【語源&由来】
本来の名前は繊維が多いことから「糸瓜(いとうり)」と呼ばれていたもの。
その名から「イ」が抜けて「トウリ」と呼ばれるようになり、中国経由でやってきたこともあり「唐瓜(とうり)」の漢字も当てられていた。
それが「へちま」に成った経緯に関して有名な説がある。
江戸時代に洒落好きの間で「トうり」の「ト」はいろは歌の『いろはにほへとちりぬるをわか』の中で「へ」と「ち」の間にある文字、ということから「へとちの間」→「へち間(ま)」となったと言われている。
この民間通俗語源説は1775年(安永4年)に俳諧師の越谷吾山が編纂した方言辞典『物類称呼(ぶつるいしょうこ)』などに記録されている。
この説は広く言われ続けている説だが、1886年(明治19年)に編纂された日本初の近代的国語辞書『言海』では「へち間」説を否定しており、言語学者の間では語源不明となっている。
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