、ビデオの収録スピード(この頃は2時間テープで約1カ月〜2週間)で時代を進んでいくと、その劇的に変化している様子ってのが手に取るように解る。
    基本的に音楽番組しか収録していないけれど、こうやって見ていると時代風俗の記録としても面白い資料になっているのだ。

    1985年に高田みづえが若島津関と結婚すると言うことで夜のヒットスタジオで「これが最後のテレビ出演(結婚引退)」というのをやっていた。
    そこに先輩おかみさん花田憲子さんより結婚心得という物が届けられる「これを守っていれば大丈夫」との事なんですが、本人が守れなかったんだろうなぁ「ケンカをしても翌日までは持ち越さない」だそうです。

    あと、意外な雑学ネタも隠されている事もある。
    「シャイニンオン」というハイトーンの曲でヒットした「LOOK」というグループがいましたが(もう1曲「Hello Hello」もヒットした)、ベストテンに出た時に語った話ではキーボード担当の千沢仁の父親が警察官で、なんと「自動車の停止線の前にバイクの停止線を引く事を考案した人」なんだそうで。
    おぉぉと自分的にはビックリしてしまったんですが、果たして「LOOKのキーボードの人」というのが現時点で人々にどのくらいビックリ度があるんでしょうか。

  2005年05月09日(月)カウントダウン
    この1985年から1986年春頃のビデオを時系列順に見ていて、なんか辛くなってしまう部分がある。
    別にファンでもなかったけれど、岡田有希子というアイドルが色々な番組で歌っている。日曜昼間にやっていた「歌謡ドッキリ大放送」とか夕方の「レッツゴーヤング」とかで歌っている。ベストテンなんかにも入り始めている。
    ビデオに何が入っているのかすっかり不明になっているので、いきなりその姿が登場してくるのだけれど、見るたびに「あと3カ月後に所属事務所のビルから…」「あと2カ月後に」という、あの当時のニュースが脳裏をかすめて、なんか切なくなる。
    もちろんこの時点では彼女を含め誰もあんな事件が起こるとは想像もしていなかったので、その華やかな世界が何事もなく永久に続くかのように進行している。それを20年経って見ている私は、その華やかさの裏腹の部分を知っていて、ちょっと鬱状態になってしまう。

    そして運命の日(1986年4月8日-火-)が訪れる。
    その事件を報じたニュースやワイドショーに関しては別段録画はしていないのだが、その週のベストテン(4月10日)が録画されていた。
    番組全部を録画してあるワケではないので、番組冒頭にその事に触れたかも知れないけれど、淡々とそれでもいつも通りに番組が進んで行く。
    そして1位(少年隊/デカメロン伝説)が発表され、最後の記念撮影が終わった瞬間、黒柳徹子が「この後、大切な報告があります」と一言。そしてCM開けに岡田有希子が死去したと言う事に触れはじめる。
    自殺だと言うことや、その理由などには一切触れずに「18歳という若さでこの世を去る事になってしまった彼女の思い出を忘れないように黙祷を」と告げ、過去のシーンと曲が流れ番組が終わった。
    なんかドッシリと重かった。
    その時、うしろの席で涙を拭っていた中森明菜も、まさかそれから3年後(1989年7月)に自殺未遂事件を起こすなんて事ももちろん誰も予想できない事なのだ。
    (さらに気づいたのは中森明菜は当時DESIRE(デザイア)を歌っていて、着物をアレンジした衣装だったんだけど、この回だけいつもと違うデザインだった。今改めて見ると、モノクロだったので喪服という事だったのだなぁと)
    でも、世の中というのは悲しい事に当たり前のように時間が流れていく。そのベストテンの続きには別の歌番組が録画されていて、何事も無かったかのようにいつも通りに歌手が歌っている。
    と言う所で、その後の日曜日(たぶん4月20日)「歌謡ドッキリ大放送(関口宏が司会だった)」でいきなり岡田有希子が歌っている姿が放送されていた。もちろん下には「この番組は4月4日に収録したものです」と出ていた。自殺する4日前(正しくは最初の自殺未遂が7日の夜中らしいけど)ということになる。
    たぶん今だったら、4月8日に亡くなったとしたら(それも病死とか事故ではなく自殺なので)20日の放送ではなんとか差し替えてしまうんだろうなぁと思ったりもする。
    来年の4月で20年。なんか随分遠い話になってしまったのだ。

