知泉的:語源&由来辞典
ニンジン(人参)
・ヨーロッパ原産のセリ科越年草。 ・黄橙色・紅赤色の根を食用とする。

【語源&由来】
中国の漢語で「人参」と書かれたもので、奈良時代『続日本記』にも見られる語。
この時代の人参は今で言う「朝鮮人参」のこと。
漢語の「人参」は二股に分かれた形が人間のように見えることから付けられたもので、朝鮮人参はより人間に似ている形の方が最上とされた。

現在のニンジンは16世紀頃に地中海沿岸から中国経由でもたらされたもので、中国では「胡蘿蔔(こらふく)」と呼ばれていた。「蘿蔔(らふく)」とは大根のことで胡(外国)よりやってきた「蘿蔔」という意味。
しかし日本では「朝鮮人参」に似ている事から人参の名を付けられているが、朝鮮人参はウコギ科の植物で、ニンジンは近類種ではなく全く別の種。
根は朝鮮人参に似るが、葉は芹に似ることから「芹人参」、葉も食用に出来るので「葉人参」、薬ではなく食用なので「菜人参」などとも呼ばれ区別された。
朝鮮人参は高価であまり出回らなかったことから、野菜として多く食べられた現在のニンジンが人参の代表となっていった。

【メモ】


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