【語源&由来】
(1)ニオイを隠し忍び食べることから「忍辱(にんじょく)」から。本来、忍辱は仏教用語として侮辱や苦しみに耐え忍んで心を動かさないことを意味する語で、その修行のことを「忍辱波羅蜜(にんじょくはらみつ)」と呼ぶ。
仏教の中では臭気の強い山菜などは情欲や憤怒が増す強情食品として僧侶達は食することが禁じられ、「ニンニク・ネギ・ニラ・ノビル・ラッキョウ」を「五葷(ごぐん)」「五辛(ごしん)」と呼んでいた。その中のニンニクを僧侶達が厳しい修行に耐えるために忍んで食べたことから「忍辱(にんじょく)」と呼ばれたもの。
それ以外の説。
(2)ニオイが強いことから「匂悪・匂憎(においにくむ)」の略。
(3)やはりニオイから「香匂憎(かにおいにく)」に由来。
古名は「蒜(ひる)」。他の臭気の強い山菜と区別するため、鱗茎の大きさから「大蒜」と呼ばれ、それが現在も漢字表記として残る。
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