    P.S.
    その後、6月頃のビデオまで進んだ所で当時写真週刊誌などで騒がれた「夜のヒットスタジオで中森明菜が歌っている最中、後のオブジェの中に岡田有希子が立っていた」という事で何度か見たことのある画面が出てきた。
    1986年06月18日放送分で、歌は「ジプシークィーン」なんだけど、いわゆる真四角のボンボリみたいな物がいくつか立っていて、中にセットされた電飾でぼぅっと淡い光が出ている。確かに影に見えるような物もある。だけど、どう見ても人影には見えない。
    当時の写真週刊誌にも写真出ていたハズだけど、そこでも「何か影が」と言う程度の状態。
    しかし後々の「メディアに登場した幽霊」みたいな特集(○○という映画には不思議な影が…とかいう企画)でも何度か取り上げられていて、中には「その明かりの中に中森明菜をじっと見つめる無念そうな彼女の顔が」とまで書かれていた物もあった。
    あれはどう見ても、セットの影ですなぁ

  2005年05月10日(火)TBSサイト盗作記事問題
    TBSのHPで連載コラム「DUGOUT」として書かれていた記事に複数、他社(読売など)のコラムをそのままコピー&ペーストしたような物があった事が発覚して問題になっている。

    パクリってのはよくないけど、この事件の場合は問題点はそこ以外で、事件発覚後の対応がなっていなかったという部分がよく出てしまった、いわゆる有事の際の危機対応能力ってのがダメだった事が明るみになってしまったのだ。

    事の発端はTBSサイトで、編成制作本部スポーツ局企画渉外部の担当部長・小林氏が書いていたコラムに対して、読売新聞側から「あそこに書いてあるのってワシらの新聞に書いたコラムのパクリじゃないの?」と問い合わせがあったらしい。
    その後の対応が思いっきりダメで、パクリをやった事以上にダメ。
    その担当部長が仕組んだのか、他の人が仕組んだのか不明だけど「あのコラムは社外の雇われライターが書いた物で、そんな盗作だとは知らずに掲載してしまいました、ご免なさい、早速削除します」みたいな対応をしたらしい。
    実際に盗作したフリーライターということで(パクリをしたと言う名目で)雇われたライターの名前まで出して。

    そのライターも多分「1本パクリをしたって事ぐらいなら罪を被りましょう、その代わり仕事ちょうだいね」ぐらいのTBSに対して恩を売るつもりだったんでしょうが(それってヤクザと同じ構造だよ)、その後読売側から「さらに調べた所、過去のコラムの中で17本ほどかなり似ている内容の物があるんスけど」と再度問い合わせがあって、簡単な謝罪だけじゃ終われねえよとなってしまったのだ。
    そうなると、代理で立たされたライターの方が「そんなに大量にパクって仕事していたとなったら、俺のこの先の仕事に影響でるから、身代わりパクリ人なんて出来ないっす」と、身代わりを立てた事をバラしてしまったのだ。最悪っすね。

    しかし、TBSサイトでコラムをやっていた小林さんは結局物事を色々考えて、その先の結果を計算したり構築したりする事が出来ないんでしょうね。だからコラムをパクったと。
    だって、少し考えれば「読売でコラムを書いている人が、他のサイトのコラムも参考資料とか興味を持ってチェックするだろうな」って事ぐらい解りそうな物なのに。そうなったらすぐに「これって俺の書いたのと同じだ」って判明しちゃうでしょ。

    かつて知泉の雑学を大量引用していた某タレント氏の場合、最初に教えてくれたのは知泉愛読者だったんだけど、それだって「知泉愛読者=雑学大好き」ってことで、当然、雑学力で勝ち負けを決めるような番組をチェックしているだろうって事なのだ。
    自分の場合はそこから熱心に見るようになっちゃたんだけど、雑学本を書いた作者=雑学好き=雑学系番組見るって図式は簡単に繋がると思うんだけど、そこの考えが欠落しちゃったんですね。(私が関東圏の番組を見れない環境だったら問題なかったけど)

    問題は、危機対応能力。
    バレちゃったので、とりあえず「外部の人間がやった」って事にしちゃえば問題ないやって言う安易な逃げ道を作った事が、さらなる大きな墓穴を掘ってしまったワケです。
    その後、TBS側が独自に過去のコラム147本全ての文章を細かくキーワード検索した所、読売のコラムからのパクリと思われる物は全部で35本あったそうで…。(読売以外にも、朝日新聞からも、毎日新聞からも)

    報道という何よりも著作権などを大切にすべき会社が大量に盗作していて、しかもそれを隠蔽するための姑息な手段に出て…
    地上波デジタルとかの「コピー防止の為に録画出来ません」とかをTBSも謳っているんだけど、なんか虚しいねぇ。


     


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