知泉的:語源&由来辞典
妾(めかけ)
・正妻のほかに扶養している女性。 ・夫のいる男性と関係を持って経済的な援助を受ける女性。

【語源&由来】
男性が目を掛けて世話をすることから出来た言葉で、本来は「目掛け」と書いた。
室町時代頃に登場した言葉で、同時期には「手を掛けてやる」ことから「手掛け」という表現もあった。
1603年にイエスズ会が書いたポルトガル語での日本語辞書『日葡辞書(にっぽじしょ)』では「めかけ」「てかけ」と並んで「目見せ(めみせ)」という表現も記されている。

【メモ】
☆明治13年に「近代国家では一夫多妻は容認出来ない、妾制度を禁止しよう」と議論が起こったが、当時の政治家のほとんどが妾を持っていた為に「妾は15歳以上にしよう」ぐらいしか意見が出なかった。
☆大正〜昭和初期の政治家・三木武吉は選挙演説会で対立候補に「三木は妾が4人もいる」と批判されると、三木武吉は「4人ではなく、5人だ」と訂正して、観衆から拍手喝采を浴びている。色々とどうかと思うエピソード。(名前が似ているが三木武夫とはいっさい血縁関係は無い)
☆中国で考案された漢字の『妾』は「辛+女」で成り立っている文字。
中国では「辛」は犯罪者などに付けた入れ墨を意味しており、「妾」とは入れ墨をした女囚人・女奴隷を意味した文字。そこから、女性を卑しめる意味の漢字となり、それが変化して身近に囲って世話をする女性の意味へとなり、それと別に出来た「めかけ」という読みを重ねたもの。
さらに「妾」と書いて「わらわ」という読みがつき、武家の女性が自らを呼ぶときに「妾(わらわ)」と書くようにもなっていった。

あああ
  

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【関連項目】







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