知泉的:語源&由来辞典
にわとり(鶏)
・鳥綱キジ目キジ科ヤケイ属の家畜化された鳥の総称。
・世界中で飼育される家禽(かきん)。

【語源&由来】
日本へは弥生時代(紀元前300年頃)に伝来したと考えられる程、古くから飼育され、埴輪にも描かれている。
ほとんど飛ぶことがなく庭で飼育されたことから、奈良時代は「庭にいる鳥」という意味の「ニハツトリ」と呼ばれた。同時期に「家にいる鳥」として「イヘツトリ」とも呼ばれている。
それ以外の野生の鳥は「野にいる鳥」として「野つ鳥(ノツトリ)」と呼ばれていた。
その後、連隊助詞「ツ」は降りて「ニハトリ(にわとり)」となった。

『万葉集』『古事記』などでは鳴き声に由来する「カケ」の名で描かれている。
「にはとりは、かけろと鳴きぬなり、起きよ起きよわが門に夜の夫(つま)人もこそ見れ」と宮中で歌われていた『神楽歌・酒殿歌』にある。

【メモ】
ニワトリの鳴き方が「コケコッコー」になったのは明治時代以降。
江戸時代は「トーテンコー」と鳴くと書かれている。さらにこれに「東の天の紅」と漢字が当てられ「東の空が明るくなり鳴き出す」という意味にもなっていた。
しかし明治時代になって尋常小学校でカタカナを教えるために全国統一で、誰が考案したのか不明の「コケコッコー」が採用され、それ以降の人々の耳にはコケコッコーと聞こえるようになってしまった。

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