【語源&由来】
本来「僕(ぼく)」とは下男の意味で、対する相手を上に見て敬意を表する時に使う言葉。
中国では古典にも出てくる用例で、日本でも漢文などで使われることが多く、訓読みで「やつがれ」と読まれていた。
「ぼく」という読みは江戸時代に増え、江戸時代中期、1751年(宝暦3年)に書かれた滑稽本では「僕曰く」と書いてフリガナを「ボク」と書いている例が見うけられる。
最初は相手に対する敬意を込めた「やつがれ」だったが、次第に平易な場でつかわれる「ぼく」に変化し、江戸時代後期(1860年頃)には「君(きみ)」と共用される言葉として一般的になっていく。
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