知泉的:語源&由来辞典
ぬれぎぬ(濡れ衣)
・無実の罪。

【語源&由来】
奈良時代は文字通り「濡れた衣服」を意味する言葉で、『万葉集』にも「あぶり干す人もあれやも濡衣を 家には遣らぬ旅のしるしに」のように使われている。
平安時代になると『後撰集』で「目に見えず涙の雨のしぐるれば 実の濡衣は干るよしもなし」と、濡れた衣と無実の疑いを掛けて使われるようになっている。

(1)継母が先妻の娘の美しさを妬んで、娘が若い漁師と密通しているかのように、漁師の濡れた衣を娘の枕元に置いたことから、父親が激怒して娘を殺してしまったという故事に由来する。
という説がよく知られている。

(2)水中に潜ることを「潜く(かずく)」といい、他人に損害を与えることを「被ける(かずける)」と呼ぶことから、濡れた衣を着ている人は「かずく=かずける」という関連からきた説。
(3)神の意志による審判で有罪無罪を決めた時に「一定の時間内に濡れた衣が乾いたら無罪」という審判方法があったことから。
(4)無罪は「実が無い」ことから「みのない」「蓑無い」ことは雨に濡れることから「濡れ衣」は無罪という苦しい説。

【メモ】


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【関連項目】





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