【語源&由来】
アイヌ語で人を意味する「エンチウ」あるいは「エンジュ」に由来すると言われるが確証はない。これは言語学者でアイヌ語研究の第一人者・金田一京助の説。
5世紀頃は「愛瀰詩(エミシ)」と呼ばれ、初代天皇・神武の神話を描いた『神武東征記』の中に出てくる。これは地名ではなく、神武天皇に滅ぼされた畿内(都の周辺)の先住民族の名前として出てくる。その後は「毛人(エミシ)」の表記もある。
さらに時代が下がり、エミシから「蝦夷(エビス)」へと転じる。
そして11世紀頃に「蝦夷(蝦夷)」の名へ変化する。
ただし蝦夷という名の初出は『日本書紀』の景行天皇条で、ここでは都のあった地から遠く離れた関東地方から東北地方までの広域を指す言葉となっている。
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